究極の純愛映画か?ただの変態映画か?アルモドバル作品、第2弾は「トーク・トゥ・ハー」を紹介します。
ともに愛する女性が昏睡状態となってしまった2人の男を主人公に描く究極の愛の物語!この作品もアカデミー脚本賞、ゴールデングローブ外国語映画賞など各国で高い評価を受けました。
病室のベッドに横たわるアリシアは4年前に交通事故に遭い、昏睡状態に陥ったまま一度も目覚めることはない。看護士のベニグノは4年間彼女を世話し続ける。一方、女闘牛士のリディアも競技中の事故で昏睡状態に陥っていた。彼女の恋人マルコは突然の事故に動転し悲嘆にくれている。互いの境遇を語り合ったベニグノとマルコの間には、いつしか厚い友情が生まれていくが…。
いや~!この発想は、どこからくるのでしょうか?ヨーロッパの映画はアメリカのものより、わかり辛いものが多いのですが、これまた不思議な映画に出逢いました。ネタバレになるので、あまり詳しくは書きませんが、確かに尋常じゃない部分はあります。これが愛なんでしょうか?ベニグノの行為により、アリシアが目覚めたこともまた事実ですし…、難しい問題です。
ただ、エンディングが救いのあるシーンなので、見終わった感じはそんなに悪くないですし、印象に残る映画でした。いずれにしても、考えされられる作品であることは間違いないですねぇ。アルモドバル監督の最新作でペネロペ・クルス主演の「ボルベール<帰郷>」も、今から楽しみになりました。
「トーク・トゥ・ハー」(2002年)
監督 ペドロ・アルモドバル
脚本 ペドロ・アルモドバル
音楽 アルベルト・イグレシアス
出演 ハビエル・カマラ (ベニグノ)
ダリオ・グランディネッティ (マルコ)
レオノール・ワトリング (アリシア)
ロサリオ・フローレス (リディア)
ジェラルディン・チャップリン(カタリナ)
パス・ベガ (サイレント映画のヒロイン)