「オール・アバウト・マイ・マザー」(1998年) | きまぐれWalker2

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1999年のカンヌ映画祭 最優秀監督賞を始めとして、アカデミー外国語映画賞、ゴールデングローブ外国語映画賞、ゴヤ賞(スペイン・アカデミー賞)7部門など数々の映画賞に輝いた、巨匠ペドロ・アルモドバル監督による感動ドラマ「オール・アバウト・マイ・マザー」の紹介です。タイトルの「オール・アバウト・マイ・マザー」は有名な「イヴの総て」(英題:All about Eve)に掛けてあり、ヴィヴィアン・リーの名演技で名高い「欲望という名の電車」が劇中に巧みに引用されているのも見所です。

17年前に別れた夫に関して、最愛の息子から問われたマヌエラは、長い間隠していた夫の秘密を話そうと覚悟を決めた矢先、息子を交通事故で失ってしまう。息子が残した父への想いを伝えるため、彼女はかつて青春を過ごしたバルセロナへと旅立つ・・・。

主役の母マヌエラに、アルゼンチンを代表するトップ女優セシリア・ロス、往年の大スター、ベティ・デイビスを彷彿とさせる大女優役にスペインの名花マリサ・パレデス。そして黒い瞳の修道女にペネロペ・クルスなど新旧のラテン諸国を代表する3人の女優が競演しています。が、特に印象的なのはアグラード役のアントニア・サン・ファンです。彼女は“おかま”の娼婦を演じているんですが、実は本物の女性!見たらビックリすること間違いなしです。

しかし、この映画は女性のための映画だ!と、つくづく思いました。母、娘、妻、女優・・・いろんな女性が強く逞しく生きていく姿は清々しい程です。そして命は“女性”が受け継いでいくものなのですねぇ。こんな女性賛歌の映画を作ったペドロ・アルモドバルが実は、同性愛者だなんて、信じられませんね!

「オール・アバウト・マイ・マザー」(1998年)
監督 ペドロ・アルモドバル
脚本 ペドロ・アルモドバル
音楽 アルベルト・イグレシアス
出演 セシリア・ロス     (マヌエラ)
   マリサ・パレデス    (ウマ・ロッソ)
   ペネロペ・クルス    (シスター・ロサ)
   アントニア・サン・ファン(アグラード)
   カンデラ・ペニャ    (ニナ)
   ロサ・マリア・サルダ  (シスター・ロサの母親)