英語で、Disillusionmentという言葉があるのですが、
マインドコントロールや心理的なトラウマなどで、偽の現実を現実と思い込んでしまっている場合に、その幻から抜け出して再び真の現実を得る、その手法や過程のことです。
自分の中で「古い世界感と新しい世界観の反転」のような流れや、「否定から肯定への反転」、「悲観から楽観」、「意識と無意識の反転」、「事実と潜在意識の反転」のように、さまざまな反転が起きていると感じます。
そこで今日は、今までのワークを行うことで私に訪れた脱幻想の変化をいくつか振り返ります。
↓これまでのワークと振り返りはこちら。
また、前回のワーク④で自動思考というものを扱いました。(参照:「自分軸の再構築」④ - 自動思考と古い信念)この自動思考を意識しはじめたことで、
【自動思考→古い信念→過去と記憶→今の現実世界→未来予想図】 の反転
のような効果が現れているのではないかと考えています。
【自分を移す鏡の反転】
前回のワークで自動思考に着目し、普段思わず/何気なく頭に浮かぶことを言葉に表していきました。これを続けることで「意識的」「無意識的」な部分での変化があらわれると思います。この自動思考のワーク(前回④参照)のやり方に、少し補足する意味も込めて書いてみます。
過去の強い心理的・身体的な否定的体験によって、ネガティブ思考が自動的な習慣になっている人には特に、ワークから強い影響や抵抗も感じるかもしれません。自分が「ついうっかり何気なく日頃思っていること」の根の深さがどんどん見えてくるからです。
でも、その連想されて行く頭の中だけに執着せずに、目に見えるもの、小さいもの、自分で変えられるものから変えて行けば良いということを忘れずに、冷静を保つことです。トラウマを扱う時に大切な鍵となるのは、それが今現実に起きていることなのか、「幻想」かを見分けることです。
まず見えてくると思われるのが、やはり被害者意識です。相手や周りの物事のせいにして自分の言動の責任を取れていないという情けなさ。これに少しでも気がつけたら、自分を責める前に、気がつけたことを喜ぶべきです。それくらい大きな飛躍となります。
そしてこれからは、普段から何を考えるにも【私は】という主語を一旦心の中で付け足して思考すると良いかもしれません。
口語としての日本語では、必ずしも付けなくても話が通じていた「主語」ですが、集団主義の農耕民族だった頃からは時代も変わり、一人ひとりが人生の主導権を握っていくような多様性と共生の時代が来ています。自分を軸にしなければ変化と多様性の波にさ迷ってしまう、そんな流れを感じて自分を見つめ続けることが必要、そう思っています。
何気なく「ため息」をついたり、する人は「舌打ち」をしたり、インドの商人は「諸手を上げ」たり(笑)、そんな仕草にも注目すると面白いです。決して自分の仕草を抑制すると言う意味ではなく、ただ一旦そのまま受け入れ、これは何の意味だろう?と見つめてみます。
先ほど「根の深さが見えてくる」と書きましたが、トラウマで苦しむ人は小さな仕草や癖にも、過去の絶望的な出来事で身に染みてしまった「自分へのあきらめ」や「他人への断罪」や悲しみの中に埋もれた「責任放棄」などの、人生に対する姿勢が見え隠れしてきます。
小さなことから気がついて行けば、小さなことから修正して行けると信じて、自動思考や仕草のメッセージに耳を澄ませ、一歩一歩改善できることだけ、改善して行けば良いということです。
そうすることで、自分の姿が他人目線 → 自分目線に変わって行くと思います。自分のお気に入りの鏡が、新しいものに生まれ変わる第一歩です。
【新しい夢をみる】
私の最近の経験談なのですが、最近楽しい夢が見られるようになってきました。と言うか、悪夢も追体験の夢も今までの様に見ていると思うのですが、朝目覚めた時、覚えている夢は良い夢ばかりになってきました。
どんどん未来の自分の姿だったり、こんな風に暮らしてみたいというような風景だったり、起きた時、とても楽しく充実した感覚をフワリと残しているような夢だったり。そんな夢ばかりが記憶に残るようになってきました。
行ったことはないけれど懐かしい気持ちになるロケーションだったり。そこで今までやった事はないけれど、ひそかに憧れてきたような生活をしていたり。
そんな夢を見て、毎朝ワクワクして目が覚めます。(直後に現実の作業が思いやられて若干がっかりもしますが..)でもまだ、ワクワク感が消えることはないです。
夢も希望もそれほどない、ほどほどでいいの私は、と今まで思っていました。でも本当のところはどうなのでしょうか?人間は環境や条件付けにしばられた中で、謙虚につつましく生きるだけで良いのでしょうか?私はそれが知りたいと思うようになりました。
【ちょっと楽観的になる】
また、良い夢のバイブレーションを感じることでさらに、「これは私にだけ起きていることでなければいいなぁ」と思うようになりました。たくさんの人が毎日、自分にしか叶えられない、自分にとって最高の夢を見て、自然とワクワクした意欲的な気分で1日を始めているんだとしたら、そう想像するだけで私の中の喜びもいっそう大きくなるように感じるのです。
あえてネガティブにフォーカスするという地獄のワークに取り組んできた私が、こんなポジティブでさわやかな心境になるのはいつにないことです。現実の課題は確かに何も変わらないかもしれません。でも見方が変わってくるのだと思います。ポジティブに「変えよう」としても変わらなかったものが、連鎖的に変化しています。
そして夢ってすごいなぁ、潜在意識のパワーって絶大だなぁと、まだまだ仕組みを十分に説明できないながら、改めて確信しています。
【自分の時間が増える】
これも自分の1例からお話しします。自分の心身の回復のために心理療法やヒーリングに真剣に向き合うと再び決意したのが2年ほど前です。それから私の生活や環境がどんどん変わり始めました。
フルタイムの役職を退いて短時間勤務になり、その後はインドに来ることを決めて退職し、インドではパートナーと出会い結婚し、そして今、自分の時間を半日は確保でき、その中で自由な時間の使い方ができます。
「自分を大切にする」という言葉はよく聞きますね。私はいつも、具体的にどうやるの?やり方は人それぞれだし、本当は誰も教えることはできない?という疑問がありました。自分にとって最善の道は、自分の五感とインスピレーションを使って探すしかないのだろうと、何となく思ったのです。
何か決断する場面、行動する別れ道で「自分を大切にする道」をいつも基準に置いて行動し始めたのが、この2年前だったと思います。それまでは十数年来のヒーリング・ジプシーのようだったのが、自分の基準を見つけることで、ようやく夢や計画を行動に移せる力が養われ始めた気がしています。
パートナーを得るというのも、私の強力な味方が現れたように感じています。あくまでも自分を大切にしながら、そして犠牲を払わないと決めることで、トラウマがあっても場合によっては円滑なパートナーシップは可能なのではないかと思います。よく心理学の本で共依存の事例ばかり目にしていたのですが、現実はもっと新鮮で可能性に溢れています。
【好きなことが追求できる】
知識や経験が蓄積されて行くことによって、個人の持つ世界観は変わります。経験も知識もない状態では暗闇の現実を恐る恐る進むようなもので、学ぶこと、興味を追求することで新しい道が開けてくると言えると思います。
人生をより充実させるための「自分の時間」を得ることで、好きなこと、興味のある活動にエネルギーを注ぐことができ、より自分の命の「方向性」が明確になり、より安定したものに成長させることもできます。
現代社会では他人や社会の要求に常に応えなくてはならず、自分の「好きなこと」は犠牲になりがちです。-と、思われています。しかし何を優先するか、しないかを決めているのは自分自身でしかない。意識的に決定している人も、無意識で流されて不満を貯めてしまっている人も。
どの様に生きるかは、本当にそのまま一人一人の手中にあります。誰の言うことを聞くのか、何に影響を受けるのかも、自分が主体的に選んだものであれば後悔もなく、また自分を失って他人に侮られるという経験もなくなるかもしれない。
どの場所に行くにしても、一歩一歩、そして小さくてもはじめの一歩を踏み出すことです。
【占星学 - 時代の流れが見えはじめる】
私は占星学を学んでいるので、自分の感じている変化が偶然のタイミングでもないし、地球規模で受けているエネルギーだということが分かるようになりました。人によって感じ方・受け取り方は違いますが、単なる変化というよりももっと大きな、価値観の反転のような作用を受ける時期に突入しつつある星星の位置が、個人レベルでの意識の変化にも影響しています。
世界的に近年「エイジ・オブ・アクエリアス」(水瓶座の時代)や「アセンション」と言われてきた時代へのカウントダウンに入っています。土星や冥王星などの大きなエネルギーシフトに伴い占星学者の多くが来年からの古い権威の崩壊や意識の反転を予測しています。
「夢」というのは通常、潜在意識の領域です。意識と潜在意識というように対照的だった2つ人間の意識は、今までは1つは自覚できるもの、もう1つは自覚が難しいものとされてきました。
それがこの変化の時期には、人間が潜在意識へのアクセスがより容易にできるようになり、潜在意識の持つ力を使うことができるようになるという見解があり、この流れは私の中でも少しずつ現実になってきていると感じています。
【意識の力で具現化する】
潜在意識とともに私は「意識的」な部分の持つパワーや、三次元世界で起きている事実の力を、石橋を叩いて検証しながら、結果を信じるタイプです。乙女座の現実主義が自分の生き方のようです。でもスピリチュアルな星座でもあるので、神秘的なもの、神の世界、科学では解明されていない不思議な事象ほど、三次元的に理解して明らかにしたくなる。
心理セラピーというのも、心の持つ力を使って障壁をとり外し、生きる意味と方向性を取り戻す作業だと思っているので、私もこの心の時代の流れに従って自然と今回トラウマ・ワークを書いて行こうと強い気持ちが働いたのだと思います。
過去に囚われて生きる人の多かった時代から、未来を豊かに夢見ることができて、今までよりも容易に実現できてしまう時代になるということを、私は自分のワークに向き合うことで体現したいと思っています。
「夢は叶えるもの」そんな何かのキャッチフレーズ?を見る度に、「。。。なるほど。。。?」と頭で分かったような、分かっていないような感じでした。本気でやってみたことがなかったから。成功体験がとぼしかったからかもしれません。挫折の否定的な体験にとらわれ過ぎていたこともあります。
でもようやく、夢に向かって前進したいと、感じています。小さな子のように、新鮮で曇りのない目で世界を見て歩んで行きたいとも思います。そして、そんな風に感じている人たちが増えてくるだろうと信じています。トラウマを経験した人にとっても、希望の持てる世界になって行くーそう信じていたいし、そういう世界を少しずつでも自分の周りに作ってみたい。そんな心境の変化が次々と訪れています。
。。。②へつづく。。。かも(笑)
長い文章におつきあいいただき、いつもありがとうございます!