さてちょっと時間が空いてしまいましたが、
今日は「自分軸の再構築ワーク」第④回目です。
前回までのワーク&振り返りはこちら↓
前回までのワークで開封された様々な記憶と
肯定・否定の両方の感情の扉が開いた今、
それらをどう処理するかが大事な鍵となります。
前のブログ「蘇える「原体験」について」でも書いたように
記憶のよみがえり、感情のフラッシュバックが起こる中、
後悔や懺悔や反省などの「否定感情」が
再び強く作用し自我を苦しめる時期があると思います。
この期間はゆっくりと時間をかけ、
これらの感情を丁寧に扱っていくようにします。
気分的にはとても辛い時期です。
しかし、ここでこれらの否定感情に浸り過ぎたり、
逆に焦ってポジティブ思考に走ったりしても、
両方、逃げ道になってしまう場合もあります。
そこで着目したいのが、
これまでの自分が持ちつづけてきた
「自動思考」と「古い信念」です。
これらは過去の人生の中で大きな失敗や挫折、
傷ついたことで培われてきた「心の癖」とも言えます。
それらを、できる限りで良いので探して行きます。
ワーク①~③までをすでに行っていて、
①日常生活でのストレス=願望に気付き、
②ネガティブ感情を抱いたままの自分を認め、
③自分を客観的に見る視点を得る。
の、プロセスを経ればよりやりやすいと思います。
1.「自動思考」に気がつく
今日のワークの1つ目です。
「何かストレスを受けた時に浮かぶ不快な感情、
ぱっと浮かぶ考えやイメージのこと」とされます。
人によって同じ出来事に対してどう感じるか、
「認知の歪み」や癖が浮き彫りになる部分です。
タイトルにした2つの中でも、より抽象的でつかみどころのない
「モヤモヤ」「イラっ」「どんより」というような感覚ですが、
この自動思考を意識に上げて行こうと思います。
ワークとしての作業方法としては、
日常のストレスや出来事に触発されて出てくる
この否定的なイライラ、モヤモヤ、ドンヨリの感情に
まずは気がつくことです。
毎回練習していくうちに判別できる様になるので、
あえてメモ等に残す必要はありません。
私がよく感じるのは、
「また遅くなっちゃった」 (焦り、ピリピリ)
「また失敗しちゃった」 (落胆、ドンヨリ)
「この程度しかできない」 (失望、ガッカリ)
「いつも思い通りに行かない」 (イラっ)
という感じでしょうか。
長年トラウマという心の傷を抱える人は、
この様なネガティブな自動思考にはまり、
過大にフォーカスしてしまう傾向があります。
逆に言うなら、「うまく行っていること」よりも
「うまく行っていない」側面ばかりに流され
「やっぱり全てがダメ」だと
早急に結論づける傾向が非常に強いのです。
結論をつける、白黒つけることをせず、
まずは「しばし脇に置いておく」ことにして
それを見て「気がつくこと」です。
感情に良い・悪いのジャッジをしているのは
「事実を歪める癖」を持つ自我です。
ですから、ジャッジメントしようとせず
不快な感情が沸いてくる時には
そのメッセージを聞き取り、迎え入れ、
それに執着せずにそれが去るに任せます。
このような感情の扱い方は
「マインドフルネス瞑想」の1つの手法でもあります。
ここでのポイントは、勝手に出てきてしまう自動思考の
「否定的な評価」への偏りが見えてくるかどうかです。
続けて行くと、自分がどれだけ偏っていて
「肯定的な評価」を先延ばしに(無視)しているか
が見えるようになります。
このパターンにある程度確証が持てると、
「アファメーション」や「感謝の日記」等の
肯定的な習慣の練習を始められる様になります。
潜在意識下の自動思考が
一体何を日々自分に言い聞かせているのか?
それを言葉に(意識)できないうちは、
「自己肯定」のワークに進むことに
まだ抵抗や障壁を感じてしまうのです。
焦らず、気付くことを習慣にして行きましょう。
2.「古い信念」を検証する。
2つ目は今までの行動基準になってきた
「古い信念」がどの様なものなのか
A.「リストにする」という作業と、
↓
B.「検証する」という作業です。
例えば前のブログで私が書いたような
「子供の頃の辛い出来事」が
思い出されてくるのに伴って、
その時形成された考え方が見えてきます。
私の場合は、
「両親が私の話を聞いてくれなかった」
という出来事の後、
「親には本心は言ってはいけない」
↓
「兄弟にも心は許せない」
↓
「私は誰にも理解されない」
というように、頑固な「信念」にまで
成長・定着してしまった考え方を明らかにします。
リストを作る際には
「出来事」と「否定的な信念」を1セットにすると
より検証しやすくなると思います。
また、その出来事をより詳しく思い出すにつれて
ことの次第や内容につっこみ(検証)を
入れやすくなります。
A.【古い信念リストを作る】
出来事(1)
・そういえば昔、恋人に振られる時に、「君は僕のことなんてどうでもいいんだろう」と言われた。
↓(過去の事実)
どうでもいいなんて思ってるつもりはなかったのに。
↓(意に反していたということで、執着している)
彼の方こそ「私のことなんかどうでもよくって、いつも1人で遊びに出かけてしまった」
↓(相手への責任転嫁)
だからお互いさまで未練はないけど、いまだにまだモヤモヤすることがある。
↓(現在の自動思考)
親しい人から優先されないと、嫉妬したり落ち込んだりする。
↓(今の癖)
いつものことだから仕方がない。
↓(あきらめ)
信念(1)
だって私は誰からも理解されない人だから。
私の様に複数の過去の出来事が
似通った/同じ否定的信念に裏づけされてた、
ということも多くありえると思います。
トラウマが年月とともに連鎖して
また1つ新たなトラウマを産み出してしまう
仕組みの1つだと考えられます。
リストは上の例の様に連想方式でもいいし、
図や表にしても良いです。
認知行動療法では確立された表もあります。
1つの出来事/信念のセットだけでなく
複数書き足して行くうちに
類似点・問題点に気がつくようになります。
B.【古い信念を検証する】
上のリストで出てきた、
こだわりの強い否定的信念について
「認知の歪み」を見つけて行きます。
すると、もっと広い角度や観点から
「事実」を認識できるようになると思います。
ここでは、
自分で「質問」し自分で「回答」する
という手法を使って行きます。
質問はほぼ1つだけ。
「それは事実ですか?」、です。
検証 - 「私は誰にも理解されない」(例)
質問: それは事実ですか?
回答: 事実です。
だって今まで誰も理解してくれなかった。
↓
質問: それは事実ですか?
回答: 事実です。
両親や姉妹や親しい人は大抵
私を理解できずに離れて行きました。
↓
質問: それは事実ですか?
回答: 事実ではありません。※
少ないけれど長年の親友がいます。
私を受け入れてくれた夫がいます。
↓
質問: それは事実ですか?
回答: 事実です。※私を理解して仕事を任せてくれる
会社にもいくつも恵まれました。
検証は以上です。
これを思いつく限り、時間の許す限り
丁寧に検証して行くと良いでしょう。
※のところで、「事実です」が、
「事実ではありません」、に反転しましたね。
事実ではないのです。
今はもう、事実ではなくなった。
もう役目を終えた「古い信念」を
アップグレードする時が来ています。
本日のワークはここまで♪
今回までのワークでは否定的な
感情・記憶・自動思考・古い信念について
新たな視点を持つ練習をしてきました。
次回のワーク⑤~でも
否定を肯定していきながら(笑)、
自己肯定のワークに進みます。
具体的にどの様な手法があるのか、
私が行って効果のあった方法を
ガチンコな実践経過を交えながら(汗)
説明して行きたいと思います。
ブログを読んでいただいている皆さまに
心から、感謝の気持ちをお伝えしたいです。
心の闇と向き合うことは、チャレンジです。
自分を大切にする、相手を大切にする。
その思いだけでクタクタになりながら
意地だけでやって来れた私です。
誰もが本当は1人きりじゃないんだ。
ブログは私に気付かせてくれました。
いつもいつも私に
前を向く力を
ありがとうございます。