Excel 画像の参照・検索

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データ表の中から指定の検索キーに対応するデータを検索する関数と言えば、定番の「VLOOKUP」関数ですね。
「VLOOKUP」関数については「Excel VLOOKUP関数(1)」の記事をはじめ幾度か登場してきました。
また、「Excel VLOOKUP関数(3)」の記事では、「VLOOKUP」関数の“制約”事項についてご紹介しました。
それらの“制約”を解消する手段として「Excel INDEX、MATCH関数の組合せ」の記事では、「INDEX」関数と「MATCH」関数の組み合わせによる方法をご紹介しました。

ところで、その“制約”の中には含めなかったもうひとつの“制約”があります。
「VLOOKUP」関数の戻り値はテキスト(文字列)です。
検索キーを指定すると対応する“画像”を返してくれると便利な場面は意外と多いのです。

例えば「社員名簿」を考えてみると、あるセルに社員番号を入力すると、それぞれのセルにその社員の名前や所属などのデータが検索されて表示されます。
ここに顔写真も表示されると、より識別しやすくなり便利に使えるようになりますね。

それでは、下記のサンプルを使って画像検索してみましょう。

下図のように、使用する画像を Excelシート上に貼り付けておきます。

 

謂わば画像データベースですね。
それぞれの画像を貼り付けているセルに名前付けします。
画像そのものではなく、セルに名前付けします。
ここでは C2セルに「子」、C3セルに「丑」、C4セルに「寅」、C5セルに「卯」と名前付けしました。

そして、検索する部分を別のシート上に作り、1つの画像とそれに対応する文字列を入力しておきます。(下図)

 

上図の C2セルは「データの入力規則」を使ったドロップダウンリストにより選択できるようにしました。
ドロップダウンリストについては「Excel ドロップダウンリスト」などをご参照ください。
また、C3セルは「VLOOKUP」関数を使い、C2セルの値を検索キーとして対応する文字列を表示しています。

この C2セルにも名前付けします。
「十二支」と名前付けしました。

次に、[数式]タブ [定義された名前]-[名前の管理]をクリック、「新規作成」をクリックし、下図のように名前付けします。

 

「名前」欄は今回は「イラスト」とし、「参照範囲」には「=INDIRECT(十二支)」としています。
上記検索キーに使う C2セルに命名した名前です。

最後に、検索するシートに貼り付けた画像を選択し、数式バーに「=イラスト」と入力します。

試してみましょう。
C2セルのドロップダウンリストで 1つを選択してみると、対応するイラストも変わりました。(下図)

 

ここでは「INDIRECT」関数を使いましたが、「INDEX」関数と「MATCH」関数を組み合わせて同様に検索することもできます。
また、Microsoft 365(旧 Office365)で提供される「XLOOKUP」関数を使ってもできます。