菅生雅文 -255ページ目

故郷

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故郷まで、七時間。実家の手前の角で、道の向こうから老夫婦が歩いてくるのが見えた。西日に目をこらしてよく見ると、親父とおふくろだった。私はエンジンを切り、惰性にまかせて二人に近づいた。どうやら、病院の帰りらしい。おふくろは私の顔を見るなり、目を滲ませた。
若いころは大きなスクーターに私とおふくろを乗せ、颯爽と走り回っていた親父が、いまはおふくろに手を引かれ、よろよろと歩いている。
ただいま、と言うと、親父はか細い声で、よお、と応えた。

画像は我が母校、盛岡市立仙北小学校。ふと気が向いて立ち寄ると、運動会が行なわれていたのだった。
のびのび育てよ、後輩たち。

次号「シジュウカラ」はどこへ!?

編集部にカワサキDトラッカーがやってきた。

人気不定期連載の「飛び立て!シジュウカラ」撮影車両である。

掲載は、次号「アウトライダーVol.25」(7月11日発売)。

今回ネギとアンドーちゃんは、赤城の山中にある謎のサーキットに行くらしい。

サーキットに行くのに、選んだ車両がモタード。

このあたりが今回のカギになる。

詳しくは次号にて。


ネギDトラ

▲Dトラッカーを引き取りに来た野岸“ねぎ”泰之氏。

「タイチョーもロング・ツー、気をつけてね」とありがたい言葉をいただく。


そうなのだ。自分も明日の朝、東北へ向かう。

老親の様子があやしいので実家に寄り、

翌日は斎藤純、小原信好の両氏と打ち合わせを行ない、

その足でそのまま撮影だ。

70日ぶりの遠乗りとなる。

腰が心配なので腰痛予防ベルト「ベンダ」を身につけ、

シートにはクッションをつけていく。

万が一コケたときのためのエンジンガードはもちろん、

高速走行時の疲労軽減のためのMRAスクリーンも昨夜、装着した。

シンプルだからこそカッコいいはずのダイナ・ローライダーが、

あれこれつけたせいでドン臭い。色気ゼロ、まるで実用車である。

それはそれでよしとしよう。見た目よりも中身だ。

私は他でもない、アウトライダーを作っているのだ。








ちょっと気取ってしまった。わざわざ「他でもない」などと書くあたりに

いやらしさがある。

ツーリング前なので気持ちがメラメラしているのだろう。反省。

高橋克也イラストレーション展

克也展

イラストレーター・高橋克也氏の個展 「銀河めぐり」 を見にいく。

本誌「アウトライダー」で何度もお世話になっている方だ。

氏の作品はどれも奥行きや立体感があり、

それでいて、夢に出てくる風景のような〈ゆがみ〉もあって、

なんとも味わい深く、見ていて惹き込まれる。

(画像は今回の目玉作品と高橋克也氏)


氏は、大のバイク好きで、旅好き、キャンプ好きでもある。

才にあふれながら腰は低く、人間としても非常に魅力的な方で、

こういう方と同じ時代に生き、縁あって知り合えたことを幸せに思う。


今回の展示作品は、現代のおとぎ話的な、ロマンチックで、

 ぬくもりがあって、ちょっと切なくて……。

  ううむ、新聞は一軒に一部、百聞は一見にしかず。

   できれば貴方の目で見ていただきたい。


個展会場は地下鉄半蔵門線「外苑前」駅徒歩数分。

6月2日(土)まで、画廊の「 SPACE YUI 」で開催。

どなたでも気軽に入れます。入場無料。

詳細はこちらで ↓


http://homepage3.nifty.com/katz-t/information/information.html