上差し 昭和生まれの皆さんであれば、サントリーホールディングス株式会社が販売しているウイスキーのCMで歌われていた曲「ウイスキーが、お好きでしょ」をご存知だと思います。しかし、その「ウイスキーが、お好きでしょ」を歌っているのが演歌歌手の石川さゆりさんだということをご存知でしたでしょうか?

 

下差し でも、こちらの山川英毅氏がオペラ歌手のようにクラシック風に「ウイスキーが、お好きでしょ」を歌っていらっしゃるのをYOUTUBE動画で観るまで全く知りませんでした、この曲が石川さゆりさんの持歌ということを。

 

 

 

 

 

下差し 結構、この曲って一回聴いただけで耳に残るというか良い曲っぽいですが、実際に歌おうとすると難しそうです。個人的にはカラオケには興味がないし、歌唱力がないのでテレビの歌番組も観ないので流行りの曲すら知らないですが。

 

 

 

下差し この山川英毅氏について知ったのは、2024年2月25日(日)にカトリック上野毛教会で行われたカルメル会主催の『四旬節講話会』でした。しかし、個人的にはお話しはしませんでした。

 

 

下差し ただ、カルメル会主催の『四旬節講話会』の当日に山川英毅氏がこちらのハンドアウトを参加者たちに配って下さっていました。

 

唯一、私が知りたかったのはカトリック上野毛教会聖堂内の天井近くにあるアルコーブの中に飾られていた聖母マリアと幼子イエズスの像がどのようなものなのか?ということでした。その画像を探すためにネット上で検索していたら偶然にも山川英毅氏のアメブロが出てきたという訳でした。「あれ~、このお兄さん、カトリック上野毛教会でハンドアウトを配っていた人だ!」と直ぐに分かりました。

 

 

下差し そして、私が最も驚いたのは、日本人である山川英毅氏が現代音楽の曲ガブリエル・マルセルに寄せた言葉と音楽』を作曲されていたことでした。日本で現代音楽を知っている人はかなり少ないと思います。

 

※ 個人的には、私の場合、現代音楽の曲を聴くと癒されるんですよね。

 

1992年9月から約1年間ウィーン大学のドイツ語コースに通っていた頃の楽しかった思い出がよみがえってきてノスタルジックな気分になれるからです。当時、私が付き合っていたオーストリア人彼氏が現代音楽が好きで鼻歌というか口笛でギョルギ・リゲティ(Ligeti György)の歌を吹いていたり、パソコンに電子ピアノのキーボードを接続させて現代音楽の曲を作曲もしていました。これについては次回の記事で当時の写真と共にお話したいと思います。

 

 

下差し 山川英毅氏が現代音楽の曲ガブリエル・マルセルに寄せた言葉と音楽』についての思いをこちらの記事に書いて下さっています。ご興味がおありの方はお読み下さい。

 

 

下差し WIKIに現代音楽についてのちょっとした説明書きがありますのでご参考になさって下さい。

 

(画像提供:WIKI - 現代音楽)

 

 

下差し こちらが、1992年から約1年間(北ドイツのビーレフェルト大学に入学する前の段階)ウィーン大学のドイツ語コースに通っていた時に発行されたウィーン大学の学生証です。私が24歳の時のものです。

 

 

実は、当時のウィーンではこのウィーン大学の学生証を呈示するとウィーン国立歌劇場の立見席が1人20シリングでした。もうオーストリアではシリング通貨が廃止されユーロが導入されたので、恐らく20シリングは2000円くらいだと思います。

 

大学の授業が終わって「今日は何する?」とシュテファンが私に聞くので「何でもいいよ!」と答えると「それじゃ~、オペラ座に行こうか!」ということで、オペラ座の横にあるスタンドでホットドッグを買いオペラ座に直行して立見席券が売られているカウンターに1週間に2回は並んでいました。

 

 

 

 

そして、私がウィーン国立歌劇場の立見席で観劇した最初のオペラは「さまよえるオランダ人」でした。立見席で観る途轍もなく暗い内容の「さまよえるオランダ人」の上演時間がスッゲー辛かったのを覚えています。それでも、それ以後もウィーン国立歌劇場へ2人で通い続けていました。蝶々夫人アイーダを観れた時は嬉しかったです。ウィーン国立歌劇場だけでなくウィーン楽友協会に出掛けたりして色々な楽しかった思い出があります。

 

 

下差し そして、何よりも当時24歳だった私にシュテファンが現代音楽を教えてくれたことに今でも感謝しています。今から31年前のことになります。しかし、私と誕生日が1か月ほどしか違わず当時24歳だったシュテファンが既に現代音楽を知っていたことは凄いことだと今になって思います。シュテファンと出会えて良かった。

 

 

下差し ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henzeのコンサートに行ってこのCDを買ったのは、私がウィーンで暮らしていた頃ではなく、その後の北ドイツのビーレフェルト大学に通っていた頃のことですね。ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze)の故郷がビーレフェルト市の隣にあるギュータースロー村(Gütersloh)で『voice』の演奏会が行われた際のことでした。

 

 

下差し 現在では便利な世の中になり『voice』のCDを買わなくてもYOUTUBE動画で全曲聴くことができるようになりました。

 

 

下差し そして、ウィーン市内にある小さな演劇場でシュテファンと共にハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henzeの『Die englische Katze』も観ました。もう既にその頃の私の耳と脳ミソは新しく造り替えられていたのだと思います。現代音楽の演奏会で途中で辛くなって退席することもなくなりました。

 

 

 

下差し 現代音楽で私が一番好きな作曲家がアルバン・ベルク(Alban Bergです。初心者でも気持ちよく最後まで聴くことができます。

 

 

下差し 私がアルバン・ベルク(Alban Bergのファンになった切っ掛けは、1993年の夏休みにシュテファンの母親の自動車を借りて東ヨーロッパ(チェコスロバキア、ポーランド、東ドイツ)を旅した時でした。ドイツ再統一が1990年10月3日(水)でしたので、当時の東ドイツはまだ共産主義国のままでしたがチェコスロバキアやポーランドよりはマシでした。ポーランドのスーパー店へ行っても牛乳がビニール袋に入れて売られていたりチョコレートも質が悪いし、「もう2度とポーランドには来ないぞ!」と思ったくらでした。

 

そんな共産主義国上がりの当時の東ドイツにあるドレスデン国立歌劇場アルバン・ベルク(Alban Bergの『LULU』が上演されることが分かったのでした。

 

シュテファンが私に言いました、「『LULU』やってるよ、観に行こうよ!もう今世紀で『LULU』を上演する劇場なんて他にないよ!」と。シュテファンがドレスデン国立歌劇場のチケット売り場へ行ったものの全て完売されていました。しかし、ドレスデン国立歌劇場の前の広場をウロウロ歩いていたロシア人らしきド田舎者の顔をした青年が『LULU』のチケットを25%増しの価格で売っていました。シュテファンは諦め切れずにそのロシア人青年から2枚チケットを買いました。

 

 

下差し 実際にドレスデン国立歌劇場アルバン・ベルク(Alban Bergの『LULU』を観るまでは現代音楽を素直に受け入れることができませんでしたが、途中で耐えれなくなって退席することもなく座席の前の手すりに両手で握りしめて体を前のめりにして舞台を覗き込むようにLULU』の上演時間が終わるまで、約3時間観劇に集中して観ていました。それからアルバン・ベルク(Alban Bergのファンになりました。本当にこの世で一番美しいオペラだったような気がします。

 


下差し とにかく、何回聴いても飽きないのがアルバン・ベルク(Alban Bergの『Nachtigall』です。ジェシー・ノルマンさんだけでなく色々な声楽家さんが歌う『Nachtigall』を聴き比べてもどれも素晴らしいです。

 

 

 

下差し その次に好きなのが、ユダヤ人作曲家であるアーノルド・シェーンベルク(Arnold Schoenbergです。これも初心者向けというか、現代音楽をご存知ない方でも十分に楽しめると思います。

 

 

下差し アーノルド・シェーンベルク(Arnold Schoenbergの『月に憑かれたピエロ(Pierrot lunaire)』で歌われている曲にはある特徴があり、それはドイツ語で「シュプレヒシュティンメ(Sprechstimme)」と呼ばれる歌唱技法(表現主義音楽)で歌われていることです。ドイツ語の「シュプレヒシュティンメ(Sprechstimme)」の意味は「語りを合わせた声」です。この「シュプレヒシュティンメ(Sprechstimme)」を聴くと気分がスッキリしますね。

 

 

 

下差し こちらは、ウィーン市内にあるヴィエナ―・コンツェルトハウス(Wiener Konzerthaus)行われた『WIEN MODERN』で買ったCDです。

 

 

下差し あの頃、まだ24歳だった私は現代音楽なんて理解していなかったものの、ただ記念に買ったてみただけなのだと思います。

 

 

下差し あれから31年が経ち、技術の進歩のお陰で大昔に作曲された誰も知らない曲がこうしてYOUTUBE動画で聴くことができるなんて不思議ですね。

 

 

下差し こちらのYOUTUBE動画で過去の『WIEN MODERN』の様子を観ることができます。そういえば・・・、確かにシュテファンも上下(シャツもズボンも)黒いワイシャツとジーンズでビシッと決めて出掛けました。私がシュテファンに尋ねました、「どうして皆さん黒い服を着ているの?」と。その答えは、ただ「現代音楽では黒い服がカッコイイと思われているから。」でした。それを知らずに黒色ではない服を着て一緒に出掛けた私はめっちゃ浮いていました。

 

 

 

下差し これが、ギョルギ・リゲティ(Ligeti György)の『Lux Aeterna』です。個人的には、ギョルギ・リゲティ(Ligeti György)が作曲した大好きな曲がありましたが、その曲名が分からず適当に「これではないか?」と思って買ってしまったのがこれでした。

 

 

下差し この、私が口笛で吹いているギョルギ・リゲティ(Ligeti György)の曲名をどうしても思い出すことができません。ルーマニア語の歌詞がついていたと思います。この曲が私としては一番大好きなんですがね。もしご存知の方がいらしたら是非この曲名をお教え下さい!

 

 

下差し ギョルギ・リゲティ(Ligeti György)の曲ってルーマニア民謡をアレンジしたものが多いとのことですが、このCDのタイトルになっている『Lux Aeterna』の曲は初心者向けではないかも知れません。まあ~、世の中にはこんな現代音楽もあるということで。