行ってきました。

 

 

 

2023年9月29日(金)~10月1日(日)

第17回仙台クラシックフェスティバル2023

 

 

9月1日に茅ヶ崎でスタートを切った、この秋の牛田くんのリサイタルツアーの最後のコンサートでもあります。

 

 

スタートは神奈川県の茅ヶ崎でしたが、今回のリサイタルは九州での開催が続いたりして、

 

牛田くんのリサイタルツアーって、いつもなんとなく桜前線や台風みたいに北上してくイメージがあるんですよね。

 

 

今回も最終地点は杜の都仙台。

 

 

 

 

 

出演が今回で5回目になる牛田くんの今年の出演は、こちらの3つ。

 

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昨年は1日目、2日目、3日目に1公演ずつでしたが

 

今年は1日目に1公演、2日目に2公演。

 

 

 

 

 

昨年のせんくらの記事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この9月、プライベートでもあれこれ詰め込んだため、とってもハードな1ヶ月になってしまい、疲れと寝不足が続いていた私。

 

前日・前々日と岸和田のリサイタルにも行っていたので、正直体力が持つのか自信がありませんでした。

 

 

チケットは取っていたものの、もしもあまりに疲れていたらせんくらの初日はパスしてもいいかな、と最初は思っていたのですが

 

 

 

 

男芽々子、行って参りましたよ!

(あ、女っすけど…(〃∇〃))

 

 

 

 

 

 

もともと計画性がなく、行き当たりばったりで今日まで生きてきた私。

 

 

岸和田のレポ記事を書いていたら2泊3日の仙台の準備がほとんどできておらず

 

ホテルだけは事前に押さえていたものの、新幹線も前日の夜になってやっと予約を取りました。

 

 

去年、約25年ぶりに再会した、中学時代からのペンフレンドとも会いたいなーと思いつつ

 

「行くから会いたいです」とメールを送ってざっくりなやり取りはしていたけれど、なかなか詳細を詰める時間が取れず…。

 

 

 

 

 

 

出発日当日は、朝ドラ「らんまん」の最終回(T^T)゚。

 

しっかり見届けてから家を出ました。

 

 

 

 

が、東京駅で新幹線の改札を通ろうとしたら、なんとエラーに!

 

 

 

 

窓口のお姉さんに言ってみたところ

 

「カードとの紐付けが出来てないみたいなので、紐付けするかそっちの窓口で相談して下さい。」

 

とのこと。

 

 

 

慌てて並んだ窓口は結構な行列汗

 

やっと順番が来たのですが

 

「ここは東海道新幹線の窓口なので、ぐるっとあっちに曲がったところの窓口に並ぶか自分で紐付けしてください。」

 

 

 

 

しかし、その「あっちに曲がったところの窓口」が見つけられずあせる

 

もう一度改札のお姉さんに相談して、紐付けの仕方を教えてもらい(簡単だった(^^;))

 

毎度のことですがギリギリセーフで新幹線に飛び乗りました。

 

 

 

 

 

 

椅子に座って、やっと落ち着いてペンフレンドに連絡。

 

 

元々せんくらファンの彼女。今年も2つの演奏会のチケットを購入済みとのこと。

 

彼女が買っていたのは、初日16時からの石田さん達のヴァイオリンと、17時半からのピアニストの津田さんのリサイタル。

 

 

その前後に予定があるというので、土曜日のランチを一緒にすることに。

 

 

プログラムを見てるうちに、私も津田さんのリサイタルを聴こうかな、と思いついて、新幹線の中でチケットぴあで購入しました。

 

 

 

去年、牛田くんとも共演した仙台出身の津田裕也さん。

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この日の演奏曲を見たら、なんとショパンとベートーヴェン!

 

しかも、『熱情』を演奏するというではないですか!

 

 

 

もしこの日の牛田くんの演奏曲に『熱情』があったなら、記憶を上書きしたくないのでやめるところですが

 

牛田くんの『熱情』は明日の夜。

 

たまには他のピアニストさんの演奏と同じ曲を聴き比べてみるのも悪くないかも(〃∇〃)

 

 

 

いつもの感覚でセブンイレブンで発券にしたものの、仙台に着いてからなかなかセブンイレブンが見つからず(ファミリーマートの方がたくさんある印象)、ちょっと苦労しました(^^;)

 

 

 

 

来ましたよー!仙台。

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東京よりもカラっとしてはいるけれど、今年は仙台も真夏日のような暑さ。

 

 

 

 

地下鉄南北線に乗って、会場のある旭ヶ丘駅に向かいます。

 

 

 

会場の日立システムズホール仙台は駅からすぐ。

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入口にはお馴染みのカラフルなのぼりが立ってます。

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ロビーには、販売や展示などがあり、賑わってました。

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牛田くんのパネルあるかなあ…。

 

 

 

 

 

あったー! そっか、去年は大胆メッシュヘアーだったんだ。

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多くのコンサートがほとんど販売終了。私が取った津田さんのチケットも既に売り切れでした。危なかった~(^^;)

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日立システムズホール仙台には、コンサートホール(796席)、パフォーマンス広場(200席)、シアターホール(494席)、交流ホール(250席)の4つの会場がありますが、最初の演奏会は1階のコンサートホール。

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パンフレットには、スケジュールや公演内容、アーティストの紹介などが載ってます。

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プログラム

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ものすごい数のコンサートがあるため、パンフレットはホールごと。

 

どの演奏会も45分~1時間で休憩なしです。

 

 

 

公演番号2

9月29日(金)13時15分~14時15分

《牛田智大 ショパンを弾く》

日立システムズホール仙台(コンサートホール)

 

♪ショパン:スケルツォ 第1番、第2番、第3番、第4番

♪ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ

 

 

 

 

 

日立システムズホール仙台 コンサートホール(796席)

(画像お借りしました)

 

 

 

 

 

 

説明が難しいので画像をご覧下さい(^^;)

 

ホールの壁の上の方には煉瓦が貼られ、座席は深紅の薔薇のようなベルベットでした。

 

天井からは「仙台クラシックフェスティバル2023」の看板が吊り下がり、舞台の上にはスタンウェイ。

 

後方にはひな壇があり、10脚ほどの椅子と譜面台が並んでいました。

 

舞台の前面左側にはかすみ草などをあしらった花も飾られています。

 

 

 

 

 

扉が開き、牛田くんが登場しました。

 

今日も黒蝶ネクタイのタキシード。

 

 

お辞儀をして、椅子の前に座ります。

 

 

 

 

 

ああ皆さま、ごめんなさい。

 

私、今回いつものような描写や感想が書けません(T^T)゚。

 

 

 

だって私、今回のツアーのちゃんとしたリサイタルは岸和田が最後で、フェスティバルであるせんくらはオマケみたいに考えてたんです。

 

緊張のリサイタルが続いた後で、リラックスして楽しんで欲しいな、と。

 

 

だけど、牛田くんの中では終わってなんかいなかったんだと分かりました。

 

 

どの曲も、どのフレーズも、一音一音すべてに真心と情熱がこもった牛田くんのスケルツォは本当に素晴らしく

 

私が気軽に言葉で表現したら、彼の音楽を穢してしまいそう…。

 

 

 

茅ヶ崎、ミューザと彼のスケルツォを聴いて、ここのブログにも感想を綴って来たけれど

 

私、何にも分かってなかったんだ…。

 

 

岸和田のYAMAHAのまっすぐな音色もよかったけれど

 

今日のスタンウェイの芳醇な音色の素晴らしいことときたら…。

 

 

 

白い水面に雫が落ちて生まれたミルククラウンのような第1番の冒頭のあと

 

ゴチャゴチャと混乱しているような不可解な音の集合体は「スイミー」のよう。

 

小さな魚やイナゴの群れや、ムクドリなんかが集まって

 

夥しい数の個々の生命体が一つのフォルムを形成し

 

スケールの大きな音楽を創り出している。

 

 

どれか一つでも抜けたら成立しない精密な音楽が

 

見事に創り出されている。

 

 

一音一音の音の粒。

 

透明というよりは、ピカピカ光るおせち料理の黒豆みたい。

 

 

 

蠢く蜘蛛のような音楽の後の

 

クリスマスキャロルの美しさ…。

 

 

深く繁った夜の森の枝をかき分けて

 

見つけた黒い湖の畔(ほとり)に咲く真っ白な百合の花。

 

なんて清らかで 優しげで

 

寂しげな愛に溢れているんだろう。

 

 

「眠れ 幼きイエス」

 

 

家族が集まるクリスマスに、祖国ポーランドに帰ることが出来ず

 

大好きな家族と過ごせなかったショパン。

 

 

そっか。冒頭のグチャグチャは

 

やり場のない寂しさと憤りだったのか…。

 

 

って、私ったら今さら…汗

 

 

 

 

 

 

第2番は言うまでもなく、ドラマチックで繊細で

 

情熱的で おおらかで 悲しくて…。

 

 

キラキラと光る音色は、薄紫のアメジストのようでした。

 

 

白い翼を大きく広げ

 

空を自由に飛ぶ鳥になったみたい。

 

 

というか、今日の牛田くんのショパン、すごく自由な音がする。

 

もしかしてやっぱり、ホッとしてリラックスしてもいるのかな。

 

 

 

 

 

 

第3番はやっぱりモゴモゴと始まって、だからこその対比が活きる美しさ。

 

ショパンのスケルツォって、どの曲も綺麗なだけじゃ終わらない。

 

彼がシャイだったのは分かるけど

 

もしかしてものすごい照れ屋さんだったの?

 

ロマンチックで甘いメロディで愛を囁いたあとで

 

急に気恥ずかしくなってふざけちゃうみたいな。

 

 

それともさんざんふざけたあとで

 

そんな自分が照れくさくて真面目になってみるような。

 

 

私はピアノを弾かないから、詳しいことは分からないけれど

 

ピアノを弾く人は、ショパンの曲には矛盾があると言う。

 

牛田くんも昔、「ショパンはAB型だと思う」って言ってたなあ。

 

 

下降する分散和音はダイヤモンドダスト。

 

透明すぎて水色に見える氷山がぶつかる音。

 

 

凍てつく夜、吐き出したため息が そのまま星になるような。

 

見上げれば、すべてを包み込むようなオーロラのカーテン。

 

 

 

ああ…。

 

なんか私はもしかして、ショパンを見くびっていたのかもしれない。

 

 

ショパンが天才なのは知っていた。

 

でも、この人は、私が思っていたよりも、もっともっとすごい人だった。

 

 

 

 

 

どの曲もものすごく難しいはずなのに

 

それを感じさせないどころか曲の持つ美しさを存分に教えてくれる牛田くん。

 

一曲一曲が本当に素晴らしく、曲ごとに拍手して「ブラボー!」と叫びたいのに

 

牛田くんはものすごい集中力ですべて一気に弾ききりました。

 

 

 

ああ、ごめんなさい。

 

何も分かってなくてごめんなさい。

 

 

 

私、牛田くんが「ショパン弾き」と言われることに、正直どこかで抵抗があったんです。

 

私の中では、浜松コンクールで演奏した、ラフマニノフピアノ協奏曲第2番が忘れられず

 

ショパンだけじゃないよ。ラフマだって、グリーグだって、プロコフィエフだって、全部牛田くんはすごいんだよ、って。

 

 

 

 

先週、ピアノに精通している方とお話する機会がありました。

 

 

日本では敷居が高いと言われるクラシックの音楽が、ヨーロッパでは日常生活に自然に溶け込んでいる。

 

生まれながらにDNAにクラシックが組み込まれているようなそんな人達と

 

アジア人が同じ土俵で闘うということは

 

欧米人が美空ひばりの歌を歌って日本の心を歌うようなアウェイ感がある、と。

 

 

 

そんなアウェイな環境の中で

 

きっと牛田くんは血の滲むような努力をして

 

だから今、こんな演奏を聴かせてくれている。

 

いつの間にか、本当に「ショパン弾き」になっている。

 

 

私、古くさい固定観念を脱ぎ捨てなくちゃ…。

 

 

 

牛田くんは、どんどん新しい扉を開けて、次のステージに駆け上がっている。

 

 

 

 

ああ、今日ここに来て本当によかった。

 

 

胸が熱くなって、涙が出てきました。

 

音楽に感動したというのもあるけれど、牛田智大というピアニストに感動したんです。

 

「感動」というよりは「畏怖」と言った方が近いのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

続く大好きなアンスピは、もちろん素晴らしかったです。

 

 

でも、言葉が追いつきません。感動しすぎて…。

 

 

お祭り気分で気軽に来たせんくらで、まさかこんなに涙出るなんて…。

 

 

 

 

 

 

 

アンコールはパデレフスキのノクターンでした。

 

 

もう、胸がいっぱい…。

 

 

 

 

 

高校生の頃、曲を練習することを皿回しに例えていた牛田くんの言葉を思い出しました。

 

 

ひとつのお皿を棒の上で回している間に、もう一つのお皿を回すのがおろそかになる。

 

曲の練習もそれと同じで、あの曲も、この曲も、同じように手をかけて磨いてないといけない。

 

そんなニュアンスだったと思います。

 

 

牛田くんのお皿、どれも全部ピッカピカでした。

 

 

 

 

 

私は、すごい人を応援してるんだなあ…。

 

 

 

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地下鉄の一日券を購入していたので、一度ホテルのある仙台に戻りました。

 

 

まだ津田さんのチケットを発券してなかったの(*^.^*)

 

 

 

 

とっても嬉しいことに、岸和田に続き、今回のホテルも大当たりでした笑い泣きキラキラ

 

ここに2泊出来るなんて嬉しいラブラブ

 

 

 

 

そして、再び地下鉄に乗って旭ヶ丘へ。

 

 

仙台の地下鉄、本数が多いうえに、仙台から旭ヶ丘までは20分もかからないんです。

 

 

 

 

 

 

 

津田さんのリサイタルは2階のシアターホール。

 

 

ホールの前でペンフレンドの友人と無事に会えました。

 

よかった。元気そうです♡

 

彼女は1階席、私は2階席だったので、少しお話しして終演後にまた会うことに。

 

 

 

 

 

 

プログラム

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公演番号11

9月29日(金)17:30~18:15

《津田裕也 ピアノ・リサイタルショパン&ベートーヴェン》

 

♪ショパン:ノクターン

♪ショパン:ノクターン

♪ショパン:バラード3番

♪ートーヴェン:ピアノ・ソナタ23番『熱情』

 

 

 

すみません。時間がなくなってきたのでサクっといきますあせる

 

 

 

2階席の私の席からは、手元がよく見えました。

 

 

仙台出身で、おそらくせんくら皆勤賞の津田さん。

 

登場した時から、纏う空気に穏やかで優しい人柄が溢れています。

 

 

 

マイクを持って登場し、トークもありました。

 

『熱情』を「ねちゅじょう」と言って言い直したので、会場からは和やかな笑いが起き、あたたかな雰囲気に包まれました。

 

 

牛田くんの演奏を聴くときは、力が入りすぎてしまうのですが

 

遠くの席から見下ろすようにして聴くのはとても心地よく

 

ショパンのノクターンとバラードという選曲にうっとりと身を委ね

 

すっかり癒やしの時間となりました。

 

 

牛田くんの音色が、0.3ミリくらいの万年筆だとするならば

 

津田さんの音色は、私が普段愛用してる黒のサインペン。

 

 

心地よく、分かりやすい演奏でした。

 

 

 

 

アンコールはベートーヴェンの『エリーゼのために』。

 

 

 

ポピュラーな曲ですが、津田さんの演奏で聴くと、深みと色気があり、こんなに素敵な曲だったのか、とあらためてこの曲の魅力を教えてもらった気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

終演後、友人と合流し、地下鉄に乗って途中まで一緒に帰りました。

 

1年前にせんくらで再会して、今日までの間に何度か手紙を送り合いましたが

 

お互いに話したいことがたくさんあったので、「明日ゆっくりね。」と言って別れました。

 

 

 

 

 

 

夜の仙台駅もかっこいい。

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今夜は中秋の名月。お月様はちょうど、うっすら雲の向こうに隠れてました。

 

 

 

 

 

 

 

 

無性にラーメンが食べたくなったので、駅地下の「仙台ラーメン」を食べました。

 

 

味噌味なんですけど、トッピングにハンバーグが乗っててびっくり😅

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邪道な気が…。

 

あとで友人に話したら、「聞いたことも食べたことない」と言ってました 笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公益財団法人ジェスク音楽文化振興会・霧島国際音楽祭Xより

 

 

 

 

 

②へつづく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前記事にコメントくださった方、返信遅れていてごめんなさいm(_ _)m

 

もうしばらくお待ち下さい。