Vリーグ女子第4節 リヴァーレ対赤ロケ戦より②〜赤ロケ編 柳田光綺選手、曽我啓菜選手
日立Astemoリヴァーレの室岡莉乃選手のプレーに興奮してリヴァーレ視点で長々と書き連ねてしまったが、生視聴では赤ロケ視点で観戦していたので、赤ロケについても。今回はこちらの“小さな巨人”柳田光綺選手を中心に。彼女の場合、サーブレシーブを苦手とするところがあり、チームとしても全体的にサーブレシーブに向上の余地があるとされている赤ロケにおいて、昨季までは中々出番に恵まれなかった。今季は開幕戦のアクア戦に2枚替えで途中出場し、開幕ホームゲームに集まったクルーの皆さんに、挨拶がわりとばかり相変わらずの鋭いスパイクで元気なところを披露した。そしてアクア2戦目の第1セット終盤、リードしながらアクアの猛追にあった局面で出場し、ライトからのサイドライン近くに突き刺すクロスでこのセットを締めると、そのまま第2セットから先発し、この日のVOMに選ばれる大活躍を見せた。層の厚く、しかも攻撃陣がこぞって好調な赤ロケで、その後は先発する事こそ無かったが、東レとの第1戦では2枚替え出場ながら5/7と引き続き好調さをアピールすると、第3節の姫路戦でも少ない出番の中でキレのある動きを見せた。そしてリヴァーレ戦、OH総動員の中で唯一2戦全セット出場し、アタックでは8/20,14/30、サーブ効果率が16.7%,9.6%と2連勝に大きく貢献した。今季のこの活躍を振り返るだけで柳田選手の好調さが伺えるが、何しろ今の赤ロケOHは開幕からエンジン全開の曽我啓菜選手、開幕戦でVOMに輝いた古谷ちなみ選手、今年はここまで全試合出場の廣瀬七海選手、故障から復帰の古賀紗理那選手、新加入のウィルハイト選手、キャプテン山内美咲選手と、とにかく登録OH全員何時でも行ける体制の分厚い布陣。そこで見せる存在感は柳田選手の赤ロケにおける8シーズンの中でもトップクラスかも知れない。昨季まででも途中出場で柳田選手が出場すると、会場の声援が一際大きくなり、彼女が赤ロケファンにとても人気があることが伺われる。今季、コート上で優勝の瞬間を迎える彼女の姿を是非また見たいものだ。上述の通り今季の赤ロケはMBで島村春世選手の怪我や上野香織選手の登録が無いなどあるが、そのMBでは山田二千華選手に加えて、甲萌香選手、野嶋華澄選手が本格的なリーグ出場は初めてながらもベテラン2名の不在を補って余りある活躍を見せているし、S、Lとも2名体制が上手く機能している。全ての選手について思いを書きたい気持ちがあるが、特に曽我啓菜選手に触れておきたい。曽我選手はOHの中では、五輪で負傷した足首が万全では無いと思われる古賀選手を除くと、最もベンチの信頼を得ているOHのように見える。昨季後半から層の厚い赤ロケの中でもほぼレギュラーの扱いで出場していた。ただ、攻撃面ではスタッツというよりも印象として、1試合の中でちょっとムラっ気があるかなと感じていた。また、現状では決して得意と言えないサーブレシーブの乱れからリズムを崩すようなシーンも見受けられた。しかし、今季はサーブレシーブについてはかなり頑張っていると思う。前述の通り好調の柳田選手、そして廣瀬選手を出すとなると、どうしても曽我選手の攻撃力でサーブレシーブは必要だ。恐らく本人もその自覚が強いと思われ、また彼女の目指す代表においても磨きをかけなくてはいけない技術と承知しているのだろう。その点だけでも今季の彼女の並々ならぬ意気込みが伺えるのだが、今季私が1番感心したのは第2節の東レアローズとの2連戦。初戦の序盤はサーブレシーブの乱れからか中々調子が上がらず、1,2セットを連続で失ってしまう。しかし、苦しみながらも何とかサーブレシーブが上がるようになるに従って攻撃も決まり出し、この試合の大逆転勝利に大きく交換することになる。この試合の曽我選手はアタック数21/56,決定率37.5%でチームトップ、注目したいのはサーブレシーブが19.5/35の成功率55.7%でこちらでもチームトップを記録した。そして東レとの2戦目、昨日の激闘からこの日は休ませるかも知れないなぁ、とも思っていたがとんでもない。この日も先発で、敗れはしたものの最終セットまで全開のスタミナお化けぶり。しかし、この2連戦、スタミナお化けがもう1人いた。東レの石川真佑選手だ。石川選手も2試合全セットに先発し、クラン選手がいるため攻撃数こそトップでは無いもののサーブレシーブは40.5/57,71.1%、32/53,60.4%と物凄い数字を残している。思い起こすとこの2人は2019年U-20世界選手権で共に戦い、見事優勝を勝ち取ったチームメイトである。曽我選手にとっては良き仲間であると共に、一足先に代表入りし、主力として五輪にも出場した石川選手に対するライバル心も並々ならぬものがあると察せられる。そうしたものも今季、曽我選手を奮起させる要因になっているだろうことは想像に難くない。是非お互い切磋琢磨して火の鳥NIPPONを引っ張って行って欲しい。あともう一つだけ、真鍋政義監督には、今季多彩なNECの攻撃陣を司るSの澤田由佳選手と塚田しおり選手にも目を向けて欲しい。