彗星の如く現れた西田有志選手のネーションズリーグにおける活躍と、怪我の養生から復帰してきたエース石川祐希選手の合流を受けて、今年の龍神NIPPONは大きな期待を背に世界バレーに臨んだ。
しかし…
結果は目標としていたベスト8には遠く及ばない一次ラウンド敗退という結果に終わった。MBが次々と故障離脱した不運もある。特に最近では一番安定していた李博選手の欠場は痛かった。

正直、これで今シーズンの龍神NIPPONが終わりかと思うと、2020に向けて何とも総括のしようがない。中垣内監督の更迭論も仕方ない結果だとは思うが、仮に新監督を招くにしても始動するのは半年先。こんなモヤモヤしたムードだと新Vリーグの行く末も不安になる。
ただでさえ龍神、火の鳥のトップ選手が次々と海外リーグに活躍の場を求めて不在になることが決まっている。
バレーボールもサッカーみたいに、リーグ戦の合間に国際試合があれば、(他国の事情はともかく)特に日本のように人気が極端に代表(全日本)に偏っている地域では、代表戦での盛り上がりの国内リーグへの誘導という点で、取り敢えずの観戦者を増やすことが期待できる。Vリーグの試合場に行けば分かるが、とにかく今は会場に人を呼ぶことが大事。その結果国内リーグの人気が高まりチームが潤えば選手のモチベーションや、勿論選手の質にも好影響を与え、レベルの底上げにもつながる。

話が逸れたが、開幕まで間もないこの時期になっても、新Vリーグはあまり話題になっていない。それが実際どれだけの関心を集めたのかは疑問であるが、バスケットのBリーグ発足の時と比べると随分と差があるように感じる。ひょっとして、新Vリーグは外(ファン、観客)に対してアピールするものではなく、あくまでも機構内部での変革という意味合いが大きいものという位置付けなのか。

バレーボールは1964年の前回東京オリンピックで“東洋の魔女”が金メダルを獲ったことによって一躍、そして他の競技よりも早く五輪種目のスターダムに登りつめたことにより