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この日の少し前にあるブログで、川の河口でガサガサをしてシモフリシマハゼを採集したという記事が載った。

 

その一年前に入れ食い情報に基づいて出かけてボウズに終わっていたので、本種にはまだ季節的に早く、川や用水路には入ってきていないと思っていたため意外な記事だった。


それならばと、有明海に注ぎ込む某川の、良さそうな支流クリークの出口をグーグルマップで見当を付けて早朝から出向いてみた。2015年の4月のことだった。

 

上記のボウズのポイントとは同じ平野上にあるが、8キロほど離れていて別水系だ。

しかしながら、予想とは裏腹に、支流クリーク、本流のいずれも不発で、午後3時頃までただうろうろと、なんだか的を外し続けているような場所ばかりを回っている気がしていた。

そうしているうちに、ある支流河川に行き当たった。そこで、この川でダメならこの日はあきらめることにし、下流へ歩いて行った。

ポイントらしいポイントもないので、あっと言う間に河口の本流との合流点までアタリもないまま来てしまった。ただ、それまでのクリークとは違い、本流との段差がなく、水門はあるものの魚は自由に本流から遡上できる川であることがわかった。

これならシモフリシマハゼがいてもおかしくないと思い、少し上流の、足場が高かったので当たらずにおいた、ガレ場に戻って最後にじっくり探ってみることにした。

なんとか短尺竿でも届く範囲の、石の周りを探ってみる。エサはキヂをハリより少し長く切って使った。

 

何かが掛かった!だがそれはテナガエビだった。でもこれはいい兆候だ。

その後は期待に反してアタリがないので、最後の望みのコンクリート片の下流端を探った。するとギンブナが釣れて来た。隠れられる隙間があるらしい。

そしてその後、何度かのブルッブルという小物のアタリの後、ついに何か小さな魚が釣れた。

手元に寄せて見る。二本の縦縞。シモフリシマハゼだ!思わず、「釣れたー!」と叫んでいた。苦労したが、やはりいるべきところにはいてくれた。

 

  初めて釣ったシモフリシマハゼ。チチブと同属なだけに、頬の白点など共通点がある。

 

初シモフリシマハゼ俯瞰

 


初シモフリシマハゼの腹側

 

この日二尾目のシモフリシマハゼ同じスポットから釣れてきた。

 


釣り上げた直後はくっきりとした暗色の縦縞が体側中央と背部に見えていたが、撮影する時にはすでに体全体に色が現れて縞模様が目立たなくなった。


この後、長尺竿に替えて流れの速い部分やその下流を広範囲に探ってみたが、アタリもなかったので納竿とした。

 

2018年10月に佐賀で釣れたシモフリシマハゼ

 

縞模様がくっきり出ている個体。2018年10月、佐賀にて。

 

2019年3月に佐賀でヤマノカミ狙いの外道として釣れたシモフリシマハゼ

 

シモフリシマハゼのハビタット