シュワッチうるとらまん



舞い降りました!





なんかが降りてきた!ひらめき電球



降臨してきた!!







今日はなんだか



イケそうな気がするぅ~~~



書けそうなきがするぅ~~~天津木村











連載再開です☆うっくんですパー











ハイ。







うん、なんかね、



急にスイッチ入った!スイッチオン











連載、なんだかまったく浮かばなくて・・・ノリが。







もうね、まったく浮かばない時はね、



だいたいダークな世界をウロウロしてる時です(笑)







ダークっつーか、むしろブラックホールですね。







闇を抜けました!



病みあがりました!(笑)







なんだろなぁ。



なんか、急にふっきれた。





何がどうってわけじゃないんですけどね。







なんだろ。





最近悩んでいた、何もかもが全部吹っ飛んで、



気持ちがフラットになりました。





リスタートっていうより、4年前に戻れた感じ。





うん。



そんな感じ。





なんか、新婚気分です。てへへ。



初心忘るべからずです。





あ、今日突然ってわけじゃなくて、



ちょっと前からね、そんな感じだったんですけど、



なんか、久しぶりにゆっくりおうちに独りでいたからか、



昨日やっと、きれいにフラットになりました。











なんかね、とりあえず、



荷物ぜぇ~んぶ降ろして、捨ててみました。







そう!





くすぶってたアイツだよ。



アイツがやってきた!!!



















「めんどくさっ!DASH!











ついに!



ついに



降臨しましてねー!!グッド!











って降臨したのソレかよっ!パー











うっくんの一番の特技です。



めんどくさがり。



もう、ややこしいことは全部すてたーー(笑)



しーらないっ音譜







もう、何事もなかったかのように



しれっと生きて行くこの図太さ。









ってわけで、



前置きすんごい長くなりましたけど、



このままのノリで連載いきまっしょい!









↓ ↓ ↓ ↓











「うっくぅ~~ん!ヤバイ!!!

お金貸して!」





「なんで?」
 





「先月・・・iモードいじりすぎちゃって(>_<)」
 





「・・・いくら請求きたの?」
 





「7万円・・・」
 







「な、ななまんえーーーーーん!?」
 







電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと
 













「なんで!?」
 





「だって・・・うっくん、お父さんのことでずっといなかったから・・・寂しくて・・・」
 















はぁ~~~~・・・ガックリ













連絡取れないと困るっていうのもあり・・・





貸しますよね。ここは。



























数週間後のある日・・・

















♪ピロピロピロ~ ピロピロピロ~









ツカモの携帯が鳴る。







「はい。あ、はい!!



あ、マジっすか!はい!取りに行きます!



・・・え?・・・は・・・はい・・・
 



・・・マジッすか・・・あ、はい、いや、仕方ないっす。
 



はい・・・あ、はい、今日行きます。」
 











・・・???













ツカモ、電話を切る。











「うっくぅ~~~ん・・・俺、マジで泣きたいしょぼん





「どうしたの・・・」
 





「家賃振り込むために、お金下ろしてさぁ・・・
 



6万くらい入れてたんだけど・・・
 



財布落としちゃって・・・」
 







「はぁ!?いつ!?」
 







「一昨日・・・
 



で、財布見つかったって、今警察から電話あったんだけど・・・
 



現金は抜かれてるって・・・
 



でも、財布の中にキャッシュカードとか入ってるし、
 



一緒に警察行ってくれる?」
 







「・・・行くのはいいけどさ・・・家賃どうすんの?」
 







「かろうじてバイト代・・・残ってるから・・・
 



でも、1カ月分の生活費がない(T_T)」
 



















はぁ~~~~・・・ガックリ





















そしてまた数日後・・・

















「うっくぅ~~~ん・・・お金貸してしょぼん





「え?昨日貸したばっかりじゃん?

なんで?」





「パチンコですっちゃって・・・」
















はぁ~~~~・・・ガックリ













それからまた数週間後・・・















「ねー・・・免許、いつから取れるようになるの?

もう、取れるんじゃない?

免許取ってさぁ・・・就職活動、頑張ってみたら?」







「んーー。もう取れるかもしんねぇーけど、
 

俺、金ないし♪」



(※憶えているだろうか・・・彼は無免で捕まった過去があります。)







「お金・・・

がんばろっ!
 

うっくんも、もう社会人なんだし、

一緒に住めば、生活費浮くじゃん?」





「じゃ、うっくんが俺んち来てくれる?」
 





「え・・・それは無理。
 

同棲してるのバレたら、

ちゃんと親に説明するけど・・・



うっくんが引っ越したら、
 

お母さん、どんなところか、絶対見に来るし・・・

最初から許可取るのはかなり難しいよ・・・」





「じゃー無理♪

俺んちトイレ壊れてるしw」
 



















そ、そうだった!!!













プチ原爆資料館のアレ。









電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと
 













「と・・・とりあえずさ、見積もり取ろうよ。」





「どこに?」
 





「水道関係の会社に。」
 





「無理無理無理!不動産やにバレたらヤバいし!あせる
 















はぁ~~~~・・・ガックリ

















「でも、そうやってさぁ、

何も片づけられないと、

いつまでもお金どうにもならないし・・・。





じゃ、就職が先!
 



免許なしで就職できるところなんて、
 

ほんとに少ないだろうけど、

どうにか就職してよ。

ハローワーク行って!お願い」









「うん。わかった☆
 

じゃ、明日行って来てみる!」


















フリーターのような、ニートのような



どうしようもないダメ男、ツカモ。











父が死んだ時に思った。











こんな男とつきあっててごめんね。



お父さんが、安心できるように、



ちゃんと、別れるから。













でも・・・











こんなダメダメで、生活力のかけらもない男、



今すぐ見捨てるわけにはいかない・・・。











どうにか、先の見通しが立って、



もう大丈夫ってところまでは一緒にいよう・・・。





















それから、数カ月。













ツカモは、ようやく就職。





N市の寮に入った。









週末だけ会う、プチ遠距離。

















「ツカモ・・・寮費っていくら?」





「月2万だよ♪食事なし。水道光熱費込み♪」
 





「こっちのアパートどうするの?」
 





「アパート代、ちゃんと払ってるよニコニコ
 



















ってお前はアホの子かっ!!パー





そんな問題じゃねーだろっ

















「いや、そーじゃなくてさ!

どっちも払い続けるなんてバカみたいでしょ?

こっちのアパート、誰も住んでないのに、

トイレ壊れてるからって理由で

月5万も払うなんてバカじゃない?」





「でもぉ~・・・バレたらヤバいし。ガーン
 





「いや、どっちみちバレるでしょ。
 

早めに、どうにかしよ?ねっ??



とりあえずさ、アパート出たいってことと、
 

トイレ壊しちゃってるって話、

不動産やに電話しな?」





「・・・うーーーー・・・ん・・・」
 





「いや、もう、絶対して!」
 





「うーん・・・。」
 





「分割払いできないか、聞いてみなよ。」
 





「うん。」
 















なんなんだ!なんなんだ!なんなんだ!!!





あんた、3つも年上でしょぉ!?













ナニソレ、何キャラなわけ!?















初対面では桜井さんだったのに・・・











いくらちゃんかよっ!









電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと
 











てか、なんで裸?









たまたまだよ!うん、玉玉!!













ってオイっ!!パー































数日後の夜、うっくんの携帯が鳴る。

















「あ、うっくん?トイレの見積もり取ったよぉ~」





「どこに連絡したの?」
 





「不動産や。バレて怒られちった」
 





「当たり前じゃん。

・・・で?

いくらだった??」
 







「65万円だった・・・」
 







「ろ・・・ろくじゅうごまんえん!?!?」
 













電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと
 









「分割は?」





「できないんだって。でも、今すぐ出て行けって言われちった☆」
 





「・・・。」
 











ちったじゃねーよ。むかっ















「どうするの?」





「さぁ・・・どうしよう?(・∀・)」
 





「・・・頼れるのはお父さんとお母さんしかいないでしょ?
 

両親に借金しなよ。今からちゃんと働いて返すって約束しな?」





「えぇ~~~~・・・
 

親かぁ~~~・・・やべぇーよ。



親はさぁ、俺のこと、クソマジメなヤツだって、
 

すげぇー信じてるからさぁ・・・

ショック受けるよ絶対・・・。」





「そんな言ったって仕方ないでしょ?
 

うっくんだって、そんな金額今すぐ出せって言われたってさぁお金ないし。」





「でもぉ~~。」
 





「じゃ、お姉さんは?」
 





「姉ちゃんも、もう嫁に行ってるから無理だよ。」
 





「じゃ、親しかいないじゃん。」
 





「親もさぁ・・・昔事業に失敗して・・・
 

マジ、金ないんだってぇ・・・悪いよ。」













電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと
 





















そうだ!ボビー!もっと言ってやれ!!









・・・7年大学に行ったお前の言うセリフじゃねーだろ?













そうして・・・



ツカモは親に借金して、



ようやくS市のアパートを引き払い・・・









どうにか、まともに生活できるようになった。













さて、どうにかお別れできそうかな・・・



という数ヵ月後・・・











「うっくん。俺、仕事辞めたい・・・」





「なんで?」
 





「日常的にけっこう殴られるんよねー。」
 





「え!?ショック!
 











どうやら・・・ヤバイ関係の人の会社だったらしい。











「そっかぁ・・・。



今無理に続けたとしても、
 



その会社は長続きしないよね、そんなんじゃ。
 



じゃあ・・・、
 



辞めてうちに引っ越しておいで?
 



また、就職先見つけたらいいよ♪」
 





















な、なぜそうなる!!!パー







自分にツッコミつつ・・・











ダメ男と、ダメ男から逃れられないダメ女の



同棲生活がスタートした。







電波系少女が普通のアラサーになるまでにあったできごと
 







つづく。

父の死を通して学んだことですが、



死ぬために生きると言えば語弊がありますが、



人生の最期を迎える時、



悔い無き人生だと思えるように、



毎日を生きることってすごく大事だと思います。







人として、娘として、女として、母親として・・・



人に胸張って、





「どう!?私もけっこうがんばったよね?



がんばったから、まぁ、人並みにではあるけど、



自分の中では最高に楽しかったよ!」



っていう最期を迎えたい。







そういう生き様を、



大事な人に見せて死んでいきたい。





大事な人のために、



一生懸命生きて、”逝きたい”。







だから、毎日を大事にしたいし、



大切な人を大切にしたい。







せっかくこの世に産んでもらったのだから、



一番の親孝行は、



人生を楽しむことだとうっくんは思ってます。







大事なのは、



お金?地位?名誉?安定?それらを総称して条件?





きっとそんなんじゃなく、



母が、父の死後に言った、



「幸せ」



なんじゃないかと思うんです。







人それぞれ価値観は違います。



それこそ、お金がないと、自分は絶対に幸せじゃない



っていう人もいるでしょう。





自分なりの幸せでいいと思うんです。







うっくんは・・・





こんな両親を、すごく尊敬しています。



そして理想的な夫婦だと思っています。





お互いがお互いを信頼していて、



尊敬していて、



励まし合っていて・・・













父の死から10年。





以前blogにこの内容の記事を書いた時と、



またあとがきの内容が全然違うんですよね。







以前書いたあとがきは、



死と生についての話題でした。





でも、





10年の間に、



仕事を我武者羅にがんばって、



それなりに恋愛をして、



結婚して、



一度は、一瞬でも母親になって、



今現在の自分がいて、







その10年間で、



この、父の死後に言った母の言葉が、



いかに凄いことかということを、



今、身を持って感じています。







父と母は、普段からけっこうベタベタなラブラブ夫婦だったけれど、



ケンカは激しかったし、



いつも衝突してばかりだったし、



だけど、尊敬しあっていたし。







父のかっこいい生き方を、



母はちゃんと傍で見ていて、



父もまた、母の母らしい生き方を、



ちゃんと傍で見て、誇らしく思っていた。







母のあの言葉を聞いた時、



母がまた父を想って号泣するだろうと思って、



父が、母の自慢をしていたことを、



うっくんは、言わなかったけれど、



数年後に、教えてあげました。







母は、照れ笑いをしながら泣いていました。





母は今、



父に言われた通り、



「私は長生きするんだから!」



と毎日、イキイキと生きてます。







そんな母を、うっくんは目指したい。







きっとその向こうに、



「どう!?私、けっこういい人生送ったでしょ?」





って言える自分がいると思うから。
おじいちゃんのお葬式が終わって、



病院に戻った次の日、



母は、天井を見つめて寝ている父に、







「お父さん?おじいちゃんがね、

亡くなっちゃったんよ・・・。」






といった。









その時、



医者から意識はないと言われていた父の目から



涙がこぼれた。









父は、意思表示が出来ないだけで、



やっぱりちゃんと、わかってくれている。



ちゃんと、みんなのこと、見てくれている。









と思った。













病室で二人きりになったとき、







「お父さん?こんなダメな娘でごめんね?

無理させちゃってごめんね・・・。

お父さんが、うっくんのお父さんでよかった・・・」










きっと、父には届くだろうと信じて、



今まで言えなかった想いを、伝えた。

















5月の半ば、



父はとうとう、個室からICUへと移った。









「会わせたい人がいるなら、

呼んでください。」








担当医のその言葉が、どんな意味なのか、



当然、みんなにわかっていることだった。









東京の叔父と叔母2人が父に会いに来た。













ICUに入ってからは、



うっくんは昼休みも、



車を運転しながら昼食を済ませて、



面会に行くようになった。







片道20分はかかる場所だったので、



5分ほど会ったら、またすぐに会社に戻らなければならなかった。







それでも、その5分が、



本当に本当に大事な時間だった。









今までは、



仕事が終わって、病院に寄って、



夜中の12時くらいに病院を出て、



アパートに帰る生活をしていたけれど、



父がICUに入って以来、



病院に寄って、病室で夕食を取り、



一旦、アパートに帰って、



お風呂などを済ませて、



病院にまた戻って、待合室で朝まで寝ていた。











そうして数日過ごし、



季節はもう、5月の下旬になろうとしていた。













待合室でいつものように寝ていた。





扇風機の風が、異常に寒い。







うっくんはガタガタと震えていた。







「寒い・・・寒い・・・寒い・・・」







ガタガタ震えて眠っているうっくんに気づいた母。







「うっくん、寒いと?今、暑いよ?

具合悪い??」








母の声で目が覚める。









寒い・・・







「ちょっと・・・トイレに行ってくる・・・」







立ち上がって廊下に出た瞬間に、





嘔吐した。





そしてまた嘔吐。





・・・また嘔吐。









そのままフラフラとトイレに向いながら、



廊下にバタッと倒れてしまった。











待合室で毛布を何枚も借りて、朝まで我慢した。





言っても、ここは病院。







朝一で内科で診てもらうと、



なんと食中毒だった。











うっくんは、そのまま自宅に戻り、



4~5日、寝込んだ。









父との貴重な時間を、



食中毒になったせいで、一緒に過ごせないことを、



うっくんはすごく悔んでいた。



















それからなんとか回復し、









仕事にも復帰し、



仕事帰りに、いつものように病院に寄った。







夜の面会を終えると、





母が、





「うっくん、病みあがりなんだから、

もう帰りなさい。」








と言った。







「やだ。」





「帰りなさい。明日も仕事でしょう?」





「んー・・・でも・・・。」





「帰りなさい。」










なんだかすごく帰りたくなかった。







絶対に帰りたくないと思った。











母がどうしても帰りなさいというので、



帰ることにした。











外に出ると、



夜の空が、雲に覆われているからか、



小さな、ゴロゴロという雷の音がしているからか、







今までに感じたことのない、



背中がゾクゾクするような、



胸騒ぎのような、イヤな感覚があった。











・・・やっぱり帰りたくない・・・









一度、また夜間出入り口に向かったけれど、



母にしかられるだろうな・・・と思って、



母の言う通り、体調が万全になるまで、



おとなしく面会時間だけ病院にいることにしよう・・・





と思った。











次の日、



アパートから直接会社に行った。



その日は、昼休みに病院には行けなかった。













夕方近く、









携帯が鳴る。











携帯の画面には「総合病院」と出ていた。

















まさか・・・まさか・・・っ!!!











鼓動がクレッシェンドする。





震える手。







携帯の、通話ボタンを押すのが怖かった。









「もしもし」





「総合病院ですけど・・・



お父さんが危篤です。



来ていただけますか?」


















とうとうその知らせが来てしまった。

























会社を早退し、



バタバタと病院に向かった。







病院に急いで車を走らせた。









そういえば、母以外の連絡先は、



病院に一番近いうっくんになっていた。







母は、連絡なんかできる状況じゃないだろう。











自分だけ病院に向かっていたけれど、



だんだん冷静になり、気づいた。







長女の職場に連絡。





二女の職場に連絡。









これから、



色々とバタバタするだろう。



落ち着かなければ・・・。











そっか・・・トイレには行っとこう。











こんな時に、



そんな冷静さを持つ自分が不思議だった。













病院について、



トイレに行き、



鏡を見ながら深呼吸した。













「しっかりしなきゃ・・・。」











ゆっくりと、階段を上る。









ICUに近づく。















消毒をして、



自動ドアがゆっくりと開く。











「ピピピピピピッピピピピピピッピピピピピピッ」









けたたましい心拍モニターの警告音が鳴っていた。







一瞬、立ち止まる。













医者が、電気ショックを加えた。











「ドンッ!!!」







父が跳ね上がる。











やめて・・・!!!





物みたいに触らないで!!!









そういう嫌悪感を抱く映像だった。









恐る恐る近づく。











「ドンッ!!!」









また電気ショックが加えられ、





父の心臓が、また動き出した。











母はガタガタと震えていた。







「おとうさん・・・おとうさぁん・・・」







涙でグシャグシャになった顔で、



消え入る声で母は父を呼んでいた。













「お父さん・・・うっくんだよ。

わかる?がんばって。

つらいけど、頑張って!!!

お願い!!!」








父の手を握り、何度も叫んだ。











「お姉ちゃんたち、今来てるから、



お父さん、もう少し頑張ってよ!!」






母が何度もそう叫んだ。













それから何分経ったかわからない。











「お父さん!!わかる?

私よ?わかる?

がんばって!!

今やっと顔見れたんだから!

がんばって!!」







長女が福岡から到着し、





そう言いながら、父の手を握った。









父は、長女の顔を見ると、



まるで、



「お前を待ってたんだよ」





という目で一度顔を見ると、





安心したように、目を閉じた。







「お父さん!!!」





母も姉もうっくんも、



大きな声で叫んだ。







父は一瞬、



「もう一度!!」



という気合いで少しだけ目を開いて、







そのまま眠りについた。











バサッ!!!







バッグが床に落ちる音がして、



「お父さん!やだ!!」





二女がその時到着し、



父の逝く姿しか見ることができなかった。







二女は床に座り込み、立てなくなってしまった。

























うっくんが大学3年になってから、





父は入退院を繰り返し、



入院中ということもあったので、



最後の学費は、長女が手伝ってくれていた。







父や母が大変な時期や辛い時、



いつも助けて、支えになっていたのは、



まぎれもなく長女だった。









だから、父は、



きっと最後に、長女にお礼が言いたかったんだと思う。









父と長女は、家族の中でも一番の仲良しで、



長女はベタベタなファザコンだった。







いつもはしっかりものの長女も、



放心状態で、会話ができるような状態ではなくなっていた。











二女は、父の最期に間に合わなかったことに、



すごくショックを受けていて、



二女もまた会話のできる状態ではなくなっていた。







母も、ボロボロで、



何も声を掛けられないほど、



ただ茫然としている状態だった。







そんな姿を、



なんだかすごく遠いところから見ているような、



心が空っぽのうっくんがそこに突っ立っていた。









感情がすっかりなくなっていた。



父が、痙攣を起こした時も、そうだったように、



妙に冷静なうっくんがいた。















霊安室に移され、



ちょっとずつ親族が集まってくる。







「葬儀場はどうするね?」





親戚のおじさんが母に言う。







「・・・。」







まるで声が聞こえていない。







「お母さん・・・葬儀場は?」





「・・・・・・。」





「どこでもいい?」












コクン。





母が頷く。









うっくんは、携帯を握りしめ、



病院の外に出た。











プルプルプル





プルプルプル









「ほぉーい♪

どうしたどうした!?珍しいなぁ!

おチビからかけてくるなんてなぁ!!」





いつもの調子狂うこの声さえも、



今はとても支えになる気がした。









「・・・トン先輩?」





「おう!なんやぁ!?



何?お前、泣いてんの?



・・・・・・





・・・どした?」









「・・・泣いてはないですけど・・・。」







「・・・?どした?なんかあった?」







「・・・あのぉ~・・・



父が今、亡くなったんですけど・・・



トン先輩のところに、お任せできないですか?」







「・・・マジか・・・。







・・・大丈夫か?









俺には・・・ただ仕事することでしか、



お前にしてやれることはないけど・・・。



任せろ。何も心配せんでいいよ?全部。」







「・・・はい。じゃ、お願いします。」







「うっくん?」





「はい?」





「今はしっかりしろ。

あとで、どんだけでも泣いていいから。」






「はい。」















霊安室に戻る。









母が、



ぼーーーーっとしながら、



ぽつりぽつりと話し始めた。









「お父さんがね・・・倒れる前日の夜にね?」





「・・・うん。」





「布団の中で、言ったんよ」





「・・・うん。」





『お母さん、お前は誰よりも長生きしろよ』・・・って。

手をつないできて、言ったんよ。」





「・・・。」





「まるで・・・こうなることがわかってたみたい・・・。」





「お母さんはその時なんていったの?」





「『なーに言ってんのよ』って笑った。」





「・・・。」





「そしたらね、お父さん、

『お前は、長生きして、

今よりもっともっと幸せになれ』って。」





「そっかぁ。お父さんらしいね。」





「・・・お父さん、調子悪かったんだろうなぁ・・・無理させちゃったなぁ。」









母はそう言って、また泣いた。













違う。







無理をさせていたのは、うっくんだ。







うっくんが、もっといい子に育っていたら、



お父さんは4年大なんて行かせずに済んだんだもん。







生意気ばっかり言ってた罰が当たったんだ。















お父さんが、命を削って、



必死に働いて、出してくれた4年間、







うっくんは何をやっていたというのだろう。







友達と遊んで、



恋愛して、



自分の遊ぶためのバイトして・・・









サイテーだ。









自分には、泣く資格すらないように思えた。











「お父さんがね、倒れる寸前にね、

『お母さんのちらしずし、俺も食いたいなぁ~』

って言ったんよ。」





「うん。」





「前日にちらしずし作ってたんだけど・・・

お父さんの体調考えて、

古くなってたらダメだからって、

”お父さんはダメ”って、白いご飯をね、

用意している時に倒れたんよ。

お父さんの大好きなちらしずし・・・

食べさせてあげたらよかった・・・。」





「・・・うん。」































火葬されて小さく小さくなった、



父の白い体。







父のすべてを、



この目に焼き付けようと、



火葬される寸前まで、隅々と見た。



何度も、触れた。







でも、



小さな箱に入った瞬間に、



もうその記憶は、



うっすらとしたものになってしまった。









だけど、



どうだろう?





父の生きざまは、鮮明にうっくんの脳裏にやきついている。





今までの色んな出来事。



男としての姿、



父親としての姿・・・。







父とケンカする度、



父に叱られたり、説教されたりして、



その分、父の考え方を知れて、



この人に育てられてることは、



すごくありがたいことなんだと感じた。



ケンカする度、父を尊敬した気がする。







父の仕事をしている後ろ姿、



その生き様は、



なんてすばらしかっただろう。







それが、「生きる」ことなのだ。









と思った。















葬式が終わって、



しばらく経った時、



母が言った。







「お母さんがね、



お嫁に来た時にはまだ10代で・・・



それまで名古屋にいたし、



洋裁関係の仕事してたのもあって、



チャラチャラしてたお母さんを、



近所のおばちゃんたちは笑ってた。





でも、お父さんは、



一つ一つ、色んな事教えてくれたんよ。



料理一つできないお母さんに、



料理の基本から教えてくれて。



自分の方が数倍料理上手なのに、



失敗したお母さんの料理に、



一度も文句言ったことなかったなぁ。



上手になったなって、いつも誉めてくれた。





お母さんが具合悪い時なんか、



あんたたちの料理も、お父さんが作ってくれて、



お前はゆっくりしとけよって、いつも優しかった。







お母さんは、お父さんと結婚出来て、



最期まで看取ることが出来て、



本当に幸せよ。



決してラクな生活じゃなかったけど、



苦労もいっぱいしたけど、



お父さんと一緒になれて、



それが一番の幸せだった。



お父さんもそう思ってくれてるかなぁ?」









以前、父が、



母の自慢をしていた時のことを思い出した。











夫婦の絆・・・。









うっくんは、



この人たちの子どもに生まれてこれて、



本当によかったと感謝した。









父の最期を看取ることで必死だったけれど、



最後に、二人に、



「大好き!」



のKISSをさせてあげればよかったな、







胸がチクっとした。