MSUを会場にした柔道のトーナメントをカバーしてきました。


オリンピックなどで柔道の国際舞台は見慣れていた気がしていたけれど、いざその場にいると日本発祥のスポーツがアメリカ人達によって行われている雰囲気は不思議な感じでした。


KIWOTSUKE! 気をつけ

REI! 礼

IPPON! 一本

MATE! 待て

SOREMADE! それまで


審判の人たちは、とても上手に発音していました。

選手達も、コーチをSENSEIと呼びます。

試合中に、”MAWARE!MAWARE!”という指示が飛び交ったので、試合中の支持まで日本語か!と思いきや、日本人のコーチと選手でした。

胴着越しに見える刺青の多さには、アメリカを感じました。


柔道に接するのは本当に久しぶりだったので忘れていたのですが、投げ技や寝技だけでなく、チョーク(首絞め)や関節技(腕ひしぎ固めとか)もあって、いやいや気の抜けない数時間でした。


出血する選手がかなり多く、その度に出動したわけですが、緊急時以外は畳に靴を脱いで上がるまえに小さく礼をするようにしました。自分が剣道をしていたことから自然なことだし、選手も審判も礼をして畳から出入りする中で日本人の自分だけが礼を欠くわけにはいきませんから。


が、一度だけ礼をしない状況がありました。

メジャーな怪我が無く終わるかなと思った最後から2試合目。

投げられた選手が腕を伸展したままで着地、肘を脱臼しました。

肘の脱臼は指の脱臼とはワケが違って、ATが戻すことはできません。

医者によって麻酔がかかった状況で行われます。

まずは911をコールしつつ脈をチェックして血流の有無、動脈の状態を確認して、手指の感覚と動きでUlner nerveを始めとする神経系の状況を確認。

肘周辺には動脈や神経が走っているので、骨折や脱臼をしたときに、それらだダメージを受けて損傷する可能性があります。

救急隊に状況をすべて伝えた後は、アイスを当てて彼らの到着を待ちました。

この選手、試合の前にテーピングを頼みにきて、学校のこと話をした選手でした。

学費が高くなるから出来るだけ早く卒業するために夏のクラスをとるんだ、って言っていました。

911をコールする前に保険の有無を確認すると、保険は持っていないとのこと。。。

本人とコーチの判断で結局は911をコールしたわけですが、いったいどの位請求されてしまうんでしょうか。


大会が終わった後、また来月と再来月のトーナメントもカバーしてくれと頼まれました。

なんだか気に入ってもらえたようで、約束の金額よりもかなり多く貰いましたが、選手のことが気になっていたので複雑でした。

柔道のトーナメント、文化の面も含めて、学ぶことが多そうです。


いろいろ考えながら家に着くと、"How was Sumo tornament?”と出迎えられました。

相撲じゃないよ、柔道だよ。

先週は温かかったけれど、また最高気温がマイナスの日々に戻りました。

学校に行く前の車の雪かきとフロントガラスの氷溶かしがちょっと面倒です。


今セメスターは3つのクラスを取っていて、うち二つはリサーチ関係。

今の自分の弱点であり必要な分野なので取っているのですが、両方共に質の高いクラスで満足です。

火曜日の4時から10時までぶっ続けなのが少々キツいですが、毎回クラスが終わる度に新しい知識を得て帰れるのは学生の特権です。

うち一つは、Epidemiology in Physical Activityというクラスで、教えてくれている教授はACSM (American Collage Sports Medicine)のプレジデント。オバマ大統領に国民の健康的な生活のための提言書のようなものを提出したりする人です。この前はサイン入りの書類をデータで見せてくれました。こういう風に国規模にアプローチをするものとは知りませんでしたね。

カナダオリンピックの聖火リレーの代表者にも選ばれて、先日カナダで走っていました。トーチはランナーに贈呈されるようで、現在カナダからミシガンに輸送中らしいです。ガスコンロ的なものが内蔵されている為に、機内持ち込みができなかったそうです。

もう一つはResearch Methodで、タイトルまんまのクラスです。教授の説明の仕方とinteractiveが上手で、コンセプトばかりで退屈になりがちな内容をそうさせません。

クラスの教え方という意味でも参考になります。


残りの一つは、Advanced Athletic Rehabilitationのクラス。四肢へのPNFとMuscle Energyが中心ですが、先日はMSUのPhDコースに在籍中のStrain/Counter Strainの有資格者(PT/ATC/JSCC)を招いての講義プラス実習。

Mobile Pointを見極める点や経緯はPositional releaseに似たコンセプトですが、やはりキーになるのは基礎となる Afferent nerveやMuscle Spindleの働きをはじめとするPhysiologyの知識。Manual medicineを学び使いこなす為には絶対に外せない部分なので、時間をかけてゆっくりと自分のものにしていこうと思います。一度覚えたら忘れない頭脳があったらなー。

講義をしてくれた人も、「駆け出しの時期だからこそ、basic scienceを大切にしなさい」と言っていました。

とはいえ、テクニックそのものは理論的に完全に説明がつきますが、いくつかのポジショニングは、その理論と反したりする事も。この場合は長年にわたる何人ものセラピスト達の経験が優先されているようです。


今セメスターは、家でフィオナと過ごす時間を増やそうと思い(たとえ勉強していようとも)、朝早くにバスケしています。週二回は朝の7時からのピックアップゲームに参加中。ゾクゾクするような緊張感を与えてくれるプレイヤーは残念ながらいませんが、毎回10人から15人が集まるので、悪くないレベルでコンスタントなプレー時間が確保できるのはいい事です。

金曜日は先セメスターに引き続き、午後のピックアップに参加。

ここではレベルが高く参加者も多い分、負ければ長い待ち時間を過ごす事になります。まぁその価値があるからやめられません。

たまにミーティングと時間が重なる事があり、さらにそのミーティングがジムに隣接していてボールの音が聞こえたりするのは苦行以外の何者でもありません。

やっぱ毎日バスケができればな、とは思うことは時々どころではありませんが、そこら辺は自分が決断を下した人生単位の優先順位があることを自分に言い聞かせます。


相変わらずトピックに焦点が合わない日記になりましたが、この辺で。

昨夜はKnicks vs Lakers @Madison Square GardenがESPNで放送されました。
前回LakersがNYで試合をしたのは去年の2月。
Kobeに61得点というハイパフォーマンスを許しての敗戦。
今回の試合も、Kobeがどんなプレイをするのかに注目が集まっていました。
試合は最終クォーターまで競りましたが、勝負どころでのシュートセレクションの差が出てしまい、最後は10点差で敗戦。
Kobeは骨折している右手の影響もありシュート成功率は低かったですが、重要な場面では決めてくるし、Knicksの最後のチャンスだったオフェンスの芽を摘んだのもkobe。さすがでした。


さて、今回のブログの本題は先日大地震により大きな被害を被ったHaitiに対するNBAの支援です。

NBAには、Haiti出身の現役選手(76ersのSamuel Dalembert)がいて、彼は100,000ドル(約一億円)の寄付をユニセフにすると共に、彼が援助を訴えるビデオは試合中のスクリーンやテレビでも放映されています。

他の選手も、例えばDwyane Wadeは彼の一試合分のサラリー175,000ドルを、Lebron James、Chris Paul、Kevin Durant、Alonzo Morningはそれぞれ100,000ドルの寄付を行ったようです。
NBAのチーム単位としても寄付活動を行っています。

昨夜の試合には元大統領のクリントン氏が訪れ、ハーフタイムにはスピーチを行いました。




クリントン元大統領がスピーチで言っているように、Wasserman Media Group(マネジメント会社だと思われます)に所属する10人の選手達は、彼らが得点する度に1000ドルの寄付をクリントン大統領が立ち上げたHaitiの為の募金活動団体に寄付をすることにしました。

KnicksからはGalloが、LakersからはPau GasolとJordan Farmerがこの会社に所属していて(他のチームには、ブルズの咋期新人王のDerik Rose, ホークスのJoe Johnson、キングスの今季新人王候補Tyreke EvansやウィザーズのAntwan Jamisonなどがこの活動に参加しています)、昨夜の試合の彼らの得点×1000ドルが寄付されました。
ちなみにGalloは20得点の活躍をみせました。
現在確認したところ、総額は127,000ドルまで集まったようです。

試合後、"Galloにつづこうか"とフィオナと話をして、携帯電話を通して、同じ募金団体に僅か10ドルですが寄付をしました。
選手の寄付額に比べたらちっぽけで僅かなものだし、動機も単純に思われるかもしれないけれど、これがNBA選手の持つ影響力だと思います。きっと、全米の各地で同じ試合を見た人が自分達のように寄付をしたと思います。

携帯のテキストで、20222宛てに、"QUAKE"とメッセージを送信すれば10ドルが寄付されて、その月の携帯の料金に課されます。
一日だけ外食を我慢して、いつも楽しませてもらったり夢をもらっているNBA選手につづいてみてはどうでしょう。動機はなんでもいいと思っています。現地の人たちが必要なのは実際の援助です。

だいぶ間が空いてしまいましたが、週末を使ってぼちぼちまとめていこうと思います。

今回は、Barrier Conceptについて。


Barrierというのは、An obstraction; a factor that tends to restrict free movement とテキストでは定義されています。自由な動きを制限する障壁、とでも訳せましょうか。



Manual Medicineのゴールである restore maximal, pain-free movement(痛みを伴わない、かつ最大の動作の回復。。。。日本語訳難しい!)を達成するには、どの動きが正常で、どの動きが正常でないかを判断できなければなりません。

そこで使われるのが、前回か前前回に書いたART(Asymmetry、 ROM abnormality、 Tissue texture abnormality)で、Diagnostic Triadとも表現されます。評価の三神器とでもいえましょう。


特に、hypomobleの場合には、それが筋肉、骨、関節、靭帯、筋膜、滑液の何から起因しようと、manual medicineのテクニックが可動域の改善において有効になります。

(自分の経験からではないので、そこはご了承のほどを)



Movement(動作)についても少し。


動作にはinherent movement, voluntary movement, involuntary movementの3種類があります。inherent movementの例としては、脳や脊髄(coilingとuncoilingの反復動作が起こっているそうです)や呼吸、つまり生まれつき存在している必要不可欠な動作です。呼吸といえば、息を吸う時には

脊椎のカーブは減少して四肢は外転、息を吐くときは脊椎のカーブは顕著になり、四肢は内転します。これはトリートメントの際に知っておくと違いが生まれると思います。


voluntary movementは骨格筋による能動的な動作や意識的なコントロールに基づく動作。これは説明はいらないと思います。


involuntary movementは受動的な動作や、joint-play(またはaccessory movement)と呼ばれる動作が含まれます。Joint-playにはroll, spin, slide, compression, distractionが含まれ、通常の可動域(伸展、屈曲、内外点、内外旋などなど)としては考慮されていませし、意識的にできる動作ではありませんが、正常な能動受動どちらの動作を達成するには必要不可欠です。Joint-playを回復させるにはJoint mobilizationテクニックが一番有効だと聞いています。


さて、では本題である動作の制限について。

通常、動作は関節、筋肉、靭帯、筋膜によって制限されています

これが外部からの力などによってanatomic barrierを超えてしまうと、骨折や脱臼、靭帯の断裂などにつながります。

四分之三熟卵-barrier concept



この図は、一つの面での対となる二つ動きをセットとして考えると説明がつきます。

股関節の屈曲伸展を例にすると、片方の端は伸展動作のbarrier、もう片方の端は屈曲動作のbarrier。

ですので、伸展が20度で屈曲120度だとした場合、midpoint neutralはanatomical positionや0度ではなく、50度の屈曲位置になります。



では次の図を説明していきます。


四分之三熟卵-bc2


最初のバリアであるphysiologic barrier。

能動的にその関節を動かせる限界点、つまりactive range of motionはここで測ります。

制限は主に筋肉と筋膜の緊張によるもので、筋膜リリースはこのバリアを広げるのにとても効果的です。

四分之三熟卵-bc3



次は、その先にあるelastic barrier。
四分之三熟卵-bc2

これは受動的な可動域(Passive range of motion)の限界点。

図にあるように、active ROM < passive ROMが基本です。

傷害によってこれが逆になるケースもあるようですが、とても稀で自分は見たことがありません。

このバリアに当たった時には、筋肉や筋膜だけでなく、関節やその周囲の靭帯などの組織全てに緊張がかかります。


さらにその先はanatomic barrierといい、まぁ”超えてはいけないバリア”といえます。

これを超えると、先に書いたように骨折、脱臼、靭帯の断裂などが起こります。


Elastic barrierとanatomic barrierの間にはparaphysiologic spaceと呼ばれる少しだけ”遊び”があります。カイロプラクターが行う、あのバキッとやるやつは、このスペースの中で行われるというわけです。



体が正常な状態の場合は、上記のバリアたちによって動きは制限されますが、障害などによって動きが制限される事はアスリートのみならず起こります。

この制限をつくるバリアは、Restrictive barrierと呼ばれ、動作の減少(motion loss、restrictive barrierとelastic barrierの間)を引き起こします。


四分之三熟卵-bc5

また、restrictive barrierの存在により、”pathologic neutral”という仮のmidlineが発生します。片方の方向から制限されて減少した可動域の中間点なので、motion lossとは逆の方角にシフトします。
四分之三熟卵-bc4

Manual medicineの目的は、このrestrictive barrierをmotion lossの方向に向けて押しやることです。(もちろん、取り除けたらそれはベストですが)

最後に、 “ease”と“bind”のコンセプトを少し。シンプルですが、manual medicineのテキストでは良く使われる言葉です。

単純に言えば、midlineからbarrierに向かう動きには抵抗が増え(bind)、その逆、midlineに向かう動きには抵抗が減る(ease)というもの。

では、restrictive barrierが存在するときの基準点はmidline neutralとpathologic neutralのどちらになるでしょうか。

これは、後者が基準になります。


次は、今回のコンセプトを基に、ERS/FRS dysfunctionをまとめます。









先週の土曜日の話ですが。

朝、兄を空港に送った後に、Knicksが宿泊しているホテルに向かいました。
Rogerがまた試合のみならず、チームランチにも招待してくれました。
年末に会ったばかりなので、久しぶり感がなくて「あ、またいる」みたいになったらヤだね、とフィオナと話をしていましたが、相変わらずの温かい雰囲気で皆迎えてくれました。

昼食の後に、トリートメントを少しだけ手伝わせてもらった後はのんびり談笑。
Rogerは力を抜いて話せる空間を作ってくれます。
チームはゲーム開始の3時間前にホテルをチェックアウトするのですが、Rogerがホテルの人に話をしてくれて自分達を6時過ぎまで(ゲーム開始は7時半)居させてもらえることに。
"ゲームまで時間があるし、外は寒いだろう"って。
ホテルに用意されたPre-game meal(試合前の間食)も、しっかり食べていけよ、とまで。
今はチームの関係者じゃないのに、チームが去った後もホテルに滞在する二人。
前日の寝不足が少しあったので、ミシガンで一番という評判のホテルで仮眠させてもらいました。
自分が期待しないようなことまで気を利かせてくれてくれるRoger、ほんとうに感謝しきれません。


試合は1QだけでD.Leeが16得点を挙げる活躍を見せていい滑り出しをみせたのですが、その後は押さえ込まれてずっとKnicksが後を追う展開。
ゾーンディフェンスに切り替えてみたり、211cmのPFJared JeffriesにPGを任せる大型ラインアップにしてみたりと策をこらしても、いずれも裏目に出て、一時は20点差まで開く展開。

大半のピストンズファンが勝利を確信したであろう4Q、前半ちょっとしかプレータイムがもらえなくてふてくされてたNateをPGに起用し、ルーキーのJordan Hillを投入し、Galloのミスマッチを生かしたインサイドを使い始めて反撃開始。

Galloは先シーズンと比べ一回り体が大きくなっています。ただの長身シューターではありません。

これは今年に入ってからの別の試合でのダンク。
4割を超えるスリーをディフェンスが警戒すれば、そこからカットインしてダンクに持ち込む能力もあります。
(若かれしころのDirk Novitzkiを直接知る人は、彼を上回るポテンシャルがあると言ってました)
若いのに、プロ意識は物凄く高いし、賢いので、リーグを代表する選手になってくれることに期待大です。

残り8分で14点差だったものを、残り1分のNateがインバウンドからのスリーで5点差に、Galloが残り40秒でジャンプシュートを決め、その後のオフェンスではスリーのファウルをもらい全て決めて2点差に。

ファウルゲームに持ち込むも、相手にフリースローをきっちり決められて万事休す。
逆転勝利はならなかったけれど、素晴しい追い上げでした。

Jordan Hillもインサイドのステップワークやリバウンドで才能の片鱗をみせたし、Nate(4Qだけで11得点)とGallo(合計27得点)の活躍には興奮させられました。

今シーズンのKnicks @ Detroit はこれで終了。
シーズン中にNYに行く予定はなさそうだし、また来シーズンの観戦を楽しみにしています。