夏が終わった。
今思い返すと、ホントにいろいろあった。
長女はな子の成績は右肩下がり。
次女まる子は夏期講習で急上昇。
と思いきや急降下。
まさかまさかの
宿題をやっていない!
なんてトラブルもあった。
おおもりが病み、
皆さまに心配をかけた。
だがそれらも戦友の皆さまのお力添えで乗り越え――
――勝負の秋になった。
夏の間に成長した子供たちが、
秋にその成果を披露し、
冬にさらなる飛翔するタイミング。
おおもり家、
秋の陣
の開幕だ。
今日の主役は、
おおもり家の音柱こと次女まる子だ。
少し長いが、
どうか最後までお付き合い願いたい。
届け、天使の歌声!
1.はじめに
これまでこちらで書いた内容と重複するかもしれない。
そのときは、ざっくり読み飛ばして欲しい。
まず、わたくしごはんおおもりの教育方針から。
わたくしの方針は極めて単純明快だ。
勉強「だけ」できればいいとは決して思っていない。
勉強、運動、芸術。
それらをバランスよくやり、
オンリーワンの立ち位置を目指して欲しい。
例えば勉強やスポーツなど、ある特定の分野でTOPを目指すのはとても大変だ。
だがいろんなことをそこそこできるようになれば、それらを掛け合わせいつかはオンリーワンになれると信じている。
今日の主役である次女まる子は
日能研の基礎クラスに通い、
スキー検定のジュニア2級を持っている。
まる子のようにスキーが得意な日能研はたぶん大勢いるだろう。
だがまる子はここからさらにもう一つ、
声楽で全国大会を目指している。
勉強×スキー×声楽ができれば、オンリーワンも夢じゃない。
いや、まる子ならやれる。
まる子の雄姿、どうぞお楽しみにください。
2.ふりかえり
おおもり家の切り込み隊長は、
誰が何と言おうと
――長女はな子だ。
はな子の勇気と度胸はホンモノだ。
はな子がおおもり家の子育ての基本であり、
ありとあらゆる道をすべてを切り開いた。
例えば2020年にはじめて参加したピアノコンクール。
はな子の絶妙なリードが功を奏し、
姉妹揃って全国大会へ参加する名誉を得た。
躍動感溢れるはな子のピアノは審査官に感動を与え、
魂のこもったまる子のピアノは聴衆の心を響かせた。
このときわたくし(ごはんおおもり)は
理論派の長女はな子と、
感覚派の次女まる子、
二人の娘たちがこれからも切磋琢磨すると信じていた。
だがその時間はすぐに終わりを迎えた。
翌2021年のピアノコンクール。
昨年全国大会に行けた余裕やおごりがあったのか、
はなまる姉妹共に全国大会への参加は叶わず。
この結果にわたくしは絶望した。
期待値が高かったからこそ、
深い谷まで落とされた。
だがそれでは終わらなかった。
さらなる悪夢が襲い掛かってきた。
次女まる子――
――神の左腕を負傷。
検査の結果、
重度の骨折。
すぐに緊急手術。
折れた左腕にワイヤーを3本刺して固定するも、
不十分ということが判明。
一週間後に腕を切開、再手術。
まる子の左腕には、
決して消えることのない大きな傷跡が刻まれた。
そして1カ月後。
ワイヤーを外し――
――地獄が始まった。
痩せ細った左腕。
曲げることのできない肘。
力なく垂れ下がった手。
ピクリとも動かない指。
まる子の神の左腕は、
ほぼ動かなかった。
子どもたちが寝静まったあと、
何度も泣いた。
どうしてこんなことになったんだろう。
なにがいけなかったんだろう。
なんども自分を責めた。
あびるほど酒も飲んだ。
まる子の左腕は二度と動かない。
気が緩むと、
最悪の状況が浮かび、
また酒を飲む日々。
先生からは、
リハビリの状況次第で、
三度目の手術を提案された。
傷だらけのまる子の左腕に、
さらにメスを入れるのか。
一方で、
このままでよくなる見込みはあるのか?
今すぐに再手術が必要なのでは?
ものすごく大きな葛藤があった。
だがこの絶望的な状況の中、
まる子はだけは諦めなかった。
まる子は知っている。
「神様は超えられない試練を与えない」ことを。
そして奇跡は、
自らの手で――
起こすものだ!
まる子は、
血の滲むツライリハビリに、
たった一度も弱音を吐かなかった。
つらいリハビリを経て、
まる子奇跡の復活!
そして忘れもしない、
――伝説の1分半
ピアノが弾けるだけでも奇跡なのに、
全国大会で堂々とピアノを弾く様はまさに
鍵盤の魔術師!
わたしは今でも、時間があるとこのBGMにブログを書いている。
そして迎えた2023年。
まる子は新たなステージへ踏み出す。
なんと――
――声楽。
最初は、
なんかのジョーダンですか?
と思った。
だがまる子は違った。
まる子は声楽を通して、
「まる子流」の自己表現をしたかったのだ。
まる子はここでも努力を惜しまなかった。
ピアノと声楽の二刀流でコンクールに挑んだ結果、
ピアノは本選で終わったが、
声楽は全国大会へ参加する名誉を得た。(こちら)
そして家族全員のまる子への認識が変わった。
まる子こそ、
努力の天才であり、
おおもり家の
歌姫
3.勉強との両立へ
2023年の全国大会後、
長女はな子に続き、
次女まる子も日能研へ通い始めた。
これはわたくしが、
「まる子の音楽の才能を、公立中学校で埋もれさせるのは大きな損失だ」
と思ったからだ。
2024年のコンクール参加にあたり、
まる子の意志を確認した。
長女はな子が小4のときは、
日能研でMクラス(応用クラス)に通いながら、
ピアノコンクールの予選を突破し、
本選まで進んだ。
小4になったまる子がどういう選択をするのか興味があった。
まる子の選択は単純明快だった。
声楽一本勝負
とてもまる子らしいと思った。
声楽は、
ハンデ戦だ。
なぜならば、
持って生まれた身体で歌うからだ。
コンクール当日、
会場にマイクはない。
自らの身体を楽器として震わせ、
ホールに歌声を響かせねばならない。
まる子の決断におおもりは震えた。
そして全力で応援すると決めた。
まず、まる子の体力維持/向上ため、
水泳を無期限継続とした。
そして表現力を鍛えるため、
数多くの経験を積ませることとした。
まる子はこの1年の間に、
雪山から始まり海外までとても多くの経験をした。
そして準備は整った。
4.暗雲
コンクールの予選を終え(こちら)、
まる子の課題が明らかになった。
だがその課題は、
すぐに解決できないものばかりだ。
なぜならば、
声楽とは身体が楽器だからだ。
まだ小学4年生。
日々の成長と共に肉体が変化し、
歌い方も変わってくる。
身体の成長に耳を傾け、
身体にあった歌い方が求められる。
先生とまる子は、毎週のようにそこを詰めた。
ここはホントにムズカシイ。
なぜならば、まる子は絶賛成長期特有の状態であり、
個別チューニングの世界だからだ。
まる子の体格にあった最適な歌い方はなんだろうか?
まる子の良さを最大限に活かせる歌い方はなんだろうか?
まる子と先生の間に、
昨年の余裕は一切はなかった。
あるのは危機感のみ。
それをどう受け入れ、乗り越えるかが課題だった。
実はコンクールを前に、
音楽教室の発表会があった。
いわゆるコンクール前の総仕上げだ。
中学受験に例えるならば、
なにがなんでも合格が欲しい前受け校の受験だ。
ここで合格をもらい、
本命校へ弾みをつける!
だがまる子は――
――やらかした。
声楽で、
音が抜け、
歌詞が消えるという失態。
声にも張りや響きがなく、
これじゃカラオケ女子と同じだ。
発表会後の絶望感は想像以上だった。
おおもりの怒り、
苛立ちは、
行く先が無かった。
なぜならば、
もっと怒りに震え、
苛立っている子がいたからだ。
それはもちろん、
まる子本人だ。
今だからこそ思う。
きっとまる子はこのとき、
今の自分の置かれている立場を、
ようやく自覚したのだ。
5.届け、天使の歌声!
本選当日。
おおもりは朝から緊張していた。
もしかしたら今日が、
まる子最後の舞台になるかもしれない。
いや、
最後の舞台だ。
長女はな子はここで終わり、
それから2年間、
コンクールには参加をしていない。
2020年からコンクールに挑戦し続けもう5年目。
まる子はそのうち3度も全国大会の舞台に立った。
それだけでも十分すぎるくらいだ。
だがなんでだろう。
これが最後だと考えると――
――涙が止まらないのは。
会場へ向かう途中、
これまでのコンクールに参加した思い出がいろいろよみがえってきた。
2年前、
長女がコンクールに参加した際に、
中学受験の勉強とコンクールの両立なんか無理だというのは学んだ。
わたくしはまた、
そのときとおなじことを繰り返そうとしているのか。
いやちがう。
期待しているんだ。
まる子だったらもしかして、
やれるのではないか?
審査会場に着いた。
わたくしはまる子/伴奏者と分かれ、
先にホールへ向かった。
ホールに入り、
ゾッとした。
高い天井
広い奥行
マイク無しで、
まる子の声は
ここまで声が届くのか???
おおもりの地声では、
届く自信は無い。
だがまる子なら、
大丈夫。
間違いなく届ける。
ホールの1階席最後列に陣取り、
まる子の番を待つ。
後ろを見ると、
さらに上のほうまで席がある。
審査員はわたくしよりもさらに後ろ、
2階最後列に座っていた。
審査が始まり――
――まる子の出番となった。
まる子が伴奏者と共に舞台に立つ。
まる子の強みは、
本番での絶対的な集中力だ。
しっかり集中し、
練習通りにやれば全国大会は見えてくる。
まる子、
最後の舞台が始まる。
まる子が舞台中央に立ち、
くるりと回って正面を向く。
審査員はどこだ?
審査員を見つけ、
礼をする。
まる子が大きく深呼吸をし、
前を向く。
あぁ
なんという――
――凛々しい顔つきなんだろう。
わたくしはカメラをONにし、
そっと目を閉じた。
もう、
目を開けていられなかった。
目を閉じる前、
最後に見たまる子の表情は、
戦う乙女そのものだった。
まる子は究極の集中状態――
――ゾーンに入っていた。
伴奏が始まる。
まる子による、
まる子のための、
小4最後の舞台が幕を開けた。
(曲は予選こちらと同じ2曲)
届け!
天使の歌声!!
まる子の最初の一声を聴いて、
涙が止まらなかった
声を殺して泣きながら、
まる子の歌を聞き入った。
最高だった。
発表会からたった2週間で、
よくぞここまで復活した!
最後列のおおもりまで、
まる子の声はシッカリ届いた!
2曲を歌い終え、
まる子の戦いは終わった。
わたくしの感想は、
まる子は持っているチカラを120%出し切った。
今この場で、
これ以上歌えというのは無理だ。
むしろたった一度の本番で、
よくここまで集中し、
最高の二曲を歌ったと思ったくらいだ。
唯一悔いが残るとすれば、
コンクール当日に歌った参加者の中で、
まる子が「一番ヘタクソ」だったことだ。
なんの縁かは知らないが、
まる子以外全員、
昨年の全国大会入賞組。
中学受験に例えるならば、
TMクラスになぜかAクラス生が混じっているようなもの。
参加枠が上位何人と決まっているならば、
間違いなくここで試合終了だ。
だがこれは中学受験ではない。
コンクールだ。
まる子の立ち位置が、
全国大会への参加基準を満たすか?
満たさないか?
だけだ。
そして運命の結果発表。
なんと
全国大会へ!
信じられない気持ちでいっぱいだった。
だがまる子はやった。
2年連続2度目の、
声楽コンクール全国大会への参加切符を手にした。
涙が止まらなかった。
日能研の勉強をしながらも、
全国大会までいくことはできる。
これから先、
まる子の歌声はどこまで届くのだろうか。
楽しみになった瞬間だ。
さいごに
長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
日能研の基礎クラスにいるまる子の戦いは、まだまだ続きます。
皆さまの応援、引き続きよろしくお願いします。
あとすいません、少々ブログをお休みさせて下さい。
充電したらまた戻ってきます
はなまる生活の更新はそこそこの頻度で続けます。
ごはんおおもり
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