純正油圧パワステ→純正重ステ化。2021仕様へ向けて。 | 「うえしまクリニック」〜縁の下の整体師〜

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20年弱、サスペンションとセッティングに明け暮れて、いつの間にやら職人と呼ばれるように。

コンプリートセットアップしてこそクルマは変わります。

2022年9月。フリーランスとして起業しました。
足回り調整屋さんです。


さて、前回のこのテーマで書いたように、滋賀のメディックさんから譲り受けた廃番の「純正重ステラック」に取り替えましょう。

ただ此処でイレギュラーが。

ラックとマウントブッシュは譲って頂けたものの、ラックをメンバーに縛り付けるクランププレートが無い。

知り合い何人も聞き回っても誰も持っておらず、とっくにメーカーも廃番。う、詰んだか?

・ラック
・マウントブッシュ
・クランププレート

この辺り全て【専用品】。タイロッドもそうなんかな?

と言うわけでそのあたり一式無いと取り付けられない。




ジョイファストイサジサンからは、「クランププレートだけならニーレックスさんでコレを買えば取り付けイケますヨ」とのお話。

なるほど。この手があったか。イサジサンありがとうございますー。

しかしまぁ、ちょっとお高いですわね。うーん。


そう言って悩んでいたら、滋賀の地から朗報が。






メディックさんが、ガレージの在庫ひっくり返して見つけてくれた!

物凄く大変な想いしながら探してくれたのが解るので、ほんと申し訳ないやら有難いやら。



即送って頂けて、手元に届いた。ほんとメディックさんには感謝。

さて、積み替えにあたりもう一つの問題が。


コレね。重ステラックでエアコン使う為の、ベルトのテンション調整用アイドルプーリー。

油圧パワステだと、パワステポンプにテンション調整機構があるんだけど、重ステ化によりポンプ撤去するとそれが出来なくなる。

コレは廃番では無いけれど、新品はグッとくるほど高額で、中古ももうなかなか出回らない。

メディックさんの所でもコレは見つからなかったとの事で、他の手を考えなくてはならない。

そこで我が友HANGZOくんの整備手帳。

コレはそもそもインテグラル神戸さんで販売中の、電動パワステキットに関する記述なのだが。



この中で気になる記述。エアコンベルトプーリーレスの方法が書いてあった。

なるほど。ウチのは電動パワステじゃ無いけれど、やる事は同じ。

ココ数年ベアリングの経年劣化に泣いていたうえしまとしては、プーリー分のベアリングが無くなるってのも心情的メリット。コレや。

と言う訳でHANGZO くんに相談してみると、ソレ用の使ってないサイズ違いのベルトを譲ってくれるとの事。

また、群馬の友人のおぼさんからも、やってみようとしたがプーリーが見つかったので余ってるサイズのベルトを頂ける事に。

滋賀
宮城
群馬

から厚意で頂いたパーツを、浜松のオッサンが使うって、なんだか凄い事になっちゃってた。

ヨシムラ号は皆さんからの愛で走ってます。有難いすわ。


ベルトも3種類揃って、準備万端。

どうやら、使ってるエアコンコンプレッサーによって、ちょうど良いベルトのサイズが違うらしいので、
今後チャレンジする人はこの様に3種揃えてからだと詰まないよ。


さ、それじゃぁヤりますかね。重ステ化。










よーし。プーリーレスもバッチリ出来たし、意外とスムーズに重ステ化完了。

油圧配管やタンクも撤去したので色々スッキリしたぞ。もしかすると軽量化になったかもしれん。

さて、とりあえずざっくりとフロントのトーも調節してから試運転。


うほー!!エンジン軽く回るぞ‼️

予想はしてたけどココまで違うか! 

特にヨシムラエンジンはハイカム入りで下スカスカだから、パワステポンプ回すの辛かったんだろうなぁ。スゲェ変化だ(当社比)

コレは、燃費も加減速にも大きく効きそうね。


しかしまぁ、ハンドル重いなぁ(笑)

パワステ用のアライメントのまま取り替えたダケだから、その辺も手直ししないとねー。やれやれ。

つーかそもそも345φのステアリングで重ステ回そうってのがナメてるか?w


よいしょ。重ステ用のアライメントに変更や。

ロードスターの整備書見ると解るけど、基準値に幅が大きくあるのは、当時重ステ仕様とパワステ仕様を同時に販売してたせいなのよね。

どちらにも対応するように書いてあって、「後はお好みでどうぞ」って感じ。

なので、アライメント調整幅がやたらに広くて皆が悩む事にもなってKJMなんだけどね(笑)


そして、ステアリングホイール。

今まで愛用していたMOMO ベローチェレーシング ポリッシュスポーク345φなんだけど、
重ステ化によってちょっと気になる部分が。

「重さ」はまぁ仕方ないし慣れの部分も大きいんだけど、
据え切りの時にグリップ太過ぎてアレ。

それから

据え切りでエイエイ回す時に、グリップの太さが場所により違うので違和感が。

パワステでは気にならなかった所が急に出てきた。

なるほど。だからM2車輌純正やNAロードスター純正のヤツはわざわざ直径が大き目で、グリップの太さ一定のハンドルを採用した訳ねと納得。

となればハンドルも要するに「重ステ用」に変更した方が良いよね。






ちょっと迷いまくって手に入れたのはMOMOカリフォルニア。

・360φ
・スポークポリッシュ
・グリップ細身で太さ一定
・クラシカルな雰囲気

1番の決め手は、おぼさんが美品中古を持ってたコト。

このハンドルはそもそも、以前に少し縁のあった方が購入したハンドルそのもの。

それを受け継いでうえしまが使うってのもなかなかに良いよねって。

と言うわけでとりあえず一通りの重ステ化は完了。




ついでにのせくんと以前から話をしていた、

うえしま手持ちのメタリット50φのスポーツ触媒と、のせくん手持ちのサード60φスポーツ触媒の「取り替えっこ」の話もまとまって、

届いたヤツを触媒サイレンサーと入れ替えた。

うん。コレで目が痛くならないぞ。


さて、試運転じゃ。



おお。

なんともエンジンが軽々回るではないか。

加速もなんというかスムーズかつ速いし、特に上が伸びる感じがするぞ。

ハンドルの重さもコレならなんとか。ギヤ比が違うのでどこまで回せば思ったように曲がるのかまだ分かんなくて慣れが必要だけれども。

むしろこちらの方が「ヨシムラエンジンとして本領」かもしれないねぇ。

滑らかに進むし、コレなら色々と期待出来そうや。



ちょっと用事があって、今日長久手まで高速メインでドライブとテストして、とりあえずちゃんと出来てることを確認。


これまでの仕様での最高燃費がコレだったのが、


今日同じような条件で走らせてみたら燃費がここまで上昇。

・・・・スゲェな。


もしかするとロードスターNA/NBの油圧パワステは、結構なブレーキだったり抵抗だったり鉄ゲタだったりするかもしれない。

うーん。今までフル装備に拘って外さなかった油圧パワステがここまで足枷になっていたとは。。

となればやはり、電動パワステ化ってのは、あらゆる意味で正解かもしれないよね。

操作性そのまま、抵抗を減らせる。

それは燃費にも加速にも効く。リスクは殆ど無い。

最近のクルマにあたりまえになってる電動パワステのシステムは、むしろ古い車こそ大きく効くんじゃ無いかな。

うえしまはせっかく頂いた絶版重ステラックなので大事に使おうと思うが、それでもALT走らせてしんどかったら次は電動パワステだなと思った。


もう、油圧パワステには戻れないね。


さて、次の2021年仕様に向けて、まだまだネタは仕込んでる。


いつ頃それを公表するかはまだナイショだけれども、ガンガンとアップデートしてゆこうと思う うえしまである。

おしまい。