何を言っても
他人ごとになりそう
借り物の言葉は
よそよそしく空気になる

何を言っても
自分のことになりそう
吐き出したイライラは
違う形で自分に戻ってくる
抜け出せ
がんじがらめの幻想
例え話の世界から

解き放て
生き生きとした幻想
どんな教訓にも縛られずに

色をつけて
舞い降りてきた幻想
現実に息を吹きかける
ないものに
なまえをつけたなら
あるように あるように
そのなをよんでみたくなる

ないものの
すがたをかいたなら
あるように あるように
そっとさわってみたくなる

ないものが
やっぱりないとわかったら
あるように あるように
ないのがさみしくなる

ないもの ないもの
あるように あるように
なくしてしまう
幾つもの葛藤を
小さな部屋に押し込んで
来たのは嗅ぎ慣れた土の上

突拍子もない風の後で
庭には穏やかさが残された
滑りも伸びやかな鳥の影

時が季節の訪れを
気配で知らせようとしていた
ありとあらゆる命が
生まれたがっていた

春がほどけようとしていた
過去を糧にする時間
未来を想像する時間
今ぼーっとする時間

昼休みの隙間では
誰もがひそやかに
チャイムが知らせるのとは別の
時間を持ってる

腕時計の針とは
違う速度で回るから
なかなかきれいに重ならないのだけど
朝のごはん
淀みない空気の流れ
弾ける光の粒
噛みしめて砕く
溶かす

口の中で
世界とつながり
口から外へ
「おはよう」と言う
幼な子は
偶然拾った運命も
宝物のようにして持ち帰る

お風呂場でも
寝室でも
決して離そうとせずに

いつか未来の一部に変わるまで
運命は小さな腕の中に隠れ
健気な決意を待つ
目を閉じる
川のそばの堤防によりかかり
視界のにぎやかさから離れ
心の世界で自由になれる

目を閉じている
川のせせらぎが耳に届く
聞こうとしなくても
こうして耳は
ちゃんと音を拾っている

目を開く
もう何かを見ようとはしない
ただそこに広がっている景色を
ゆっくりと吸い込んでしまえばいい
空は
いつも
空っぽで
いてくれる

どこへも
行かない
でも
どこにでもある

空を
感じる
空で
満たされる

まっさらな
朝に
小鳥が
羽ばたく
上手く
輝けない
星達は
集う

太陽の
周り
自転と
公転

そうして
地球に
生まれた
僕ら


光の
存在を
知る