君は

結論じゃなかった

 

ましてや

過程でもなかった

 

君は

いつだって

僕のはじまりだった

 

君のいる

途方もない今日に

 

触れてみたい

僕という手段で

約束だとか

法則だとか

矛盾するのはいつも

言葉の上でのこと

 

体は

矛盾しない

ただ今生きることに

素直で

 

眠たいから眠り

食べたいから食べて

欲しいから奪う

倒すために

並べているよ

倒れないように

並べているよ

 

計算し尽くした

鮮やかな

壊れ方に賭けて

 

震えた指先が

突然のドミノを始めても

崩れっぷりは

見事でいたい

木が

僕の目から

僕の手へ

 

木が

木の形から

「木」という文字へ

 

物が

僕を通して

言葉へ変わる瞬間

 

もう森には

帰れない

拙い「木」

自然と生まれてくる

不自然な感情

他人にも自分にも

逆らいたくなる気持ち

 

自然と生まれてくる

不自然な感情

大事なものから順番に

壊してしまいたくなる気持ち

 

自然と生まれてくる

不自然な感情

体はここにあるのに

心はどこかへ駆けて行く

思い出せない記憶にさえ

僕を形作っている

赤ん坊の自分を

抱きかかえていた大きな手

 

たくさんのことを覚え

体に消化して

頭で忘れていっても

心に染み込むものを信じて

 

咲くのにちょうどいい

暖かな記憶の岸辺へ向かって

種は飛ぶ

自分の中に

留まってちゃ駄目だ

 

僕とあなたとの間に

生き続けていく物であってほしい

一つの概念

 

ささやかな詩で

彩りを添える

慣れることは

なれること

なりたい自分に

なれること

 

慣れることは

飽きること

いつもの自分に

飽きること

 

飽きることは

求むこと

違う自分を

求むこと

 

もし

新しいものが

見つからなくなったら

人は何に

飽きればいい?

輝きは秘められたまま

滲み出ている

ほのかに表面に

 

輝きは秘められたまま

飾りになる

人々を浮き立たせて

 

輝きは秘められたまま

傷ついていく

誰も気づかないうちに

 

輝きは秘められたまま

砕けても

その正体は見せずに

瞳を温もらせる

夕暮れの微熱

くたびれた電車

こうやって一日は

終わっていくんだ

 

伸びる身長とともに

感じやすくなった

通り過ぎていく日々

今日のかけがえのなさが

僕を苦しめ

僕を笑わせる

 

今を潤わせる

過去を求めている

明日はどんな

思い出を作ろうか

君と地図を広げる