読む前マインドマップ:
- なぜ、この本を読みたいと思ったか
- ずっと気になっていて、たまたまUnlimitedで見つけたから
- この本から学びたいこと
- 「一人で生きる」ことのメリットとデメリット
- この本を読み終わった後、自分はどうなっているか
- 意固地にならずに一人を選択できるようになっている
本の内容:
1. 「ソロ社会」化する日本
- 日本は高齢者よりも独身者が多い「独身国家」になる
- 男性は何回も結婚する人と、結婚しない人に分かれる(時間差一夫多妻性)
- ソロ属性は4種類ある
- エセソロ:ゆくゆくは結婚する独身者
- ノンソロ:家庭が大事で、良き親になる
- ガチソロ:結婚意欲が低く、一人の時間が大切
- カゲソロ:結婚はしたけれど本当は一人が好き
- 「結婚しないと孤独死する」のではなく「結婚していても孤独死する」
- 結婚も一つの欲望を満たす手段であり、実は消費である
- 結婚する・しないというのは道徳論ではなく、企業の論理であった
- 独身市場と別に、既婚・未婚に関係なく一人で消費する「ソロ活市場」が誕生
2. 孤独とは悪いことなのか?
- 煩わしさによってダメージを受けた心を癒やすために「孤食」をする
- 日本とアメリカの高校生は、夕食を一人で食べている比率は変わらない
- 孤独にも2種類存在する
- 選択的孤独:経済的な基盤を持った「贅沢としての孤独」
- 排除による孤独:自分はここになじめないという孤独感
- 個人対個人の感覚が薄れてきて、群れの一部というだけの付き合いになっている
- 愛は至上命題ではなく、単に生存戦略の一環であった
- 愛に価値がなくなって、「お金で買えるもの」になってゆく
- 恋愛としての「好きになる」というのは理性を麻痺させる仕掛け
- 男性の離婚と自殺は相関関係が高い
3. ソロの幸せ、既婚者の幸せ
- ソロ男よりソロ女の方が「愛よりお金」を選んでいる
- 日本だけでなく、世界的に見ても独身の方が不幸度が高い
- ソロ男は有能である自分しか肯定できない
- 男は「恋愛」、女は「仕事」を自己肯定感の軸に置く
- 「エモ消費」の精神価値とは、ソロが抱える心の欠落感を埋めるための代償行為として自己の社会的役割を手に入れること
- 「どうすれば幸せを感じられるのか」と考えてしまうと、幸せを感じられない
- 時と場合によって、相手を変えながら関係性は変えないようにする「刹那の合わせ方」というのも存在する
4. 恋愛強者と恋愛弱者の生存戦略
- 恋愛が得意な人は全体の3割しかいなくて、7割は恋愛が苦手
- 強者と弱者の組み合わせは珍しく、「恋愛同類婚」が約5割
- モテる女性が「持てないけどお金を持っている男性」と結婚している
- ほとんどの男性は結婚してから年収を上げている
- 結婚とは、お互いに作用しあって隠れた力を顕在化し合う関係性
- 結婚は趣味みたいなものになって、必ずしなくてはいけないものではなくなる
- 結婚していない叔父、叔母がいるコミュニティの方が次世代がよく育つ
5. ソロ化と集団化の境界線
- 社会から一定のメッセージを受け続けることで、自分のパーソナリティの一部になってしまうことを「ステレオタイプ脅威」と呼ぶ
- 女性に比べて、男性の方がステレオタイプ脅威から抜けきれていない
- 最も激しく攻撃されるのは、クラスターの中にいたと思っていたのに違うことを言い出した人
- オキシトシンが効きやすいタイプの人達は集団主義的になり、個人の意見よりも絆を大事にする傾向がある
- 集団に帰属して安心感を得ていると、集団が無くなることにすごい恐怖を感じる
- 同調圧力はアメリカ人の方が日本人よりも強い
- 個人主義的・集団主義的といった民族性は、任意に変えられる可能性がある
- 複数回の刺激を与えられる時には、認知負荷が少ないことが好感に通じる
6. 自分とは何かー一人の人間の多様性
- セルフブランディングにこだわりすぎている人は、自分を確立しなくてはいけないと思い込んでいる人が多い
- 唯一無二を確立しようとした結果、同じような人間が大量生産される
- 「真面目で優秀な自分」だけで終始一貫すると、弱い自分を開示できない
- 自分とは色々な機能を統合するための仮の存在、オプションでしかない
- 自分の中に沢山の自分が存在するというのは、禅の考え方に近い
7. 世の中を動かす「感情主義」のメカニズム
- 政治や経済も感情主義、特に「怒り」で動いている
- 感情主義とは「嫌いなゴキブリを探しに街に出ていって叩き殺している」状態
- ズルをした人を許さず、攻撃したいという欲望は、コストより快楽の方が大きい
- 些細な逸脱を探して、誰もが標的になって貶められる村の構造がある
- SNSによって標的を見つけやすくなったことは今の流れと無縁ではない
- 感情をつくるよりも、感情にあとから理由付けをさせてあげる事が重要
- 人とのコミュニケーションは、共感よりも違和感が大事
- 共感とは、感情の理屈付けである
- 人は、行動しないための理屈付けの方が得意
- 喚起する感情に、腹落ちさせる理屈をセットにすると強い共感を得られる
8. 「withコロナ時代」の生き方を考える
- 感情を表すのに日本人は目を変え、欧米人は口を変える
- リモートワークになっても、やはりその場に行って面と向かってしゃべることを欲している
- 「家・電車・会社」という環境の切り替えは精神を保つのに重要
- 一人でいるとフィードバックが厳しめになって、ネガティブ思考にハマる
- 2つの対立遺伝子の片方が消えるには、最低でも1000年かかる
- 感染症の拡散と、人間の感情の拡散の仕方はとても似ている
感想:
- 読みやすさ:9
- 話題がしっかりと提示された上で、会話文なのでとても読みやすい
- おもしろさ:10
- 主張を裏付けるようなデータとセットになっていて、データも含めてとても興味深い
- 役に立つか:7
- 本をそのまま受け取るだけでは無駄で、ちゃんと自分で落とし込む必要がある
実行に移すこと:
炎上商法に乗っからない
以上です。また書きます。