MOSRITE 黒雲PU修理 その1 | RE/F-TECH の足あと by u-tak

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旧き良きギター、アンプを中心に、修理、カスタムする小さな工房である。。。
子供たち(子役)の成長記も、ぼちぼちとお届けします。

明日、7/9はほたる祭りです。

昨年同様、自由が丘バトンクラブも出演します!

 

 

調さんもテスト期間が終了したので、感覚を取り戻すために出演予定です。

 

大ホールでの出演で、トリです。

他にも模擬店、イベント、ホタル観賞などもありますので、よろしければ是非!

 

 

 

さて、黒雲製MOSRITEのPU修理をさせていただきましたので、ログに残します。

フロントとリアの、リアが断線。

フロントもある場合は、レファレンス用として出来るだけお借りする様にしています。

 

オリジナルの状態が分からない中での修理ですので、もちろん修理時の参考にするのですが、一方で、取付けてからフロントとリアのバランスがおかしいなどの状況とならない様に確認するためです。

 

裏面

正常なフロントは約5.8kΩ

リアは・・・短絡?

1kΩ弱です。

 

よく見ると・・・コイルがリード線取り出し部から出ています。

依頼元に確認すると、一度状況を確認しようとしてPUカバーを外し、コイル部分を開けたとのこと。

 

そのことを確認してからPUカバーをオープン。

コイル外周のテープも無く、既にあちこち断線しているのが見えています。

 

コイルとリード線の接続部には絶縁テープも無く、これでは短絡状態になりますよね。

リード線のシールド網線がマグネットの間のメタルスペーサー部分にはんだ付けされているため、リード線は外してしまわずに、邪魔にならない様にベースプレート内にマスキングテープ留めしておきます。

PP(ポールピース)となっているネジを外します。

コイルとリード線の接続をチェック。

リード線の赤線が無き始め側、白線が巻き終わり側です。
網線シールドは、PU内では独立です。

 

オープン!

フェライトマグネットです。

PPをセット時、磁極はフロントPU、リアPUともS-TOP。

 

コイルとリード線の接続部のはんだ付けを外します。

特に巻き始め側は出来るだけコイル側が短くならない様に、上手く外したいところです。

途中で断線部が見つかった場合に、再接続しなければなりませんので。

 

コイルボビンの取り外し完了!

いつものコイル解き機にSETして、コイルを解いて行きます。

既に断線部が数か所見えていますので、その辺りの表層で終わってくれれば良いなぁと思いながらスタート。

 

ビンテージMOSRITEのPU修理は毎回、コイルを解くのに苦労していますので、今回の黒雲製も少し心配です。

PUボビンの上下端の部分でコイルが奥に入りこんでいると、そこを引き出すのが難しい場合があります。

 

特にビンテージのMOSRITE USAのPUはAWG44で細く、更に上下にプレートが薄く、芯となる部分に接着されているので、そこに入り込むと、ほぼコイルが解けません。

 

 

今回の黒雲製はAWG42で、さらにPUボビンが樹脂の一体成型で強度もそれなりにあるため、その点は少しやりやすいと予測しながらスタート。

 

1回目の断線は101ターン解いたところ。

外周の保護テープの粘着剤で、コイル表面がベトベトです。

 

100ターン分は、全体が仮に8000ターンとすると1.25%、少し影響がある数値ですので巻き戻し時に使用したいところですが、ベトベトのため悩むところです。。

ベトベトはまだ当分続きそうです。

 

さて、長くなってきましたので、今回はここまで。

次回、黒雲PUの薀蓄も。

 

 

 

調さんが声で出演している作品があるのですが、訳あって1年程度、公開が延期となりました。

 

前向きな「訳」ですので、期待して待ちたいと思います。

 

 

 

 

 

 

では、また。

u-tak