『この世界は私が創った世界』
洋美がそう囁やくと一瞬辺り一面真っ白になり、洋美の姿が消えた。
『宇宙人さん、洋美さんは何処へ❓️』
『"この世界は私が創った世界"という世界に行ったんでしょう。』
『ちょっと気になるので一度物理世界に戻って様子を見てきます。』
蔵人は瞼を閉じてゆっくり開いた。
(アレ❓️ここは…)
蔵人は洋美のレストランに戻っていた。
メインディッシュが運ばれてくる直前の様子を上から見下ろしていた。
顔面一人芝居の最中だった。
恥ずかしくなったのでやめさせることにした。
再び目を閉じると話し声が聴こえてきた。
「……………」
「上がって来い」
「…………」
「俺様だ」
「…………」
「ギャグだ」
「……………」
目を開けると大小二人の蔵人が対話している様子が見えたが小さい蔵人の声は聴こえなかった。
「とにかく上がって来い」
小さい方の蔵人が大きくなって、二人は同じ大きさになった。
しばらく二人の対話が続いた。
「お前は一度だけ私の声に応えてくれたことがある。憶えているか❓️幼い頃のことだ。」
「…憶えてない…いや、あれか、死んではならん、生きるんじゃ…」
(ここで"たいぴす"が聴こえてきたんだ…)
『たいぴす』
うっかり口に出してしまった。
同じ大きさだった二人は元の大きさに戻って大きい方の蔵人がこちらを見上げた。
(そうか俺は上から見ていたんだ)
『その声は上の私ですね。"たいぴす"とはなんですか❓️』
『よくわからないけど、上から観ていることは確かです。上から目線でごめんなさい。"たいぴす"については私にもよくわかりません。お二人のやり取りは私の記憶の中の出来事で、ここで小さい方の私の姿を客観的に見ていると恥ずかしくなってきたので止めよう思っていると、口から勝手に出してしまった言葉なんです。』
上から目線の蔵人は正直に答えた。
『川上から流れていらしたんですね。やはり上の私、未来の私ですね。』
『ここまで上がって来ませんか❓️』
『私には上がり方がわかりません。』
上から目線の蔵人は自然に手を伸ばした。
『この手に乗ってください。』
下にいる蔵人の前に巨大な手が現れた。
掌に乗ると巨大な手は空に向かって上がっていった。
上がってきた蔵人は大きくなったが、拾い上げた蔵人の1/10にも満たない大きさだった。
『ここはどのくらい上なんでしょうか❓️』
『下よりは上でしょう。上はまだあるようだから、その間でしょう。ちょっと話しにくいな。』
大きな蔵人は小さな蔵人に合わせて小さくなった。
『驚きました。あなたは自在なんですね。
私は小さくなってはいけないと思ってました。』
『上とか下とかめんどくさいんで……この方が話しやすいでしょう。
そんなことより
"死んではならん、生きるんじゃ…"のあと何かいうつもりでしたか❓️』
『指導者的なことを言おうとしていましたが、いまここから観るとあれ以上言うとますます小さい蔵人になってましたね。"たいぴす" に止められて良かったです。』
『それは良かった。
それにしても "たいぴす" ってなんなんですかね❓️』
『ところでここに何をしに来たんですか❓️』
『そうだ忘れてた。あの下の方の小さい私が顔面一人芝居をしている時にしどろもどろにメインディッシュの説明をしていたお姉さんがいるでしょう。あの人の様子を見に来たんです。』
『西浦洋美さんですね。様子を見るとはどういうことですか❓️』
『ここに来る前に雲とか猿とか宇宙人がいる世界に洋美さんといたんですが彼女が突然消えてしまって、どこを探したらいいのか見当がつかなくて、とりあえず物理の世界の現状を見ればわかるかなーと思って戻ってみたら少し戻り過ぎてしまったみたいです。』
『どのくらい戻りすぎたんでか❓️』
『そうですねぇ……一日ちょっとかな❓️』
『そのくらいならここからでも見えますよ、ホラ』
下から上がってきた蔵人が指さす方を見ると空に向かってまっすぐな虹が立ち上がっていた。
虹の出どころを辿ると次元の違う位置にある西浦邸のバルコニーだった。
洋美は蔵人たちと七人で玉繋ぎ瞑想の最中だった。
『無事みたいですね、安心しました。それでは私は宇宙人さんのところに戻りますが一緒に行きますか❓️』
『ご一緒したいのは山々ですが、いまは川下の方がが気になるので、ここにいます。』
『川下って過去のことですね、気になるとは❓️』
『赤い服のべっぴんさんのことですよ。
川下の人たちに手掛かりを探してもらいます。それにあなたは私の未来の姿ですから待っていれば宇宙人さんにもあえるでしょうからここにいます。』
『そうですか。それじゃあこれを持っててください。何かの役に立つと思います。』
未来の蔵人は過去の蔵人にいつの間にか持っていた虹色の玉を渡した。
『この玉にはどんな力があるんですか❓️』
『持っていればそのうちわかるでしょう。それではさようなら👋』
『ありがとうございます。さようなら👋』
蔵人は目を閉じて宇宙人のいる未来の世界へ帰っていった。
つづく
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