Re:Design


蔵人が目を開けると何もなかった。
(……………………)

目を閉じると銀色の宇宙人が見えた。
(そうそう宇宙人の世界へ戻るんだ)

ものすごく明るくて暖かくて自由な雰囲気を感じて目を開けた。
銀色の宇宙人は光を反射して金色に見えた。


『アララ、また間違えた。すみません、あなたは落ちる前ですか後ですか❓️』


『私はここに来てから落ちたことがないので落ちる前なんでしょう。私はこの後どこかへ落ちるんですね。』


金色に見える銀色の宇宙人は蔵人の頓珍漢な質問にも丁寧に答えた。
蔵人は辺りを見回し三番目に近い青い玉を見つけて指差した。


『あの青い玉………えっ、あれは地球ですか❓️』


『そうです、地球ですよ。


『あの青い玉から光が飛んできて吸い込まれたって言ってましたよ。吸い込まれて落ちて行ったあなたが…』


『その光ならたった今飛んで来たところですよ、あなたと一緒に……
面白そうなんでもう少し詳しく教えてください。吸い込まれて落ちた私はどんな様子でした。』


『落ちた衝撃で記憶を失っているようでした。いつ落ちて来たかもわからないみたいでしたよ。』


『わざとらしく地面にめり込んだセットを作ったりしてたでしょう。
記憶を失ったふりをしてるんですよ。
適当なことを、さも意味ありげに言ったりして……仮面かぶってるから嘘ついても表情に出ないし都合が悪くなったら"キオクニゴザイマセン"って宇宙人っぽく言っちゃったりして。』


『"キオクニゴザイマセン"はまだ言ってません。それ仮面なんですか❓️』


『仮面というか変身です。


『なんで変身してるんですか❓️』


『子供の頃テレビで見たこの姿が今でも一番カッコいいなと思って変身してみたんですよ。もっと自分好みにアレンジしている最中です。全身鏡面仕上げにして、これからラインを入れようかなと思っていたところです。』


『もしかしてあなたは私ですか❓️』


『そうですよ。』


『ここで何をしてるんですか❓️』


『この世界を眺めています。隅々隈無く眺めて違和感を見つけてはチェックして必要ならデザインし直しています。より美しくなるようにね。


『なるほど、ここから見ると何でも出来そうだ。』


『地上ではほとんど何も見えてないことがよくわかるでしょう。』


『ここは一番上の世界ですか❓️』


『どうでしょうか、地球から見れば上に見えるでしょうけど、ここで頭の天辺を地球に向けると地球が上になるし、足の裏を向けると下になります。ちょっとデザインし直しに行ってきます。』

金色に見える銀色の宇宙人は身体をぐるぐる回しながら説明したあと、地球を僅かに左に動かして、頭の天辺を地球に向けて、身体にラインを入れないまま、生理現象のように飛んで行った。


『アララ、行っちゃった。』

蔵人は世界を眺め始めた。

                つづく

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