和泉端会議
『平と泉の間に和は地名や人名のように発音しないならヒライズミと読めるわね。
平泉と言えばあの争いの……あ、洋美さん』
小野ユキが熱弁を振るっている最中洋美が白い螺旋階段を登りきって泉に現れた。
洋美の登場を一同は拍手喝采で迎えた。
『どうだった、川登りは❓️』
『素晴らしい階段でした。』
『階段昇ってきたの❓️』
『はい』
『クロちゃんは一緒じゃなかったの❓️』
洋美とほぼ同時に反対側から蔵人が現れていたが、洋美に気を取られ誰も気づいていなかった。
『蔵人…源 蔵人』
あのスパイのようなセリフを口にしてみた。
『・・・・』
蔵人の声に皆んな振り向いたが沈黙で迎えられた。
『途中ではぐれてしまって、洋美さんどこに行ってたの❓️(知ってるけど…)』
蔵人は気まずい雰囲気をものともせず、洋美に訊いてみた。
『あれから真っ白になって、気がついたら階段が目の前に現れて、昇っていたらここに着きました。蔵人さんは❓️』
『僕はあれから宇宙人さんと川を登っていたんだけど、西の空に赤い光が見えたので様子をみてくると言って飛んで行っちゃった。』
蔵人は銀色の宇宙人から受け取った情報の中のあるミッションに基づいて、ここではありのままを伝えてはいけないと考えた。
30年ぶりにスパイに成りきって、秘密を守る決意をした…要するに嘘をついた。
『赤い光ならついさっきこの泉に落ちてきたよ。』
(スギちゃんこんな感じだったかな…)
蔵人は杉井の声に違和感を覚えた。
他の五人も少し色褪せて見えた。
そして小野ユキの"平泉"の捉え方には危機感を覚えていた。(これはマズイな)
『あ⁉️』
突然泉の底から巨大な銀色の宇宙人の顔が現れ、いつもは冷静な久蔵が驚きの声を上げた。
銀色の宇宙人を始めて目の当たりにした五人は
『……………………』
銀色の宇宙人は黙ってしばらく五人を見つめたあと空へ向かって飛び立った。
『この泉は語り合うところではなかったのね。バルコニーに戻りましょう。』
宇宙人の無言の眼差しによって、この泉が井戸端会議の場になろうとしていたことに気づいた五人は物理世界のバルコニーへ戻っていった。
泉はものすごく明るくて暖かくて自由な雰囲気に変わった。
蔵人と洋美は少し遅れて戻っていった。
つづく
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