星の囁き

(昔はいっぱい話しかけてくれたのに…)

東の空を焦がす不夜城のような工場の灯りを背に、島々が影絵のように浮かぶ三日月の入り江で一人の老婆が星を見つめていた。
『洋美さん、彼女が
この写真のべっぴんさんだよ』

蔵人と洋美はフロントガラスに映し出された星に囁く老婆の様子を見ていた。


『あのお婆ちゃんが❓️
どうしてわかったの❓️』


『玉繋ぎ瞑想で情報を共有してるだろう


『あっ💡そうかそういうことね』


『そうそう、そういうこと』


『それじゃ、このバスも❓️』


『情報が膨大過ぎるんだよね
情報に触れる度
あっちの世界こっちの世界
と寄り道してるうちに
彼女のことを忘れていたことに
気がついて
これはマズイ
情報をまとめてくれる装置が
必要だなと思ったいたら…』


『このバスが現れたってわけね
バスの形をしているのは
蔵人さんの趣味嗜好が
反映されてるのね』


『そうだね宇宙船だと
小回りが効きそうにないし
牛車や駕籠だと寛げそうにないしね
やっぱりクルマが好きだから
無意識天晴って感じたね』


『しっくりくる感覚って大事ですね』


『リラックスしないと
能力が発揮できないからね』


『美しく再会出来ないと
世界が消滅しちゃうってことだけど…』


『昔はいっぱい話しかけてくれた
ってさっき言ってたよね
その昔に行ってみるか』


蔵人はシフトレバーをリバースに入れアクセルを踏んだ。
フロントガラスに映る老婆の人生が逆再生され始めた。


『映像はいいけど音声は何言ってるか
わかんないね時々止めて
普通に再生してみようか』


『そうですね、そうしましょう
とりあえずアクセル全開❗️』


蔵人がアクセルを踏み込むとフロントガラスの景色は慌ただしく流れディーゼルターボエンジンの騒音が車内に響き渡った。


『ちょっと五月蝿いですね』


『あ、ごめんね音消そうか❓️
それとも……』


蔵人がステアリング内のマルチファンクションスイッチを操作するとポンポン船の焼玉エンジンから4ローターのレーシングエンジンの音まで様々なエンジン音がアクセル操作に合わせて響き渡った。


『消せるなら消してください
そもそもモニター見てるだけで
クルマは動いてないでしょ』


『でもこういう演出も…


洋美の一瞥に圧倒されて蔵人が音を消した瞬間、フロントガラスに一人の男が現れた。


『この人誰❓️』



つづく
 

 




 

月3000円で毎晩「遠隔ヒーリング」が受けられるオンラインサロンI’m yours, you’re mine

 

 


 know 〜知っている』(全10回)