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その日はとりあえずそのまま自宅へ帰った。
私は毎日姑に炊き立てのご飯を届けて線香をあげた。
週末になるとハイエナが
「おかんがいなくなったらお金のことで俺が困らないようにしておくからって言っていた」
と言ってムスコンが加入していた個人年金の保険会社に電話をすると言い出した。
しかしムスコンはハイエナが困らないようにしておくと言いながら預金を全部宗教に持って行っていた。
「だったら電話してみる?」
と言うと
「おかんは俺が困らないようにしておくって言ってくれたから!!保険はこの会社しか入ってないからここに何かあるんだと思う!!!ねえ、電話してみていい?電話した方がいいよね?」
とハイエナはうるさかった。
「そんなに知りたいんだったら電話をして確かめれば?」
と言うと待ってましたと言わんばかりに
「電話してくる!」
と言ってハイエナは二階に電話をしに行った。
10分後、ハイエナは降りてきて
「もう何も出ないって言われた。でもおかんは俺が困らないようにしておくって言ってくれたんだ!だからまとまったお金があるはずなんだ!!」
と言った。ちなみに定期預金は解約されていた。普通預金もパートの給料ぐらいしか入っていなかった。
「さっきもうもらえないって言われたけどおかんがああ言っていたんだからまだ何かあると思う!!おかんが俺が困らないようにしてくれるって言ってたんだから!!」
私は個人年金がどういうものか知らないので
「そんなに言うんだったらもう一度電話してくれば?」
と言うとハイエナはもう一度二階に電話をしに行った。
ハイエナは5分後に降りてきた。
「ダメだって言われた。おかんは俺が困らないようにしてくれるって言ってたんだけどな~。おかしいな~」
でも実際は困るような事をしていましたよね。ハイエナはその後もずっとおかんがお金を残してくれると言っていたからとブツクサ言っていた。
その二日後にムスコンが加入していた保険会社からハイエナ宛に封書が届いた。
開けてみると
「電話でお話したように一円も出ません」
というようなことが丁寧に書いてあった。
ハイエナは一体電話で何を逝ったのだろうか。
ていうかさ。
母親を信じすぎて保険会社の言うことを聞けないのってどうなの。
この頃は頭の中がひっくり返っていたのでこの話はそれで終わらせたが、数年後にハイエナに聞いた所ムスコンは個人年金を一回だけ受け取った直後に死んだそうだ。だから通夜の席で「大損」だと笑われていたのか。
ネットでググると個人年金は一度も受け取らないで亡くなるとある程度お金がもらえるようだが一度でも受け取ってから亡くなるとそれっきりになるという。
ハイエナもそれぐらいググればすぐに分かることなのにググらずに保険会社の言葉も信じずムスコンの嘘を盲心してバカみたい。
結局ムスコンはハイエナにお金を残さずに逝った。
多分ムスコンなりの最後の嫁いびりだったんだろう。ハイエナの信じやすい性格を利用してあると思わせて実は何もなかったと思い知らせてやりたかったと見た。
そして49日法要の日がやってきた。
その日は朝から上の子に38度の熱があった。
また風邪引いたかなぁ。でも小児科に寄って行くと法事に遅れるしどうしようかなぁと思ってハイエナと話し合った結果、ムスコンの家の近くの小児科が朝早くから開いていたのでハイエナはムスコンハウスに行って法事の用意、私は上の子を連れて小児科へ行くことにした。
どうせ風邪だろうと思っているとインフルエンザだった。
薬をもらってムスコンハウスへ行くと9時半ぐらいだった。
ハイエナは上の子がインフルだと知ると
「親戚のおばさんたちにうつしたら死んでしまうで!あんたは上の子を連れて帰った方がいい!!」
と言って私と上の子は法事を欠席して帰ることになった。
霊供膳は仏壇屋で勧められたごせんぞさまというキットにしたかったのだが三七日の日にやってきたムスコンきょうだいにみつかってしまい色々言われたので事前に作ってタッパーに入れて持って行ったものをそのまま飾り付けた。お吸い物はふと乾燥わかめの上からお湯をかけたものにした。
慌ただしく準備をして車に乗って自宅に向かっていると私の携帯電話が鳴った。
コンビニの駐車場で車を止めて携帯を見るとハイエナからだった。
「ねえ、帰ってくる?ムスコン妹ちゃんが帰って来いって言ってる」
お前が連れて帰れって言ったから帰ったのにちょっと誰かに言われたら帰って来いと電話してくるなんてまるで伝書鳩だ。
もう法事まで時間がなかったので仕方なくそのままムスコンハウスに戻った。
するとムスコン妹がご立腹だった。
「今日は納骨よ!49日よ!一周忌とかならまだしもこんな大事な日に法事を欠席するなんて信じられない!!」
するとハイエナが
「上の子はインフルエンザだから」
と言うと
「だったら二階にいればいいじゃない!!!」
とムスコン妹はキレた。
そこにムスコン弟が奥さんと一緒に現れた。
ムスコン弟はなぜか私に向かって
「今日は全部俺の奥さんにやらせようと思っている」
とよく意味が分からないことを言った。
何かの宣戦布告ですかね。
そういえばムスコン母が亡くなった時もこの奥さんからは
「この前はハイエナパパのことだったからあなたに譲ったけど今日は私の出番だから引っ込んでいて」
とちょっと意味が分からないことを言われていた。
どうやらこの奥さんは法事の下働きをするのは先輩の仕事だと思っているようだ。
でも小姑の法事を仕切りたいって変わってる。
これはハイエナ家の法事だけどムスコン弟の姉の法事でもあるのでハイエナの嫁は引っ込んでろっていうことだろうか。
法事の席で下働きをすることがそんなに大事なことだろうか。ちょっと私には理解できなかった。
ハイエナはムスコン弟に
「上の子がインフルエンザになった」
と言うとムスコン弟は
「それは帰った方がいい!」
と言った。しかしムスコン妹が
「帰らなくても上に居ればいい!!!」
とまたキレた。
するとムスコン弟は
「インフルエンザは肺炎になるぞ!!大人が下にいてご飯を食べたり楽しそうにしているのに子どもだけ上に一人でいろと言うのは無理だ!!降りてきたらおばさんたちにもうつるぞ!!!何かあったら責任とれるのか!!!」
とキレ返した。
ムスコン妹はそれで怯んだ。
どうやら責任を取るつもりはないようだ。
ムスコン弟は
「さあうるさい人たちが来る前に早く帰った方がいい」
と言った。ムスコン弟嫁も
「早く帰った方がいいよ。一緒にいるとうつるよ」
と言った。まぁハイエナの嫁を追い払った方がムスコン弟嫁だけが活躍できて注目を独り占めできるからな(笑)
私は一応仏壇に手を合わせて「上の子がインフルになったので帰ります」と心の中で言ってムスコンの遺影を見ると”帰るのか!!”みたいな顔をしているように見えた。
ハイエナによるとムスコン弟は私が帰った後ムスコン妹に
「言いすぎてごめんね」
と謝ったという。
それから私は寝不足で眠いのを我慢して車を運転して自宅に帰った。
上の子にご飯を食べさせて薬を飲むと上の子はソファーでそのまま寝てしまった。
私は上の子を一人で寝かせるのはかわいそうと思って一緒にソファーで寝た。
15時過ぎにハイエナから
「もうみんな帰るから来てもええで!」
と電話があった。
私は上の子を連れてムスコンハウスに向かった。
駐車場に車を止めると中からムスコンきょうだいが出てきた。
えっ、あれから一時間経つのにまだいたの?
ムスコン弟は晴れ晴れとした顔で
「法事は無事に終わりました!!」
と満面の笑みだった。自分の奥さんだけが輝いたステージを垣間見れて大満足と言ったように見えた。愛しのお姉ちゃんの法事をよそ者のハイエナ嫁ではなくて愛しの奥さんに仕切らせたから嬉しかったんだろうな。
そしてムスコン妹は
「上の子ちゃーん」
と言いながら勝手に後部座席を開けた。
そんなことしたらうつるぞ。
そこでしばらく話をしてムスコン兄弟を見送ってからハイエナと下の子と帰宅した。香典をチェックするとムスコン妹夫婦は二人で参加したのに一万円しか包んでなかった。こんなものなのか?
そして一周忌。
私はムスコンが嫌っていたお店でお膳を頼んだ。
そこは配膳もしてくれるのが決めてだった。
しかし配膳好きのムスコン妹が猛反発した。
ムスコン妹は以前舅の法事で天つゆをわざと少なく配って大量に残してペットボトルで持ち帰り「これで親子丼が作れる」と喜んでいた。
その時はまだムスコンが生きていたので何とも思わなかったがムスコン亡き後ハイエナのお金でやることから天つゆをがめられるとなるとちょっと穏やかではいられない。
それを防ぐためにも配膳してくれる業者を選んだ。ムスコン妹は法事後の墓参りには行かずに一人残って配膳をしようとした。
墓参りから帰るなりムスコン妹は
「私がやろうとしたらお店の人が全部やりますって言って全部やってしまったのよ!!あと暖房は切ったわよ!!刺身が悪くなるからね!!!」
とキレていた。何にキレているのかちょっとよく分からない。
あと
「この店の料理はおいしくない!!!〇〇〇の方がおいしいわよ!!どうして〇〇〇の方にしなかったの!!!まぁ~、ここの料理はお父さんとも食べに行ったけど全然美味しくないねって言って帰ったことがあるのよ!今度から法事の料理は〇〇〇にして!!!」
とまたキレていた。
法事の席で出された料理にケチをつけて他の店にしろと言うだなんてお里が知れる。
そんなに〇〇〇の料理がいいんだったら自分で食べに行けばいいのに。
と思いながらも私は不敵な笑みを浮かべて黙っていた。
そして三回忌。
あれだけ法事に参加しろと息巻いていたムスコン妹は娘の出産が近いからと欠席。
お姉ちゃん大好きっこだったムスコン弟は日帰り手術をして安静にしないといけないからと欠席。
舅のいとこは旅行に行くからと欠席。
舅のきょうだいは配偶者と子どものみに出席させて自分は欠席。
総勢5人しか集まらなかった。
舅の時は結構人が集まったがムスコン一人だときょうだいすら来なくて寂しい法事となった。
これにて一旦ムスコン姑シリーズは終了いたします。
今まで長い間読んでくださって本当にありがとうございました。
ムスコンは死してもなお私に嫌がらせをしてきます。うちでは超常現象がしょっちゅうおきています。
今もこのブログを書いていた途中で突然画面が縮小したので閉じようとする閉じないのにどんどん上の方でページが開いていったしやっと閉じたと思ったら今度はコントロールパネルが勝手に開いて複雑な文字配列が並んで消しても消えなくなりました。再起動をしてもなかなかいつもの画面にならずに結構待ちました。私の投稿を邪魔しているように思えます。
今でも盆正月やお彼岸、クリスマスや年末年始、命日が近くなると必ずムスコンの気配がします。
霊供膳を備えるとろうそくの炎が10センチぐらい燃え上がります。
どうやら腹は減っているようです。ムスコンは食べることが大好きでしたからね。ムスコンが大好きなことだったからこそ大嫌いな私が食べることが許せなかったんでしょう。
ムスコンは自分が嫌がらせをして嫁に法事のお膳を食べさせないようにしていたのに妹には「いくら私が食べろって言っても嫁が食べないのよ!」と嘘をついていたことが分かりました。多分他にも自分が意地悪をしておきながらも自分は悪くないあれは嫁の意思だと言っていたと思います。
また時々「そういえばムスコンにこんなことをされていた!」と思い出すことがあるかもしれません。その時はまた書くのでお暇だったら読んでみてください。
結婚前のこともあまり詳しく書いていないのでまたそのうち書きますね。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。私とハイエナとムスコンの関係は不健全でしたがこのムスコン姑シリーズが皆様の癒しのひと時になれたら幸いです。
今までありがとうございました。
2024/04/06 りんご