有機フッ素化合物が胎児、乳幼児、児童、成長期の子どもたちの体に与える影響について質問。

 

里帰り出産で自宅にいる 娘と赤ちゃんに影響がないよう、限りなく0を目指し 家庭の水には気を配っていた真っ最中の質問でした。

 

 

ここ数か月で、PFASとか、放射能とか、ネオニコチノイド系の農薬の汚染などに関するドキュメンタリーとか映画にいろいろ参加をして、自分なりに様々な勉強を重ねてきた。

 

「命ぬ水」 ~映し出された沖縄の50年~  | ~なないろ通信~ 古川明美 (ameblo.jp)

 

映画「サイレント フォールアウト」 | ~なないろ通信~ 古川明美 (ameblo.jp)

 

その学びの中で共通していることは、そうした化学物質の汚染は、体の小さい胎児とか乳幼児、児童、成長期の子どもたちの体に非常に大きな影響を与えるということです。

母子間での農薬移行の実態をあらゆる行動実験で研究している神戸大学大学院教授の星信彦先生のお話を聞いたときに、胎児は胎盤から、赤ちゃんは母乳からダイレクトに代謝物が移行して、最も体に影響を受けやすいというふうに言われていました。

 

農薬業界の不都合な真実 星先生の講演会 | ~なないろ通信~ 古川明美 (ameblo.jp)

 

 市は、活性炭処理を行って、水道水は国の暫定目標値50ナノグラムパーリットル以下になったため、幼稚園、保育園、小・中学校に設置をした浄水器を外すと決めたというふうに聞いております。環境省は、体重50キログラムの人が水を一生涯にわたって毎日2リットル飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる水準を基にこの目標値を設定しています。

50ナノグラムパーリットルというのは、大人の体重で考えています。

体重の少ない子どもたちは、その基準でよいと私は思わないんですけれども、子どもたちが飲用する可能性のある水は、基準が分からないならもう限りなくゼロを目指すべきではないかと考えます。

 

古川質問 1点目

 

目標値50ナノグラムパーリットル以下なら大丈夫なのか、体重の少ない胎児、乳幼児、児童の体に与える影響をどのように考えるのか。

 

水道部長答弁

 

 現在は、曝気槽に設置した活性炭によりPFOS及びPFOAの濃度を低減しておりますが、活性炭に通した後の水が暫定目標値を超えないように運用しております。

また、内閣府所管の食品安全委員会の見解として、低出生体重児や出生後の成長に及ぼす影響についてはまだ不明であるとされています。

現在も、環境省や厚生労働省などの国の機関をはじめ、各専門家による研究や治験の集積が行われているところであり、市としましてもこれらに関する動向に注視しつつ、情報収集に努めてまいります。

 

古川再質問

 

情報収集に努めますとか、国の動向を注視しますという言葉がたくさん出てきました。私もたくさん情報収集をしました。

その中で、国の動向だけではなくて、世界の状況とかもいろんなところも見た結果、子どもたちに与える影響がすごく心配だったんです。だから聞いているのに、子どもたちの体に与える影響について今答えられましたか。それについてどう考えたのかを教えてください。

 

水道部長答弁

 乳幼児とか、児童とか、成長期の子どもの体に与える影響ということですけれども、先ほど申しましたように、内閣府所管の食品安全委員会というのが1月26日付でPFOS・PFOAについての安全性とか、どういったものかというのを評価していますので、それに従えば、やはりこの食品安全委員会でさえまだ不明ということですので、これ以上のことは何も言えないということになります。

 

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古川質問 2点目

 

幼稚園、保育園、小・中学校に設置をした浄水器を取り外す理由は何か、継続をする考えはないのか。

 

教育委員会事務局長答弁

 

 三井水源地の水道水に含まれるPFOS・PFOAの濃度が暫定目標値を超えていたことから、その対策として、同配水区域内にある小・中学校などに昨年8月に浄水器を設置して対応してきましたが、10月には水道水の浄化システム第一期工事が完成し、PFOS・PFOAの濃度が暫定目標値を下回っていることが確認できたことから、11月末をめどに浄水器を取り外すよう各学校に連絡し、その大部分が取り外されました。

その後、市民から不安や心配の声があったことや浄水器の交換用カートリッジの在庫が設置できる個数分あったことから、12月に再度浄水器を設置したところでございます。

 現時点では、水道水の浄化システムが稼働し、PFOS・PFOAの濃度が暫定目標値を安定して下回っている状況にあることから、岐阜県と調整を重ねる中で方針を決定し、小・中学校などに設置した浄水器は、カートリッジの使用期限を迎えた時点で取り外すこととしております。

 

古川再質問 

 浄水器の件ですけれども、県と協議をして、安定して数値が下回っているので、カートリッジがなくなるまではつけていくということでしたけれども、その協議の中で安定して下回っていれば、子どもたちに、50以下であればいいというか、その数値が大丈夫なのかというところの議論もあったんですか。そこを確認したいです。

 

教育委員会事務局長答弁

 県との協議の中では、現在の暫定目標値を下回っていることから、これ以上取り付ける必要はないだろうということで、今後、今の状態が続くようであれば取り外していきましょうということになっております。

 また、先ほども水道部長が答弁しましたが、内閣府所管の食品安全委員会の見解で、体に及ぼす影響は不明確であるということでありますので、今後も国の動向には注視しなければいけませんが、現時点では、国が定める暫定目標値を下回ることが基準になってくると考えております。

 

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2月13日、ウェブサイトを確認したところ、現在PFOA・PFOSの合計がそのときは36ナノグラムパーリットルでした。

新たに禁止PFASとして追加となったPFHxSの16を足すと、52ナノグラムパーリットルでした。

まだ新たな禁止PFAS基準値とかはないんですけれども、単純に50を越えるんだなというふうに私は思いました。

たまたま京都大学の原田先生の話を聞く機会があったんですけれども、この数字を見て先生は、かなり高い数字で、血中濃度が下がりにくい値だねというふうに御心配をされていました。

 目標値については、日本は50ナノグラムパーリットルなんですけれども、アメリカでは4ナノグラムパーリットルに変更されていますし、50以下なら安心なのかとか、幾つまでなら不安とか安心とか、それはもう本当に感じ方も人によって違うのかもしれませんけれども、これは半減期が長い残留性の高い物質と言われていて、原田先生もなるべくこれ以上体に入れないことが大事ですというふうにお話しされていた。

ダイレクトに体に影響のある妊婦さんとか、赤ちゃんのミルクとか、離乳食とかを作ったりするときもですけど、子どもたちの飲料水に対しては配慮が必要だなというふうに感じます。

 

古川質問 3点目

 

PFOS、PFOA、PFHxSの3つの合計が目標値50ナノグラムパーリットルを超えた場合はどうするのか、妊婦や子どもたちにも知らせるべきではないか。

 

水道部長答弁

 

 暫定目標値の1リットル当たり50ナノグラム以下とは、PFOSとPFOAの2種類の物質の合計値として定められたものです。

また、PFHxSに関しましては、令和3年4月に水質管理上の要検討項目に位置づけられた物質であり、現時点では目標値といった具体的な数値は定められておりません。PFHxSの検査結果は、市のウェブサイトでお知らせしております。一方、国外では、PFHxSを含めた幾つかの有機フッ素化合物の合計値をもって規制する動きも見受けられます。

今後、国内での取扱いにつきましても、現状のPFOSとPFOAの合計値で、1リットル当たり50ナノグラム以下の目標値から見直しされることも考えられることから、国の動向に注視するとともに情報収集に努めてまいります。

 

古川再質問

 

ウェブサイトでPFHxSの数値は出ているんですけれども、トップページを開いて、一番最初に出ている数字は12月4日のものなんですね。

ずっと下のほうをスクロールして、水質検査結果というところを押すと最新のデータが出てくるんですよ。

一番上に最新のデータを載せるべきじゃないですか。やっぱり情報が出ていても、妊婦や子どもたちに私は知らせるべきだと通告していますけど、分かりやすく情報を、考えるための情報がどこまで丁寧に届いているかということが問われているし、それが誠意であり市の責任だと思うんですよ。その辺のことも踏まえて、子どもたちに与える影響というのは、どういうふうに考えているのかというのを御答弁をお願いします。

 

水道部長答弁

この暫定目標値の50ナノグラムパーリットルというのですけれども、1日耐容摂取量というのがありまして、これというのは体重1キログラム当たり、PFOS・PFOAそれぞれ20ナノグラムパーリットルというふうになっています。

ですので、かなり日本の50ナノグラムパーリットルという数字というのは、安全性のほうに向けての数値というふうに考えてはおります。

あと、ウェブサイトの見やすさですけれども、これについては少し検討する余地もあるかと思いますので、少し検討しています。

 

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血液検査についてですけれども、検体ができる機関が限られているため、希望する市民全員の血液検査に対応することは困難であるというお話でした。これはある程度理解はできるんですけれども、しかし市民の健康への影響を見極めるためには、血中濃度の情報が必要です。PFOSやPFOAがどれほど体内に蓄積しているのか、それを確かめなければ体への影響を見極めることはできません。そして、体内の変化を継続して調べるバイオモニタリング調査も必要だと思います。

 京都大学では、1980年代から採決した血液が保管してあったということで、沖縄でのPFAS汚染が拡大してきた実態を確認することができました。

たとえ現在検体できる機関がなかったとしても、一定数の血液を保存していくことは可能です。そうしたデータとなる血液のストックがそろって、初めて実態を正確に評価することができます。

ストックホルム条約でも、バイオモニタリング調査が判断の指標となっています。現在の状況を把握できる情報を市として確保していくことはとても重要です。

 これまで市は、どの程度の血中濃度でどのような健康被害が生じるかは明らかではなく、健康影響を評価するための基準を定めることが困難と答弁されています。

しかし、海外でも京都大学でも多くの疫学調査されております

少しでもリスクがある場合は、たとえ原因と結果の因果関係が完全に確立されていない不確実性があったとしても、考慮すべきという予防原則の観点で、暴露を極力下げるよう取り組むことが世界中の常識ですが、この認識が日本はすごく弱いです。

国と同様に血液検査はしません。まだ健康被害は出ていない、治験がない、基準がない、だから何もしないでは、市民の健康は守れないです。予防原則の意識を持ち、末端の自治体としてできることを実施すべきと考えます。

 

古川質問 4点目

 

バイオモニタリング調査の必要性をどう考えるのか。また、汚染の影響の高い地域、それ以外の地域において、ピンポイントで男女年齢別で一定数の血液保存をする考えはありますか。

これは、血液検査ができるならそれでもいいと思うんですけれども、できないということなので、せめて保存しておいてはどうかという提案です。

 

水道部長答弁

 

 現在日本では、諸外国で実施されているような制度としてのバイオモニタリングはございません。

一方、環境省では、化学物質の人への暴露量モニタリング調査が毎年行われており、血液中の有機フッ素化合物も調査の対象となっておりますが、PFASに関する今後の対応の方向性として調査の強化が示されているところでございます。

このようなモニタリング調査につきましては、多くのサンプリングが必要なため、1つの市の範囲で行うものではなく、広く国が実施するものと考えております。また、本市には知見や技術がございませんので、今後国の動向に注視しつつ、情報収集に努めてまいります。

 

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岡山県吉備中央町では、PFASに汚染された水を飲んでいた住民の血液検査の費用をこの令和6年度、新年度予算案に盛り込んでいます。

PFAS汚染を巡る血液検査を自治体が実施するのは、全国で初めてと注目をされています。町長は、市民に寄り添うという発言をされています。そして、住民たちの血中濃度を調べ、その後の健康状態も観察していくということで、住民への健康への影響や対策などを話し合う有識者委員会を設置しています。委員会では、住民の不安を解消できる相談体制をつくることを明記する方針で町に提言をしています。

 

古川質問 5点目

 

有識者による健康影響対策委員会を設置する考えはありますか。

 

水道部長答弁

 

有機フッ素化合物が人の健康に影響を与えるメカニズムには、どのような健康影響があるかも明らかになっていないことから、健康影響対策委員会を設置する考えはございません。

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古川意見

 

血液検査のことも、バイオモニタリング調査も、1つの市で行うものではないというふうにありましたけど、吉備中央町とかは実際に血液検査もされていたりとか、やれない理由ばっかりじゃなくて、どうしたら住民の健康を守れるのかという姿勢をやはり見せていただきたいなと思います。

子どもに関しては基準がないなら、予防原則で浄水器もつけておくべきだと思いますし、国の食品安全委員会には、胎児や子どもへの影響をより詳しく評価してほしいとか、発がん性はもっと厳しく評価すべきではないかという厳しい意見もたくさん届いていると聞いています。特に影響のある子どもたちへの配慮は、大人の責任としてもっと考えていかないと、子育てしたいまちとして選ばれないと思います。