イデオン視聴メモ(31話~35話) | 通行人A的思考

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ガンダム・富野監督の作品のストーリーや人物について、感想や考察をしていきます。
根拠のある考察ではなく、私個人が作品を視聴して感じた事をメモとして記事に残しているとお考え下さい。

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以前、ツイッターで呟いていた、イデオン視聴メモのまとめ。(31話~35話)

イデオン31話

ベス、シェリル、ジョリバが一緒に画面に映っているのを見ると、髪の色が信号機っぽくて綺麗(笑)

↑イデオンのキャラクターは、髪の色などがカラフルで、外見的にはあまりリアリティはないかもしれない。でも、視覚的に観ていて楽しいし、キャラクターを視覚から覚えやすいと思う。(2016年9月27日)

 

「まぁ、大人じゃないって事は認めるけど」

こういう発言が出来るようになった時点で、コスモは以前よりずっと大人になっている。

 

ダラムの遺品を整理するルクク。 ダラムの遺品とは一言も言ってないけど、「ハルル様宛の私信のようです」で、「あ、ダラムの荷物か」と気付いた。 ハルルとダラムって、ベスとカララ程分かりやすくは描かれてはいないんだけど、いつの間にかその関係が根付いていた。

 

親を人質に取ったり、親子の関係を利用したりするやり取りが、富野監督の作品には結構出てくる気がする。 こういう作戦は、 親子の関係が相互に良ければ良い程効果的だけど、ジョーダン家は仲良さそうだから辛いだろうな。

 

両親を捨てることが、両親を救うことになる。 ベスが両親に顔を見せようとしなったのは、その決心が鈍るからかな。 あと、コスモがいたからって事もありそう。年下のコスモは母もいなければ父親も亡くなっているのに、自分だけ両親と再会するわけにはいかない、と。

 

「ここでは身分はありません。様はやめてください」

自然があり、子供が暮らし、民間人が生活し、軍人は戦闘をし、学者はひたすら研究しているソロシップ。 かなり私的な見解だけど、ソロシップって社会の縮図で、箱庭の中で育まれている一つの世界だと思っている。

 

「ジョーダン家をめちゃめちゃにしおって!」

ベスの父のこの台詞だけ聞くと、一族の名誉しか考えていないようにも取れるけど、懐からベスの写真を何枚も出している事から愛情を感じる。 いつも持ち歩いていたとすれば、息子としてそうとう愛していると思う。

 

「カララ様がいなければ、私も助けには来なかった!」
「そんなもんさ、人間なんてな」

ちょっとしたきっかけで分かり合えるし、些細な事で争いもするのが人間…ということがよく描かれている。

 

イデオンの脚がソロシップに着いた瞬間、眩く光を放って金色に包まれる画面。BGMに流れるコスモスに君と。何でこのアニメはこんなに映像と音楽の使い方が秀逸なんだろう。

 

ソロシップから町を見下ろしてベスが何か言うシーン。ベスの声が入らず、「コスモスに君と」だけが聴こえる演出が美しい。口数的には「お元気で」口の動き方的には「有難うございました」かなと思ったけど、ベスからの両親への言葉を読み取るのは不粋な気もして、途中でやめた。

 

息子の写真を捨てるベスの父親。挿入歌でコスモスに君と(歌詞あり)が流れ、青年、少年、赤ちゃんと、ベスの写真が。とぼとぼ歩くベスの両親の後ろには、飛び立つソロシップ。
こんなん、泣いてしまうだろ…!何でこのアニメはこんなに映像と音楽の使い方が(以下略)

 

ソロシップから、ボロボロになった故郷とその道を歩く両親を見下ろすベスが何か呟いたところで悟った。これ、泣いてしまうっていうか、本気で泣かせにかかってるだろ…!

イデオン32話

出撃前にファードに会いにくるモエラ。
今まであまり見られなかったファードやモエラのいろんな一面が見られるのは嬉しいけど、悪い予感しかしない………。

 

モエラの言う「良い運命」って、「恋を知ったんだ、誰が死ぬもんか!」ってことか…! ラポーはモエラを知っていたけど、モエラはラポーのことを今まで知らなかったのかな…。

↑「恋を知ったんだ、誰が死ぬもんか!」は、Gレコのベルリのセリフ。普通に考えて、イデオンの方がずっと昔に制作された作品ですが、自分はGレコを視聴した後にイデオンを初めて観たので、こういう考え方になっています。ややこしいというか、分かりづらいというか…何かすみません。(2016年9月27日)

 

「私は女としてお前に感謝する」

格好良い台詞。ハルルがここで「サビアの位にしてやろう」的な事を言ったら、公私を混同している只の自分勝手で横暴なお嬢様に成り下がってしまう。一見上司と部下のようで、あくまでも女と女として話す姿勢が格好良い。

↑富野監督の作品に登場する、強気で実際実力などが高く、それでいて少し不器用な女性キャラクターがとても好きな私としては、ハルルも本当に好みだった。けど、うわー、ハルル良いなぁ!と明確に思うようになったのは、このシーンからだったかもしれない。(2016年9月27日)

 

「これ、もういらないよモエラ」

ずっと持っていた人形を、モエラに渡すファード。 人形のエピソードは語られなかったけど、確か前に、この人形を椅子に座らせて話し掛けていたシーンがあったから、どれだけ大切なものかは分かる。それを、いらないと言い切れたのは偉い。

 

コックピット内に、ファードにもらった人形を吊るしているモエラ。 ダメージを受けて人形が揺れる様子が何とも切ないし不安になるのですが…!

 

ルクク退場。 ルククの「よし、作戦通りだな」とか言う時に「だな↑」と語尾が上がるしゃべり方、好きだった。

 

 イデオンガン発射と共に吹き飛ぶ人形。 あー、まーたBGMがコスモスに君とだよー。泣く予感しかしないよー。いや、泣いてるよー。

 

結局、笑っただの笑ってないだのと揉めたダラムの遺言も、イデオンガンによって無に返ったのか…。遺言すら手に入らなかったハルルは可哀想なんだけど、遺言すら届かなかったダラムも可哀想。

↑前にツイッターで、「かわいそうという言葉は、自分の心に相手より余裕があるから言える言葉であって、ちょっと相手を見下しているニュアンスさえある言葉だと思う」的なことを呟いたんですけどね、自分も使ってしまっていた…。かわいそうというよりは、歯がゆいとか使うべきだったと、今読み返して後悔。

遺言を本当に伝えたい相手に伝えられなかったダラムについては、理不尽だし遣る瀬ないし、救いがない。エンターテイメントとして考えたら、ハルルの元に遺言が届いて、ハルルが亡きダラムを想って泣いて、悲劇のヒロインになるのが王道だと思うんですが、そんな展開になるよりもよほどハルルが悲しく見える展開だと思った。(2016年9月27日)

 

ラポーの悲しみ方を見る限り、今回接触する前からモエラの事が気になっていたのかな。

 

「行っちゃう、モエラが行っちゃう…」

この台詞、宇宙葬ならではのものだと思う。

↑個人的に、宇宙葬というのは、文字通り「お星さまになる」というイメージが強い。冷たくて何もない宇宙へと旅立つ死者に向ける言葉としては、これほど適格に悲しみを刺激してくるセリフはなかなかな無いと思う。(2016年9月27日)

 

モエラ退場の回だった。ソロシップでは初の退場者。お疲れ様でした。コスモとカーシャが目立つ中、モエラはBメカのポジション通りしっかり二人を結びつける役割を果たしていたと思う。

↑これまでにも、ソロシップ側の無名のクルーなどは亡くなっていたと思うので、「初の退場者」というのは、今考えると間違い。「レギュラーキャラ」や「名前があるキャラ」では、初の退場者だと思うけど。(2016年9月27日)

 

モエラの余韻に浸る間もなく、倒れてしまったベス。悲しいナレーション。 何か、今までは毎回大変だったし殺伐としてはいたけど、ソロシップって何処かほのぼのした雰囲気があったんだけどなー。 今回、一気に暗澹とした雰囲気に。いよいよ終盤って事かな。

イデオン33話

前回、てっきり生き残ったのかと思っていた地球連合の方々、お亡くなりになっていたのか…。 何処行っても攻撃されたり裏切られたりしているソロシップがまともに連携を取って戦えた貴重な友軍なので、ちょっと寂しい。

 

熱で倒れたベスの頭を撫でるカララの手つきに、女性らしさというか母性を感じる。

 

「変えられると思うから、みんな頑張って戦っているんじゃないか」

泣き崩れるラポーに言ったコスモの台詞。 コスモ達の目線で言えば「変える」なんだけど、それはイデの目線で言うと「抗う」とか「逆らう」という事なのかもしれない。

 

「俺達を裏切るような行動に出たら、彼女に撃たせる」

これはちょっと…。 それって、ロッタに人殺しさせるかもしれないって事で、しかもロッタはその話を知らないで呼び出された。 忙しいのかもしれないけど、提案するからには、ハタリが自分ですべき事なのでは…。

↑ロッタは民間人だから、軍人であるハタリ達よりも公平な判断ができるという理屈は分かるけど、やはりそれを民間人であるロッタが背負わなければならないのは、ロッタに対して不公平な気がする。でも、実際あの状況なら、ハタリのような判断をせざるを得ないと思う。あと、ハタリは個人的にとても素敵なキャラクターだと思います。(2016年9月27日)

 

「いつお坊さんみたいになっちゃったんだ!?」

デクの台詞。素直に思わず吹き出しました。

 

とうとうギジェがイデオンのパイロットに……! どの作品にも言える事だけど、敵だったキャラクターがこうして味方になる回で感じるこのワクワクは、何歳になっても変わらない。

 

「ベントさん、コスモ君、カーシャさん!後退出来ないか!?」

ワフトエリアが目前に迫る緊急事態だというのに、ご丁寧に一人ずつの名前を呼ぶギジェ。しかも全員敬称付きで。焦った表情と台詞の丁寧さのギャップが微笑ましい。

 

「ママ~!」と泣くルウ。 ママってロッタの事?Bメカ乗っちゃっていないから。 だとしたら、ロッタにとっては一番の誉め言葉かもしれない。

 

コスモ達が迷いながらギジェを信じているように、ギジェ自身も迷っているところが現実的。
とっさに裏切ろうとしたのは、「魔がさした」というやつで、そう簡単に味方と敵の区別は割り切れないと思う。

↑ソロシップ側にとってギジェは同胞や味方の仇であるように、ギジェにとってもまた、ソロシップは同胞の仇だったり、自分の人生をめちゃくちゃにした張本人でもあるし。(2016年9月27日)

 

コインを投げてギジェが味方か裏切り者か決めるコスモ。 自分達では決められない物事を「人の手の届かない領域」と割り切って運に委ねる事って、人生において大切な事なのかも。

イデオン34話

あの人、メバルルっていったのか…とあらすじのナレーションで知った。

 

シェリルに抱っこされ、髪を弄って遊ぶルウと、手でルウをあやすギジェ。…3人家族に見える(笑)

 

うなされるベス。 誰と会話しているんだろう?イデ? イデは複数の意思の集合体?イデも一つの存在に過ぎなくて、その存在である為にイデ自身を守ろうとしているということ……?

 

ルウがとうとう、イデと喋ったけど、このタイミングで、初めての言葉がイデだったのは、何か意味のある事なのかな。いや、ママ~とかキレーみたいな事は、前々から話していたけど。

 

戦闘により、ドウモウの卵が割れ、孵ったばかりのドウモウの子がミサイルでやられるシーン。 イデオンが勝手にドッキング。 イデがドウモウを守ろうとした? さっき、ベスに夢の中で「全力でより善い道を示せ」とか言われたから。

 

バッフ・クランと地球連合艦隊が手を組んだ…! 一見、分かり合うことに通じる善に見えるけど、その目的は打倒(もしくは捕獲)イデオン&ソロシップだから、「自分の身を守りたい」イデにとっては悪と見なされそう。

イデオン35話

「最近マメね、カララ」 「お母さんっぽいんだよなぁ」

こういう何気ないシーンが伏線になったりするんだよね…ってか、伏線に思えて仕方ない。

 

「上下に縦に並んだら?」「どうしてそう思う、デク?」

先生と生徒の様なやり取りをするコスモとデク。この二人のやり取りは見ていて微笑ましい。

 

「地球人ども!」

カララがバッフ・クランを敵と言うように、ベスももう地球連合軍=地球を敵と見ていることが分かる台詞。あの故郷での回が決別の話だったんだと思う。

 

 「無限力という言葉に憧れた、悲しい人々です。」

その無限力を手に入れる為に、表面上とは言えバッフ・クランと地球連合軍が手を組めてしまったのが理不尽というか皮肉というか。

 

さっきから、口に手をあてて具合悪そうにしているカララ。 デクが「お母さんっぽいんだよなぁ」なんて言っていたけど、もしかしなくてももうこれそういうことだよね………!? 今更船酔いってわけじゃないだろうし。

 

イデオンソードの発生。 ただ存在したいから自分を守っているのに、周囲はイデの力を見れば見る程手に入れようとしたり、破壊しようとしたりする。 イデの「もう放っておいてくれよ!」という主張がイデオンソードだったりイデオンガン?(その主張がルウの大泣きに共感?)

 

「もう放っておいて欲しい」とか「何で怖い事をしてくるんだ」というイデの主張が、今までのイデオンやソロシップのパワーアップだとしたら、イデオンゲージはイデの怒りや恐怖のゲージ? イデのそういう主張が爆発する事が、「イデに見捨てられる」事であり、イデの発現?