今日は、八月十日【白露】

 

五日後、八月十五日【中秋の名月】十五夜

六日後、八月十六日 十六夜(いざよい) / 望 13:33

 

【白露】(八月十日〜二十四日)

冷気が増し、草葉の上に露が結んで、白く涼しく見えるようになる。

 

第一侯「草露白 そうろしろし」

草に結ぶ白露は和服の露芝模様に象徴されている。

 

第二侯「鶺鴒鳴 せきれいなく」

このころ水辺でセキレイが泣き始める。

 

第三侯「玄鳥去 げんちょうさる」

このころ、ツバメが南を指して去っていくのが見られる。

 

【中秋の名月】(八月十五日)

月のススキ、団子、里芋などを供えて願い事や収穫の感謝を行う。芋名月ともいう。朝鮮半島の「秋夕(チュウソク)」など、アジア各地でも最大の観月行事が行われる。

 

「月と季節の暦 2019年」志賀勝発行

 

 

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【中秋の名月・月待ちのお知らせ🎑】

 

佐久〈月〉の会では、中秋の名月に合わせて「月待ち」を行います。秋の草花を飾り、お団子や今年取れた野菜や果物をお供えして、今年の無事に感謝をしながら、みんなでお月様が出てくるのを待ちます。

 

月待ちをさせていただく喫茶店の「さんぽやの四季」さんは、臼田町を見下ろす高台にあって眺めがよく、ステキなお店です。出していただくお惣菜やフルーツティーがとても美味しいので、こちらも楽しみです。

 

🌙日時   月暦八月十五日 / 西暦9月13日(金)、15時頃より

🌙場所  「さんぽやの四季」佐久市臼田旭ヶ丘3660

             ※食べログの記事

 

定員がありますので、参加ご希望の方は、佐久〈月〉の会・ウチボリ(090-6994-845)まで、ご連絡をお願いします。

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今年の夏は雨が多く、例年に比べて草木の伸びる速さが早いので、キュウリやナス等があっという間に大きくなるようですが、道端の雑草が2メートルを越しているところも多く見られます。

 

そうは言っても、漬物用の梅や白瓜、赤紫蘇などは、長雨の影響で不作気味となりました。昔からある品種の出来が悪く、品種改良された物は豊富に出来たとすれば、ちょっと皮肉な年巡りのように感じます。(単に栽培・収穫する人が減って、市場に出回りにくくなったのかもしれませんが)

 

ここ2-3日は残暑の厳しい日が続いていますが、佐久地域では晴れ間が増えてきているので、青く澄んだ空をバックに、コスモスのピンク色と、黄金に色付き始めた稲の穂が、美しい彩りを放っています。これから稲刈りが始まる忙しい時期に入ります。

 

先日の朝方、浅間山麓では濃い霧に包まれました。そろそろツバメが暖かい場所へ飛んで行く頃ですが、もう少しの間、私たちの目を楽しませてくれると良いですね。

 

今日は、八月一日【八朔】【葉月 新月】朔 19:37

 

明後日は、【二百十日】三日

 

【八朔】(八月一日)

八月朔日の略で、農業をはじめとしてさまざまな行事が行われた日。

 

【二百十日】(八月三日)

立春後二百十日目の日で、台風など悪天候になりやすい日とされる。稲の開花期にあたるので、農事では重要な日。

 

「月と季節の暦 2019年」志賀勝発行

 

 

 

今日は月暦・八月朔日の「八朔」です。私達に馴染みがあるのは、柑橘の「ハッサク」ですが、農作業に甚大な被害をもたらす(時に水害)ことの多かった時期という事で、自然の神々への祈りを込めてお祭りをしたようです。

 

今年は佐賀県を中心に、九州北部が集中豪雨見舞われていて、1日に2ヶ月分以上の雨が降っていると報道されていました。長野県でも、1742年・旧暦の八月一日に「戌の満水」という災害があり、2800名以上の死者が出たそうです。千曲川流域では上流から多くの人が流れてついてきて、佐久市跡部という集落にには慰霊碑が立っているそうです。

 

日本は水の豊かな国で、人々は水の恩恵をあやかって生きています。その反面一歩間違えば、自然は牙を剥いて人に襲いかかってきます。自然を操っているかのような錯覚を起こしている人間も、自然に敵わないという事を思い知らされるメッセージのように感じます。

 

 

 

先日、埼玉県秩父市の三峯神社と、岐阜県高山市の水無神社へ参拝させて頂きました。どちらの御神体も大きな霊山で、今は交通の便が良くなっていますが、その昔は簡単には登れなかった場所です。

 

飛騨一ノ宮の水無神社は、飛騨高山に水の恵みをもたらしている位山が御神体で、主祭神は「水無(みなし)神」と呼ばれる御歳大神。一説に「水主(ミヌシ)=水の主」が転じたとも言われています。

 

水は私達の暮らしに身近なものですが、水をもたらしてくれる山や川、海、それが上に昇って雲となり、雨や雪となって地上に落ち、土に吸い込まれて浄化され、飲み水となって私達の元へ届けられます。自然の循環があるからこその恵みで、生命維持の根本という事を忘れないよう意識しつつ、人々が幸せに生きたゆくために感謝したいものです。

今日は、七月廿三日【処暑】下弦の月

 

【処暑】(七月廿三日〜八月九日)

暑い季節が終わるの意だが、一説に残暑が「少時不退(しばらくしりぞかざる)」の意ともいう。

 

第一侯「綿柎開 めんぷひらく」

綿の花が咲き、実を結ぶ。

 

第二侯「天地始粛 てんちはじめてしゅくす」

暑さもようやくおさまって、物改まり、万物の実が新たに実る。

 

第三侯「禾乃登 かすなわちみのる」

このころ穀物が熟し、早稲(わせ)などが稔る。

 

「月と季節の暦 2019年」志賀勝発行

 

 

月遅れ盆の最終日(8月15日)、私の地元で行われる花火大会に行きました。この日はちょうど月暦の七月十五日で、新暦と月暦(旧暦)が重なるという、珍しい現象が起きました。✨🌕✨十五夜・満月の夜に花火を見られるという、最高のシチュエーションに恵まれました。花火が上がっている最中は満月でしたが、後はずっと曇り空。とてもラッキーでした。

 

よく考えてみれば、月暦七月十五日が元々のお盆様 (約1ヶ月遅くすると、月暦の本来の時期に近くなるので「月遅れ」という8/13〜15に行う習慣が出来た) なので、お月様を眺めながら盆踊りをするのが、昔は当たり前だったはず。それが偶然にも現代で再現されたという事で、まん丸いお月様を囲み、輪になって踊り、ご先祖様を供養するという本当の形になった時でした。

 

月の暦を見ながら、自然の移り変わりを肌で感じていると、お月様と自然の関係がとても密接に結びついている事が分かります。祈りや祭りによって自然の神々を恐れ敬い、祖先やご先祖様に感謝し、あの世とこの世を結び、繋がり、そこから人の営みが生まれて、命を繋ぎ、文化が続いてきたのでしょう。

 

多様な現代社会に生きている私達にとって、月暦の暮らしを取り戻す事はなかなか難しいかもしれませんが、頭で考える時間を少し脇に置いて、日々の忙しさにゆとりをもたらせてくれるツールと思えば、とても心豊かになれると思います。ぜひ一人でも多くの方に、月暦の素晴らしさを感じて頂けたら嬉しいです。