今日は、七月廿三日【処暑】下弦の月

 

【処暑】(七月廿三日〜八月九日)

暑い季節が終わるの意だが、一説に残暑が「少時不退(しばらくしりぞかざる)」の意ともいう。

 

第一侯「綿柎開 めんぷひらく」

綿の花が咲き、実を結ぶ。

 

第二侯「天地始粛 てんちはじめてしゅくす」

暑さもようやくおさまって、物改まり、万物の実が新たに実る。

 

第三侯「禾乃登 かすなわちみのる」

このころ穀物が熟し、早稲(わせ)などが稔る。

 

「月と季節の暦 2019年」志賀勝発行

 

 

月遅れ盆の最終日(8月15日)、私の地元で行われる花火大会に行きました。この日はちょうど月暦の七月十五日で、新暦と月暦(旧暦)が重なるという、珍しい現象が起きました。✨🌕✨十五夜・満月の夜に花火を見られるという、最高のシチュエーションに恵まれました。花火が上がっている最中は満月でしたが、後はずっと曇り空。とてもラッキーでした。

 

よく考えてみれば、月暦七月十五日が元々のお盆様 (約1ヶ月遅くすると、月暦の本来の時期に近くなるので「月遅れ」という8/13〜15に行う習慣が出来た) なので、お月様を眺めながら盆踊りをするのが、昔は当たり前だったはず。それが偶然にも現代で再現されたという事で、まん丸いお月様を囲み、輪になって踊り、ご先祖様を供養するという本当の形になった時でした。

 

月の暦を見ながら、自然の移り変わりを肌で感じていると、お月様と自然の関係がとても密接に結びついている事が分かります。祈りや祭りによって自然の神々を恐れ敬い、祖先やご先祖様に感謝し、あの世とこの世を結び、繋がり、そこから人の営みが生まれて、命を繋ぎ、文化が続いてきたのでしょう。

 

多様な現代社会に生きている私達にとって、月暦の暮らしを取り戻す事はなかなか難しいかもしれませんが、頭で考える時間を少し脇に置いて、日々の忙しさにゆとりをもたらせてくれるツールと思えば、とても心豊かになれると思います。ぜひ一人でも多くの方に、月暦の素晴らしさを感じて頂けたら嬉しいです。