自分が作った曲の解説や歌詞の解釈の説明の是非について | 皆見つかさ 公式ブログ 〜ソロアーティストの脳内と日常

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この記事は4540文字です。(読破予想時間:約10分48秒)

 

自分の作った曲の歌詞の話です。

 

僕は今まで、曲を聴かせて歌詞が伝わるのが本来の姿であると思っていたので、例えばライブのMCなどで曲の説明は不要だと、ずっと昔から考えていました

 

それは、ライブのMCに限らずブログやセルフライナーノートなどの公式発言でも同じで、歌詞の内容や意味を説明してはならない、曲を聴いて貰う事で伝わらないと意味がないとばかりに歌詞の解釈を語る事は避けてきました

 

◇皆見つかさリリース音源・self liner notes一覧

 

しかし、最近、歌詞に関する説明をする事は、実は、必要な事で大切な事なのではないのか?と言う思いが沸き上がってきているのです。

 

完全な結論が出た話ではありませんが、その思いを綴りたいと思います。

 

 

今まで僕はこのブログでも歌詞に関するいくつもの記事を書いている。

 

その中で、一度作者である自分の手を離れた作品はリスナーのものであり、その解釈は聴き手に委ねられるのだと言う考え方を何度か語っている。

 

◇作詞の手法、ダブルミーニングについて

 

その考え方は、基本的には変わらない。

 

それから、キチンと歌詞で表現出来ていても、その歌詞の内容と同じ様な体験がない人には何を歌った歌詞か伝わらないので、聴き手がその意味を受け取れなくても、読解力の有無とは関係なく特に気にする必要もないのだと言う考え方を持っている。

 

◇アート(芸術)とは

 

アート(芸術)とは』と言う記事の中では、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)の『Have You Ever Seen The Rain』と言う曲を題材にその事を語らせて貰っている。

 

■ Have You Ever Seen The Rain / CCR
プレイボタン  Have You Ever Seen The Rain / CCR 

 

この曲に出て来る「雨」と言う表現。

 

この「雨」とは一体何の事を指すのか、僕には何度聴いても、他人に教わるまで全く分からなかった。

 

この曲の「雨」とは、ベトナム戦争下の空から降ってくるナパーム弾の事を指すのだそうだ。

 

これは、感性の問題や読解力の問題ではない

 

優れた表現力があれば絶対に伝わるだとか、誰にでも伝わる様に作るのが本物のアーティストだなどと言うのは単なる理想論であって、現実には有り得ない事なのだ。

 

◇音楽万能説?

 

伝わらない時は、どんな優れた表現力があっても、絶対に伝わらないと言うのが現実なのだ。

 

そう言う、表現のセンスや技術だけではなく、この光景を知っているか否か体験や知識がこの歌詞の流れで出て来る「雨」がナパーム弾の事だと分からせるのである。

 

現実に、太平洋戦争を経験している僕の母は、この訳詞を見て、「戦争で体験した空から降って来る焼夷弾の様だ」と即、語った事がある。

 

じゃあ、体験していない人にも分かる様に、「ナパーム弾」の事だと書けばいいじゃないかと言う意見も当然あるだろう。

 

そういう風にストレートに表現していく歌詞もあるし、それも間違いではないだろう。

 

しかし、ストレートに書くのか比喩表現を使って書くのかは、その歌詞をどんな風に書けばベストなのか、その曲をどんな風にしたいのかと言う、作者の意図によって、適切な表現方法は決まるのだ。

 

やはり、詩的な表現は歌詞には絶対に必要だし、散文的、つまりは説明的な文章になってしまっては、歌詞にする意味は薄れてしまう

 

◇詩の定義、詩の欠片、詩的表現を更に追究してみた

 

要は、ストレートに書けば書く程、どう言う歌詞なのか分からせようとすればする程、説明的になって、歌詞としての良さはどんどん損なわれていく事になるのだ。

 

なので、説明的になりがちな表現は最低限におさえる必要がある。

 

ただ、言いたい事が伝わればいい、言いたい事を余す事なく伝えたいと言うなら、それこそ、講演会でも開いて、歌わずに言いたい事をベラベラと話すなり、レポートにぎっしりと文章で書いて伝えればいいだけなのである。

 

その方が、詩的な表現で歌詞にして、わざわざ伝わりにくくするより、絶対に言わんとする事が伝わり易い。

 

但し、そうする事で、味わいやら趣やらが失われる事は言うまでもない。

 

 

確かに、それを書かなきゃ伝わらないと言う場合もあるだろう。

 

そう言う場合は、しっかりそのものズバリを書くべきだ。

 

でもそのものズバリを書く必要もない場合が多いと言うのもまた事実なのだ。

 

要は、そのものズバリを書かなくても、文脈や他の単語から、「ああ、この曲はあの事を歌っているのか」と分からせる事が出来る場合であれば、それはそれでいいのである。

 

◇歌詞で自分語りをしてはならない

 

そのものずばりを書くのもいいが、書かなければ聴き手に広がりを持たせる事が出来る

 

そうする事によって、それぞれの聴き手がそれぞれの自分の体験や気持ちに当てはめて共感を覚えると言う事も起こりうるのだ。

 

ここで突然、数字的な事で申し訳ないが、共感者が増える事は自分の曲のリスナーが増える事も同時に意味しているのである。

 

 

つまり、ここまで説明してみると自分でも迷いが吹っ切れたかの様に自覚するのだが、歌詞に関する自分自身の考え方は今までと何も変わってはいない

 

結局は、ライブのMCで曲の説明をしてもいいのか、ブログやセルフライナーノートなどで、歌詞の意味を解説してもいいのかって事が、今回、自分の中で揺らいでいる事なのであって、歌詞の作り方やリスナーに解釈を委ねると言う点は今までと全く同じだ。

 

今まで、ライブでもかたくなに曲の説明をする事は避けてきたし、僕は、MC自体とても口数少なく、あまり喋らない方だ。

 

かと言って、MCは不要だと思っている訳ではなく、MCは不可欠だと思っている。

 

曲の説明や歌詞について話す事が出来れば、MCの幅は広がってかなり楽になるだろう。

 

「次の曲はこんな曲で」などと話していいのなら、話はかなり広げる事が出来る。

 

今までは、それを良しとして来なかったのだが、去年、短歌を始めて、今でも下手なりにそれなりに短歌を詠んだりしてはいるのだが、曲や歌詞について自分の口から説明してもいいのではないかと思えたきっかけは短歌だ。

 

◇短歌入門・音楽アーティスト皆見つかさの場合

 

NHK短歌などを見ていて、有名な歌人の先生方が、一つ一つの歌(ここでは短歌の事を指す)の意味や味わい方を丁寧に説明してくれるのをみていて、これは音楽の場合でもありなのではないかと思い始めたのだ。

 

◇NHK短歌 - NHK

 

と言うのも、歌人の先生方の解釈を聞かされた途端に、凄く、その歌が味わえる様になって、とても短歌を楽しめるのである。

 

著名な歌人の先生方は、皆一様に博識である。

 

しかし、初めから博識なのではなく、短歌をきっかけにたくさんの短歌を読み解く為に調べていく内、いろいろな知識を身につけたのだと、皆さん、おっしゃられるのだ。

 

でも、短歌でも歌詞でも、一般の聴き手に「調べれば分かる」と、そこまで要求してしまうとおそらくその文化はあまり広がらない。

 

解釈を知ったから作品が味わえると言うのも確かにあるし、答えを聞かされたらつまらないと言う様なものでもない。

 

ならば、その歌の解釈を手っ取り早く聞かせてあげた方が、より大勢の人が楽しめるし、その裾野も広がるのではないだろうか。

 

僕の書いた歌詞を聴いて、正しい意味に理解出来る人はそんなには多くないだろう。

 

そして、自分なりの解釈をしてくれる人もある程度にとどまる事だろう。

 

残された人達は、「なんのこっちゃ!?」で終わってしまってそれ以上は考えてくれないのが普通だ。

 

そう言った層にも楽しんで貰うには、実はこんな歌詞なんですよと説明するのもアリなのではないかと最近思い始めたと言う訳だ。

 

曲に関しても同じ事が言えて、例えば、僕は、ブルースはスリーコードで構成されていて、本当のブルースとブルージーに作られた曲は違うし、正確な意味ではブルースでない曲をブルージーに聴かせるにはどうすればいいのかを知っている。

 

しかし、一般リスナーはそれが分からない人がほとんどだ。

 

そう言った話を分かりやすく交えて、世間の音楽に対する理解を深め広げて、音楽をより深く気軽に楽しんで貰える様にしていくと言うのも、回り回って自分に帰ってくるのではないかと思えるのである。

 

て事で、この記事を書き始めた頃は、迷いを書くつもりだったのが、書いていくうちに結論が既に出ている事に気付いてしまいました。 (≧▽≦)

 

◇今の心境、ありのままに書いてみた。すると・・・

 

まえがきで、「完全な結論が出た話ではありませんが」と書きましたが、これはこれで時間の流れがあって面白いので敢えて書き換えたり消したりしないでそのままにしておく事にします。(*≧m≦*)ププッ

 

てな訳で、セルフライナーノートも書き換えようかなって思ったり、今度ライブのMCをする時には、この曲はどんな時に出来た曲で、どんな心境や情景を歌った曲なのかと言う事も交えていこうかなって思います。

 

でも、やはり説明のしすぎは、聴き手にとっての広がりを狭める事にもなりかねないので、どこまで説明すべきなのかはじっくり検討する必要があると思っています。

 


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

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