キンモクセイの香りは天界の香り

この記事は1429文字です。（読破予想時間：約3分24秒）

昨日、街中を自転車で走っていると、今年初めての金木犀の香りが漂ってきました。

僕は、キンモクセイの香りが大好きです。

きっと、この世の中で、最もいい香りなのではないかと思っています。

とにかく、何より一番好きな香りがキンモクセイの香りなのです。

僕がまだ子供の頃に、キンモクセイの香りを嗅いでいて、気付いた事があります。

それは、キンモクセイの香りはこの世の香りではないのではないかと言う事です。

その時僕は、「こんなに甘美で素敵な香りがこの世の香りである訳がない。この花はきっと、天上界から天使が種をうっかり誤って落としてしまったに違いない。」と、そんな事を思ったのでした。

天界だとか、天上界だとか、或いは、高天原なのか極楽浄土なのか、はたまた、天国ってヤツなのか、それは僕には分かりません。

とにかく、僕達が住んでいるこの地上に本来あってはいけない香りの様な気がしたのです。

その逆に、究極の快楽を得る事が出来るけど、使い続けると廃人になるような薬物に変身してしまう様な芥子の花などは、あの怪しい美しさといい、噂に聞く快楽といい、きっと、天界とは逆の闇の世界からやってきたのかもしれません。

それを地獄と言うのか魔界と言うのかどうかだとかも、僕には分かりません。

天上界にしかなくて、この世にあってはいけないものと言えば、皆さんは何を思い浮かべますか？

僕は、その時、西遊記でお馴染みのあの孫悟空が食べたと言う桃源郷の桃を思い浮かべました。

他にも、たくさん、あの世なのか何なのか、とにかく違う世界から来た素敵なもの、危ないものってたくさんありそうですよね。

大人になっても、キンモクセイが天上界から落ちて来た種が発芽したと言う事は、どこか信じてる節があるそんな僕なんですが、特に、変な電波を受けてる訳でも、ちょっと危ないサイコ野郎でもありません。(((( ;°Д°))))

自分の頭の中に自然に出て来た、出来かけの物語の様なこの話を大人になってじっくり考えて見ると、今の人間社会と非常によく似ています。

文明が発達して、世界の貿易が盛んになったおかげで、船や飛行機で、とんでもなく遠い異国から、普通なら絶対に口に出来ない食べ物なんかを運んだりして、お互いに簡単に食べられる様になっています。

しかし、その逆に、船のバラストタンクなどに入り込んだ魚などが、違う地域に運ばれて、生態系が狂いかけたりもしています。

そして、本来、いなかった筈の危険生物もお互いの国を行き来して、本来遭遇する筈のなかった危険生物にも遭遇して、命を落とす様な悲しい事件・事故も起きる様になりました。

何だか、堅苦しい問題意識満載の話が始まったかの様に感じている人もいるかも知れませんが、現代の貿易の話は、単に横道それただけで、特にオチも結論も持たずに流れで書いているだけの話です。

今回のメインはあくまでキンモクセイの香りです。

この子供の頃の発想を元にしてキンモクセイの物語を書きたいと、途中まで書いてはボツにし、書いてはボツにしを繰り返した事もありました。

いつか、夢のある素敵な話が書けたらいいなって思ってたのですが、今は、意識がそちらにはありません。

もし、僕がキンモクセイの物語を完成させずに死んだら、是非、誰か、この話を元に素敵な物語を完成させてみて下さい。

そして、世の中に是非発表して下さい。

きっとその時僕は、あの世でキンモクセイの香りに包まれてその朗報に喜んでいる事でしょう。

ん！？

メルヘン過ぎた？？？（笑）

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