中途半端な理解のせいで悩んだ作詞・作曲のセオリーの話 | 皆見つかさ 公式ブログ 〜ソロアーティストの脳内と日常

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この記事は4105文字です。(読破予想時間:約9分46秒)

 

僕が生まれる前の大ヒットナンバーに、ペギー葉山さんが歌う『学生時代』と言う曲がある。

 

作詞・作曲をされたのは平岡精二さん。

 

おそらく大抵の人が聴き覚えがあるであろうと言う程有名な曲なのだが、ピンと来ないと言う方は、下の動画を是非一度観て頂きたい。

 

◇学生時代/ペギー葉山

 

そしてこの曲の出だしの部分の歌詞が問題なのだが、その歌詞とは「♪蔦の絡まるチャペルで(JASRAC作品コード:019-0095-1)」と言う、超有名なフレーズだ。

 

僕は子供の頃、このフレーズをずっと外国語だと思っていたのだ。(;^ω^A

 

「蔦の絡まるチャペルで」と言う歌詞が、僕の耳には「♪ツ・タノォ〜、カ・ラマァ〜ル、チャ・ペールデ」と言う風に、何語だかさっぱり分からないがとにかく、おしゃれな外国語に聴こえていた訳だ。( ´_ゝ`)ノ トレビア~ン♪

 

でも、このおしゃれな外国語の響きとメロディーのマッチングが大好きで、よく、聴こえるがままに鼻歌を歌ったものだった。( ̄0 ̄ デュワ~♪

 

 

僕の楽曲は、全て自分で作詞・作曲をしている。

 

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曲作りを始めたのは十代の頃であるが、曲を作り始めた当初は、何の知識もないままにセオリーやルールも分からずに、思いつくままに、絞り出すがままに、曲作りをしていた

 

そんな時代が何年も続く訳だが、自分で曲を作ったりしていると、どうにもアンテナが敏感になって、曲作りに関する情報がどんどん自分自身のアンテナにひっかかる様になるのだ。

 

その情報には正しいものもあれば、都市伝説の様な間違った情報もあり、中には、中途半端な説明のまま耳に入り、中途半端な理解や間違った解釈をしてしまったものまで様々だ。

 

◇曲のキーの決め方

 

後に、独学ながらも作詞の勉強作曲の勉強をする事になるのだが、この何の知識もなかった期間に耳にした情報が、後々まで僕を迷わせる事になる

 

◇作詞の本質を知る、そして、芸術鑑賞の本質を解く。

 

◇作曲、ワンパターンから抜け出せない時。理論編

 

◇ギターリストが弾くベース

 

その何の知識もなかった時代に耳に入ってきて、後々まで僕を悩ませた曲作りに関する情報と言うのは、「詞が伝わる様にメロディーをつける」或いは「詞の意味が分かる様にメロディーに合わせて詞をつける」と言うセオリーだ。

 

このセオリー自体は間違ってはいない。

 

ただ、説明不足のまま僕の耳に入ってきた情報なので、役に立つどころが、この情報に振り回されて随分長い間悩まされる事になったのである。

 

 

歌詞が伝わる様にだとか、意味が分かる様にだとか言う言葉にはおおまかに2つの意味がある。

 

まずは、言葉のイントネーションとメロディーの音程を一致させないと、違った意味として伝わってしまう可能性があると言う事だ。

 

例えば、「箸」と「橋」の読みは全く同じだ。

 

では、どこで区別するのかと言えばイントネーションだ。

 

こう言った言葉にメロディーをつける場合、本来の言葉のイントネーションを意識したメロディーをつけてあげると伝わりやすい。

 

「箸」ならば、イントネーションは「は」が高くて「し」が低い。

 

「橋」の場合は、その逆だ。

 

メロディーを実際の言葉と同じ高低差、すなわち同じメロディーにする必要はないが、どちらの音が高くて、どちらの音が低いのかと言う点を一致させてあげるだけで、格段に意味は伝わり易くなるのだ。


もう一つの意味は、メロディーの切り替わりと歌詞の切れ目が一致していないと、何を言っているか分からなくなると言うものだ。

 

これは曲に限った事ではなく、日常会話の中で使われる文や単語でも同じ事が言える。

 

例えば、フルネームで自己紹介をする時や、名前をフルネームで文字にする場合、どこまでが名字でどこまでが名前なのか分からなくなる事がある。

 

思いつきだけで例をあげてみると「しまだやたろう」と言う姓名なんてどうだろうか?

 

これでは、「しまだ・やたろう」なのか「しまだや・たろう」なのか分からない。

 

文字で書く時のみならず、言葉で発する場合も、しっかりとイントネーションに気を付けて姓と名に少し間を空けて発音してあげると名字と名前の区別がしやすい

 

歌詞とメロディーもこれと同じ事が言えるのだ。

 

言葉のアクセントとメロディーのアクセントがズレた位置にあると、何を言っているのか分からなくなる事が多々あると言う訳だ。

 

この作詞・作曲におけるセオリーを絶対だと思い込んでいた僕は、後に、随分悩まされる事になるのだが、その悩みの元を作った曲が、先述のペギー葉山さんの『学生時代』と言う曲なのだ。

 

今しがた説明した作詞・作曲のセオリーが絶対だと言うのなら、何度聴いても日本語にすら聴こえず、何を言っているか全く分からなかった『学生時代』と言う曲は駄作だと言う事になってしまう。

 

しかし、この曲の世間の評価は、玄人・素人問わず、名曲として長年に渡って評価され続けている

 

僕自身もこの曲は大好きだったし、いい曲だとも思っていたし、更に言えば、理屈は分からないまでも間違いなく名曲だと言う事は分かっていた。

 

付け加えるなら、外国語の様に聴こえていた時もいい曲だと感じていたし、その歌詞が日本語だと知った時も、その歌詞のはめ方のセンスに物凄く感動したのを覚えている。

 

僕が耳にしたセオリーも正しく感じるのは確かではあるが、でも、そういった事からも、平岡先生の様な大作詞家・大作曲家が間違った曲作りをしているとも思えない。

 

一体、何が正しくて何が間違っているかが分からない。

 

何が真実で何を信じればいいのかも分からなくなる。

 

そんな事を悩み始めていろいろ考えて見ると、同じ様な現象の名曲と呼ばれる曲は、これ以外にもたくさんある事に気付き始める。

 

それらの数々の名曲と呼ばれる曲の曲作りにおいて、そこには、何か違ったセオリーや理論があるのだろうか?

 

そんな事を何年にも渡って考え続けた後、だからと言う訳でもなく、独学で作曲を学び作詞を勉強する事になる。

 

そこで分かった事は、そのセオリーが絶対だと言う訳ではないと言う事だ。

 

歌詞を伝える事は大事だが、それは絶対ではない

 

故に、絶対にそのセオリーを守らなくてはならないと言う訳ではなく、歌詞を伝えたいのならそのセオリーを守ると伝わりやすいんだと言う解釈に至る事が出来た。

 

現代の音楽は特に、そのセオリーから外れた曲が増えている。

 

そして、それが更に僕を深みへと誘い込んだ訳なのだが、一旦、この解釈に辿り着くと、絡み合ってもつれた糸は全てほどけていく。

 

そんな現代の曲の中には、伝えなくてはならない歌詞なのに、どうすれば伝わるか分からずに作った結果、ほとんど伝わらない曲が売れているなんて場合もあるが、必ずしも伝えようとしていない歌詞も案外少なくはないのだ。

 

伝えようとしてないとまで言うと乱暴で言い過ぎな物言いかもしれないが、要は、10割全てを伝わる事にそそぐのか、伝わり易さが7割程度に落ちても、そのメロディーとの絡みや響きを取るのかと言う様なバランスなのだ。

 

それを決めるのは作者であり、そこに間違いだとか正解だとか言う概念を他人が決める余地はない

 

メロディーとリズムに乗りやすく、メロディーやリズムが心地良く聴こえればいいと言うだけの、脇役的な歌詞もあるし、単に、言葉の響きが面白いだけの言葉遊び重視の歌詞もある

 

そこを無理に、歌詞までも100%完璧に分かりやすく伝えようとすると、本来出したいドライブ感やシャッフル感が損なわれて、全体のバランスが悪くなる場合だってある訳で、要は、作り手がどこを重視して何をどんな風に伝えたいのかを自覚して意識し、作っていく事が重要なのだ。

 

つまり、メロディーと歌詞の絡みと伝わりやすさなどの比率を決めるのは作者であって、結局は、そこは作者のさじ加減でいいって話だ。

 

長い間、伝わる詞の乗せ方が正しいと言う曲作りの常識と、現代の作詞の狭間で悩んだ末の結論がこれだ。

 

伝わりやすさと言うのは、基本であり、一つの基準であり、もっと乱暴な言い方をすれば、一つの考え方に過ぎないのかもしれない。

 

これもまた一つのセオリーであり、きっと、これが正しい解釈なのだろう。

 

時には、詞なんて、ノリがよくなる言葉さえチョイスされてれば、内容はさほど重要ではない場合もある。

 

かと言って、何でもありの無茶苦茶でいいって話でもないのだが、あまり堅苦しく考え過ぎると前に進まなくなるのも確かなので、僕の様に真面目過ぎるタイプの人は、少し、柔軟に考えた方がいい場合もある。

 

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そんなこんなで、僕は、かなりの遠回りをした訳だが、同じ様に遠回りをしそうになっている人がいれば、是非、近道を歩いて頂きたい。

 

そんな風に思います。



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