登場人物紹介
くわしくはこちら登場人物紹介
2022年1月
母の入院をきっかけに
認知症の父の介護が始まりました
泊まり込みワンオペ在宅介護と
ショートステイ併用期を経て…
2023年1月
父、特別養護老人ホームに
入所しました
母は今も入院中
母の入院
2023年12月
父、覚醒不良
看取りケアに移行
看取りケア期
2023年3月
実家じまい完了
こちらもどうぞ
認知症の父が老衰と診断され
93歳にて息を引き取りました
老衰と診断された話
亡くなるまでの日々を
振り返っています
父が危ない
と連絡を受けて駆けつけたけれど
ギリギリ持ち直しました
父の様子は午前中と変わらず
目も合わず声も出ません
午前中と同じように
天井に向けて手を伸ばしました
たまに吐息が漏れて
それは声ではないのに
父のものだと感じました
父は
手すりをつかんで
起き上がろうとしたり
布団をはねのけたり
左足をお腹に向けて
引き寄せたりしていました
何をすれば父が楽になるのか
わからなかったけど
父が引き寄せた足のひざをなでると
父は足をするすると戻しました
わたしは
父の左手を握っていたけれど
父は右手を
天井に向けて伸ばしているから
右手はとても冷えてしまっていました
温めてあげたいと父の右手を握るのだけど
父はそれをふりほどきます
とても強い力で
そしてまた
天井に手を伸ばすのでした
「お父さん、お父さん」
呼びかけるけど返事はなくて
わたしを見ることもなくて
それでも聞こえているのだと
言葉をかけます