登場人物紹介
2022年1月
母の入院をきっかけに
40代にして認知症の父の
介護をすることになりました
2023年現在
母は今も入院中
くわしく知りたい方はこちらもどうぞ
認知症の父を
実家で介護していた頃
父は
ポットから急須にお湯を注いで
お茶を淹れることができました
使い慣れた家で
使い慣れた物を使えば
習慣で身体が動くんでしょうね
見ているこちらとしては
ヤケドしないだろうか
こぼさないだろうかと
ハラハラします
とはいえ
父が自分でできることは
させてあげたかったので
手を出さないように
口を出さないように
見守っていました
しかし
ある時
急須を割ってしまいました
父ではなく
わたしが
割ってしまったことは
仕方がありません
反省はしている
父はごはんの時はもちろん
ふとした時に
あたたかいお茶を飲みたがるので
急須は必須です
急須を買わねば!
わたしの個人的な趣味で
ガラスの急須を買いました
二人分のお茶を淹れるのに
ちょうどいい大きさ
口が広いから洗いやすいし
お茶の濃さが見えるのも
何より見た目がおしゃれ
緑茶を淹れても
紅茶を淹れても素敵
ところが
これが大失敗
父はガラスの急須を使って
お茶を入れましたが
不安そうにきょろきょろ
「どうしたの?」
と尋ねると
「お湯がこぼれちゃうよ。大丈夫なのか?」
と言いました
父には
透明な急須が
認識できませんでした
お茶が透けて見えるため
こぼれてきそうで
不安になっちゃったみたいです
その透明な急須を触って
ポットの下まで動かしたのだから
こぼれないのはわかりそうなものですが
常識も記憶の積み重ね
認知症になると
今までの常識が
抜け落ちちゃうんですね
わたしたちと
同じ見え方ではないんだ
と気付かされた出来事でした
父には認識してもらえなかった
ガラスの急須
個人的には超気に入っているので
自宅で使っています
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