・いけばな小原流展 いけばな時勢粧・春 後期 2024 新宿髙島屋
斎藤です。
前期も行ってきましたが、
週末、昭和記念公園に
お仕事?でお出かけした帰り、
「そういえば、会場へは
ここから中央線一本でいける!」
と気づき、行先を変更、
後期にも行ってまいりました。
いけばな 小原流展
前期:4月11日(木)~13日(土)
後期:4月14日(日)~16日(火)
小原 宏貴お家元作品
キラキラと輝く春のひかり。
春には、水辺の青が
よくにあいます。
さて、、、
作品のなかで一番目を引くのが
中心部分です。
草月流ならば、
花材・素材をかためて
マッスにすることが多いですが
小原流はどうしているのかな?
その部分にも注目しながら
見てきました。
■春崇
参与 堀江 美瑛(以下、敬称略)
重量感のある花器だからこそ
見どころとなる枝垂れる枝を
明るく軽やかに魅せています。
中心部分には
かがやく黄色い花がありますが、
黄色の花の手前を
細い枝が横切ることで
黄色い花を
淡くやさしいものにしています。
西村 真由美
荒波のようにうねる枝が
あるにもかかわらず
作品全体はいたって沈着冷静。
中心部分には
落ちついた赤色の葉をえらび
作品全体に
落ち着きを出しています。
■春景 写景
緑のなかに
花木の花がいっそう映えます。
小山 尚子
ひととき咲く淡い花のなかの
起立する太い枝の存在。
歳月の重みが
作品にもたらされます。
中心にしきつめた常緑には
歳月を経ても変わらぬ
自然の営みを思わせます。
鷲尾 芳江
自由奔放な
春の黄色い枝を
中心部分の緑の葉が
ことなげに
おだやかに受けとめます。
中村 博之
春の陽をあびる のどかな日。
作品の中心をなす
緑の葉に白い花をひそませて
ふんわりと仕上げています。
■春尚 文人調いけばな
高貴な花器が
鮮やかな花を際だたせます。
安丸 豊弥
茶色~緑~黄~赤へと
おだやかに色が遷移します。
中心部分は
ユニークな葉を大胆に重ねますが
その おだやかな色あいにより
花器とも枝とも調和しています。
東 美奈子
淡い黄色い花が
中心部分に選んだからこそ
秘色の青磁が
より上品に存在しています。
■春彩 色彩盛花
花材は鮮やかなのに
花器のせいでしょうか、
やさしい雰囲気に包まれます。
石渡 光春
花を手前から奥へと連ねる
カラフルな縞もようが
にぎやかで楽しいです。
嘉悦 光継
初夏を感じさせる
さわやかな色です。
中心を緑に白を重ねて
明るくおだやかに整えます。
秋山 祐子
中心から四方へと広がる葉。
緑色だからこそ生まれる
穏やかな風情があります。
城戸 知子
ユニークな線と色を
まとめられるのは、
この葉だからこそ。
緑色は作品をおだやかに
まとめてくれますね。
■春雅 琳派調いけばな
黒い台がオトナの世界を思わせ
カッコいいです。
左:金子 鶴月、右:渥美 寿子
あえて中心を作らない
繰り返しのリズムが
イキイキとした
ぜんまいの姿をひきたたせます。
■春煌
1つ1つの作品は小さくても
花展の空間に堂々と存在します。
板野 小春
小さい作品と思えない存在感。
中心に大きな花を配して
いけばな展の空間に負けない
大きな存在感を出しています。
大西 恵理子
カラーもぜんまいも
可愛らしさにあふれます。
中心は作らず、
うずのように回転するリズムで
快活な作品にしています。
■春拵 造形
造形の作品はかたまりが明快です。
わたしにとっては
なじみやすい作品たち。
なので、いつもの通りに戻って
感想を書きます(笑)
鴨志田 春穂「月のしずく」
かたまりは、おそらく
アルミホイルからできています。
白銀の樹皮のようにも
見えますね。
たのしいです~
中澤 美佳
端正な正方形に
わずかな曲線の帯をあわせます。
帯の正体は、
絵本のなかに出てきそうな葉。
それをかたどった針金が
かわいいです。
橋口 裕一「たゆたう・かたち」
中心をきゅっと狭くまとめる。
いけばなの構成を
シンプルに表現しています。
白戸 加奈子
やわらかなかたまりから降りる
やわらかな線が
まるで
春の優しい雨のようです。
作品の分析&感想は以上です。
前期は作品の色が
うまく写っていなかったので
デジカメの
ホワイトバランスの設定を
前期「白色蛍光灯」から
後期「電球光灯」に変えました。
会場では、
白色蛍光灯の方が
実物の色に近かったのですが、
LCD画面ごしでは
電球光灯の方が
色が鮮やかに出るみたい?
教室のお稽古で撮るときは
ホワイトバランスはオートで
大丈夫なのになぁ、、、
スポット照明はむずかしいですねぇ。
いけばなの先生をしています。
くわしくは下記からどうぞ。
いつも温かく見守ってくださって
ありがとうございます。