北朝鮮の凍結資金送金、BDA口座から引き出し再開通知
マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮凍結資金の送金問題について、口座主のうち最も預金規模が大きいとされる北朝鮮系銀行の英国人大株主は12日、朝日新聞の取材に「マカオ当局からいつでも資金を引き出せるとの通知が届いた」と述べた。この大株主は、すみやかに資金約700万ドルの移転手続きに入るという。
11日まで訪朝していた米ニューメキシコ州のリチャードソン知事は、12日午前までにマカオ当局が北朝鮮側に、全口座の凍結解除決定を正式通告するとの見通しを示しており、資金の引き出し作業が本格化し始めた可能性がある。
この大株主によると、マカオ当局からの通知は英国時間の11日午後11時ごろ、メールで届いたという。
一方、6者協議の米首席代表、ヒル国務次官補は12日、ソウル市内のホテルで記者団にBDA問題について「進展はない。北朝鮮からの回答を待っている」と述べた。ヒル氏は12日、北京入りする予定だったが、日程を1日延期した。
asahi.com: 北朝鮮の凍結資金送金、BDA口座から引き出し再開通知 - 国際
2児拉致:暗号放送で北朝鮮本国から指示 工作員グループ
渡辺秀子さんの子供2人が北朝鮮に拉致された事件で、工作員グループは、北朝鮮本国からの暗号放送で福井県小浜市から拉致することを指示されていたことが警察当局の調べで分かった。2児の拉致はこの指令に基づいて実行されたとみられる。警視庁と兵庫県警の共同捜査本部は、北朝鮮の工作機関が絡む組織的な拉致事件だったとみて経緯の解明を進める。
警察当局の調べによると、2児の拉致はユニバース社を拠点とする北朝鮮工作員ら4人が関与したとされるが、北朝鮮から工作員グループに向けて「子供2人を連れてくるように」との指令がラジオの暗号放送で送られていたことが分かった。
指令は、工作船を停泊させる海岸を指定した具体的な内容で、警察当局は放送を聴いた元同社社員から証言を得たという。
工作員グループのリーダーだった同社役員の女(59)が74年5月、北朝鮮に渡っていたことが判明している。暗号放送での指令は役員の女が日本に戻った後に送られていることから、女は北朝鮮に渡った際、本国の工作機関に2児の扱いについて指示を仰いだとみられる。
2児は男の工作員が運転する車で福井県に運ばれ、工作船では「世話役」とされる女が同乗した。2児が連れ去られた海岸は、拉致被害者の地村保志さん、富貴恵さん夫妻が拉致された現場から西に5~6キロの場所だという。
また役員の女は、渡辺さんについて「あれこれとうるさいから消そうか」と、配下の工作員に殺害の意向をほのめかしていたことが警察当局の調べで分かった。
渡辺さんの消息については、74年3月、北海道に住む知人に渡辺さんから「福井にいる」との電話があったことが分かっている。電話は何者かに切られたように途切れたが、この後、渡辺さんは監禁先で殺害されたらしい。
毎日新聞 2007年4月13日 3時00分
2児拉致:暗号放送で北朝鮮本国から指示 工作員グループ-事件:MSN毎日インタラクティブ
2児拉致は「本国の指示」 関与容疑の女に逮捕状請求へ
73年に失跡した北海道帯広市出身の渡辺秀子さん(当時32)の子ども2人が拉致されたとされる事件で、渡辺さんの夫が勤めていた貿易会社の役員の女(59)が「本国の指示だ」などと言って子ども2人の拉致を工作員たちに命じていたことが分かった。2人は睡眠薬を飲ませて工作船で運んだという。また、渡辺さんについては同社の関係者が、「74年3月ごろに殺害された」と警察当局に供述していることも分かった。
警察当局は12日、子ども2人は北朝鮮による拉致被害者と断定し、警視庁と兵庫県警に共同捜査本部を設置。主犯格とみられる女について、国外移送目的拐取容疑で逮捕状を請求する方針だ。
拉致被害者に断定されたのは、渡辺さんの長女の高敬美(こう・きよみ)さん(同6)と長男の高剛(こう・つよし)ちゃん(同3)。拉致被害者はこれで計19人となった。
調べでは、女は71年に在日本朝鮮人総連合会の第1副議長(当時)が設立した貿易会社「ユニバース・トレイディング」(東京都品川区、既に解散)の役員。北朝鮮工作員の活動拠点とされ、女は一時期、工作員の責任者だったという。
渡辺さんは、夫が突然姿を消したため、同社周辺を捜していた。73年11月ごろ、同社の工作員がパリの北朝鮮出先機関で「日本海がなぐ来春に3人を工作船で連れてこい」と指示を受けたことから、警察当局はこの時期には渡辺さん母子は監禁されていたとみている。その後、母子は74年3月、福井県小浜市まで連れていかれたが、工作船との接触に失敗し、都内に戻された模様だ。
同社の工作員の供述などから、渡辺さんが殺害されたとみられるのはこの直後ごろ。複数の工作員が「74年3月ごろに殺害された」と供述。殺害場所は一致しないが、警察当局は渡辺さんは3月中に都内で殺害された疑いが強いとみている。
女は4月中旬、他人名義の旅券で北朝鮮に渡り、子ども2人の処遇を相談。5月中旬に日本に戻り、「本国の指示で北朝鮮に送る」と話した。本国からの暗号を受けて工作員に2人の拉致を指示。6月中旬に小浜市から工作船に乗せたという。
警察当局は「ユニバース社を拠点とした工作活動が明らかになることを防ぐ目的だった」とみている。
asahi.com:2児拉致は「本国の指示」 関与容疑の女に逮捕状請求へ - 社会