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「初期段階の措置」期限後、ヒル米次官補が中国と協議へ

 【北京=五十嵐文】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表、クリストファー・ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は13日、訪問先のソウルから北京に移動した。
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 14日に6か国協議の議長を務める中国の武大偉外務次官ら中国当局者と会い、寧辺の核施設の停止・封印など核放棄に向けた「初期段階の措置」が同日で期限切れとなった後の対応を協議する。

 ヒル次官補は北京到着後、北朝鮮がマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の資金凍結解除が確認されれば2月の6か国協議の合意に沿って「行動する」との立場を表明したことについて、「それは1か月前に聞いた」と述べ、BDA問題を理由に「初期段階の措置」への着手を引き延ばしている北朝鮮への失望感をにじませた。

 さらに、「(中国とは)期限延長は議論していない。(初期段階終了まで)あと1か月かかるとは思わない」と述べた。
(2007年4月13日23時58分 読売新聞)

「初期段階の措置」期限後、ヒル米次官補が中国と協議へ : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

2児拉致 「北」工作員は今も暗躍している(4月14日付・読売社説)

 これまでの日本人拉致とは性格が異なる。しかし、これも北朝鮮の工作組織が関与した、根深い背景のある事件だ。

 北海道釧路市出身の渡辺秀子さんの、当時6歳と3歳だった2児は北朝鮮に拉致されたとして、警察当局が捜査本部を設置した。

 2児は朝鮮籍のため、拉致被害者支援法に基づく被害者として政府認定はされない。だが、認定済みの12件、17人の日本人被害者と同様、主権が不当に侵害された事件に変わりはない。

 渡辺さんの夫は在日朝鮮人で、東京都品川区にあった貿易会社「ユニバース・トレイディング」の社員を装いつつ、実は10人ほどの北朝鮮工作員のリーダー格だった。1973年、本国からの帰国命令を受けて家族の前から失跡する。

 渡辺さんは夫の消息を尋ね始めたことから殺害され、2児は翌74年6月、福井県小浜市の海岸から工作船で連れ去られた。ユ社役員の女が本国からの指令を受け、数人を指揮して実行した。

 このような事件の経緯について、警察当局は元社員ら複数の関係者からの供述を得ているという。女は79年に出国したが、国外移送目的拐取容疑で近く逮捕状を取り、国際手配する方針だ。

 ユ社は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の当時の第1副議長が71年に設立した、北朝鮮の工作機関でもあった。

 「在日朝鮮人を親族に持つ日本国籍の若者を北朝鮮に送り込め、という指示を受けていた」「30人ほどを拉致した」という関係者の証言もある。「よど」号ハイジャック犯の1人が偽造旅券で日本に潜伏する手助けをするなど、よど号犯と密接なつながりもあった。

 北朝鮮は、90年代後半から日本の暴力団と結託し、覚せい剤の大量密輸を行ってきた。01年には、鹿児島県奄美大島沖で海上保安庁の巡視船が覚せい剤を運ぶ工作船と銃撃戦となる事件も起きた。

 仲介役など全容の解明はできていないが、北朝鮮が国家的な事業として行ってきた犯罪である。国内の工作員らも支援してきたのではないか。

 朝鮮総連傘下の在日本朝鮮人科学技術協会のように、不正輸出事件などで何度も名前が出た団体もある。警察当局は、北朝鮮への先端機器などの流出元と見てきた。日本の科学技術が、ミサイルや核開発を助ける結果にもなった。

 北朝鮮による日本国内でのスパイ活動や秘密工作は今も続き、多くの工作員が暗躍していると見るべきだろう。

 テロ国家としての北朝鮮の実態を直視し、警戒する必要がある。工作組織の摘発の手を緩めてはならない。
(2007年4月14日1時34分 読売新聞)

2児拉致 「北」工作員は今も暗躍している : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

不明2児 拉致と断定 北朝鮮工作船 乗船の海岸特定

共同捜査本部設置

 一九七三年に行方不明となった埼玉県上福岡市(現ふじみ野市)の主婦渡辺秀子さん=当時(32)=の子ども二人について、警察庁は十二日、北朝鮮工作員による拉致事件と断定した。警視庁と兵庫県警は同日、国外移送目的略取容疑で共同捜査本部を設置。北朝鮮国内にいるとみられる主犯格の女工作員(59)らの逮捕状請求と国際手配に向け、本格的な捜査に乗り出す。 

 警察当局の調べによると、拉致されたのは渡辺さんと在日朝鮮人の夫との間に生まれた長女高敬美(こう・きよみ)ちゃん=当時(6つ)=と、長男剛(つよし)ちゃん=同(3つ)。母子三人は、行方が分からなくなった渡辺さんの夫を、勤務先だった東京都品川区の貿易会社「ユニバース・トレイディング」(解散)周辺で捜していた際、工作活動の発覚を恐れた女工作員らによって拘束され、七三年十二月以降、都内の同社関連施設など数カ所に事実上、監禁されていた。

 このうち姉弟は七四年六月中旬、車で福井県小浜市の海岸まで運ばれ、工作船で北朝鮮国内に移送された。警察当局はすでに乗船場所の海岸を特定している。

 警察庁は、北朝鮮に召還された渡辺さんの夫が工作員だった上、貿易会社が実質的に当時の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部が設立した対日秘密工作機関と断定。同社所属の工作員らが拉致に関与し、移送に工作船が使用されていることなどから、北朝鮮の「国家的意思が推認される」としている。さらに、幼い子どもに渡航の判断はできず、両親の意思も確認されていない、として拉致事件と判断した。

 同庁による拉致事件の被害認定は十三件十九人となった。

 捜査本部は今後、実行犯の一人である都内在住の女性(55)らから事情を聴くなどして、拉致事件の解明を急ぐ一方、同社の工作員による自衛隊などを対象とした情報収集活動の全容を解明する方針。渡辺さんについては、国内で工作員らに殺害されたとする証言があるが、遺体は発見されておらず、同時に捜査を進める。

東京新聞:不明2児 拉致と断定 北朝鮮工作船 乗船の海岸特定:社会(TOKYO Web)