From:ななころ
プライベートオフィスより
◆前回のあらすじ
前回の記事では、相場よりも圧倒的に買うための3つのポイントをお伝えしました。
1.物件収集
2.3K物件
3.交渉力
特に「3.交渉力」はとても重要な要素にも関わらず、不動産投資に特化した交渉のノウハウが書かれた本は、ななころの知る限りありません。
「売主の心に響く手紙を書く」とか、「ダメな点を指摘する」とか、「銀行評価で交渉する」とか、部分的なテクニックは紹介されているのですが。。。
不動産取引における「交渉の原則」のようなものが書かれた本って、読んだことがありません。
ケースバイケースの要素が大きいからでしょうかね。
そこで、今回はななころが読んだ本の中で役立った交渉術の本から、不動産取引の交渉で活用できそうなポイントを5点に絞ってシェアさせていただきます。
(参考本)
1.「ハーバード流交渉術」
2.「NO!ビジネス心理戦で絶対負けない「超」交渉術」
◆1.「欲しがる」ではなく「望む」!
交渉のスタンスとして、最初に最も重要なのが、決して「欲しがってはいけない」ということです。
ライバルを押しのけて、苦労して良さそうな物件をやっとこさ見つけてくると、どうしても欲しくなってしまうものです。
「なんとしても手に入れたい!」と思ってしまうのですよね。。。苦笑
しかし、こうなってしまうと交渉どころではありません。
売主や業者の言うがままに交渉を有利に進められてしまいます。
恋愛では「好きになった方が負け」という言葉と同様、「買いたくなったら負け」なのです。
それではどうすればいいか?
「欲しい」という気持ちを、「望ましい」という気持ちに置き換えてみると、ななころは心理的にかなりお楽になりました。
「私はこの物件がどうしても欲しい」→ 「望むべくはこの物件を買いたい」
こんなスタンスです。
ですから、売主や業者に尋ねるときも、
「私は条件さえ合えばこの物件を買いたいと考えています。」
こんな風に相手に伝えるようにしてみるのです。
すると、相手の反応は次の2パータンに分かれます。
パターン1.「買いたい」<「売りたい」
相手の売りたいという気持ちが勝ると、相手から「どんな条件ですか?」と相手からこちらの交渉の土俵に乗ってきてくれるのです。
このパターンの場合は、交渉のチャンスです!
パターン2.「買いたい」>「売りたい」
一方で、相手の売りたいという気持ちが強くない場合は、どんなに交渉しても難しいです。
どうにか相手が「どうしても売りたい」という気持ちが強くなるように持っていかないと、有利な交渉はできないでしょう。
絶対に「欲しい」という顔や態度を表に出さないということが重要になってくるのです。
◆2.交渉のタイミング
ななころが素人の時に良く失敗していたのが、交渉のタイミングです。
いきなり「安くなったりしますか?」とメールで伝えて、相手を怒らせてしまったこともあります。
当然と言えば、当然ですよね。。。苦笑
ですから、ななころは必ず現地を見てから交渉するようにしています。
さらに言うと、担当者と一度は会って名刺交換をしてから交渉するようにしています。
人となりを分かってもらった上で、さらに現地を見るほど「買う気持ちがある」という態度を見せてから、交渉をするようにしているのです。
また、強者の中には、「売買契約書を交わす当日に交渉する」という人もいます。
もう後に引けないという状況になってから、さらに一歩進んだ交渉をするのです。
(ななころは、ここまで強心臓ではありませんが・・・)
◆3.3パターンのゴール
交渉ごとにおいて、大抵の人が、「Yes」or 「No」の2パターンのゴールしか設定していません。
そうなると、「5000万円になりませんか?」→「それは無理です」と玉砕してしまうのです。
また、落とし所を決めていないと、結局は相手の有利なように事が運んでしまうことになります。
そこで、ゴールを3パターンほど用意するようにするのです。
「最高」「現実」「最低」の3パターンです。
たとえば、売出値1億円の物件があったとします。
その場合こんな感じで3パターンのゴールを設置したとします。
最高 → 7000万円
現実 → 8000万円
最低 → 9000万円
そして、最初は7000万円の最高のゴールを目指して交渉するようにします。
できるところまで粘って、手を尽くして最高のゴールを目指すのですが、どうしても折り合わない場合は、徐々にこちらの要望を下げていきます。
この時に大切なのは、最初から「落とし所 = 最低のゴール」を設置しておくことです。
「最低」ラインのゴールも難しい場合は、素直に諦めて、次の物件に行くぐらいの気持ちでいいかなと思います。
◆まとめ
今日は「不動産取引の交渉で活用できそうなポイントを5点」のうち、3つをシェアさせていただきました。
いかがでしたでしょうか?
ななころは、母親が小学校の教師だったこともあり、「交渉なんてはしたないもの」と言われて育てられてきました。
これまでの公立の学校には「相見積もり」という文化が無いことを知った時、本当に驚きました。
ほとんどのケースが、業者の言い値で買っていましたからね・・・汗
そのためか、この「交渉」というのがどうしても苦手でした。
しかし、不動産取引の醍醐味である「交渉」は、絶対に避けては通れません。
交渉できるかどうかで、数百万円、下手したら数千万円も差が出る世界です。
不動産投資は、ななころが交渉をしっかりと学ぼうと思ったきっかけなのです。
次回、残り2つのポイントをシェアしていきます。
(つづき)
◆編集後記
我が家にはいろいろな国から外国人がホームステイしにやってきます。
(今はコロナでさっぱり来れなくなってしまいましたが・・・涙)
すると、自分がいかに交渉ベタかということを認識させられます。
(それでも、関西の方は交渉上手な印象がありますが、どうでしょう?)
特に毎年来ていたトルコ人は本当に交渉上手。
トルコに行かれた方は分かるかと思いますが、あちらはふっかけるのは日常茶飯事ですからね。
どんどん宿泊料を値切ってきます笑
しかも、こっちが嫌な気持ちにならないように交渉してくるんですよね。
たとえば、こんな風に言ってきます。
「私はあなたのうち、もう何回も泊まってるよ。あなたのこと、家族や友達だと思ってるよ。また行きたいと思ってるよ。家族割引はないの?笑」
交渉を楽しんでいるような感じすらあります。
相手も気持ちよくなる交渉術を学んでいきたいなと思っている次第です。