From:ななころ
プライベートオフィスより
◆いろいろな人と会って分かった共通点
「不動産投資で成果を出せない人の共通点」
これまでの10年間。
私はいろいろとな人と会ってきました。
主催するライフデザイン実践会では、ほぼ毎月セミナーを開催していますので、単純計算で120人の成功者の話を聞いてきました。
・成功者12人/年 ✕ 10年 = 120人
逆に、不動産投資で成果を出せていない人とも会ってきました。
・なかなか物件を買えない人
・儲からない物件を手にしてしまった人
・業者にはめ込まれてしまった人
いろいろな方との出会いの中で、不動産投資で成果を出せる人と出せない人の違い。
そして、不動産投資で成果を出せない人の共通点が分かってきました。
その共通点とは何でしょうか・・・?
◆不動産投資で成果を出せない人の共通点とは?
不動産投資で成果を出せない人の共通点とは、
「不動産投資が収入を増やすための近道だと考えている」
ということです。
不動産投資だけではありません。
株式投資、FX投資などいろいろな投資にも当てはまります。
さらに言うと、投資家だけでなく、事業家にも当てはまると私は考えています。
会社の経営者やビジネスオーナーです。
「ななころさん、何を言っているのですか?」
「収入を増やすために不動産投資をするのでしょ?」
「いち早く副収入を得たいから不動産投資をするのでしょう?」
そう反論される方もいるでしょう。
怒りだされる方もいるかもしれませんね。
もちろんこれはあくまでも私が色々な成功者にあって感じた共通点です。
ここでブログを閉じていただくのも1つだと思います。
ただ、ちょっとだけでも私の意見を聞いてくださる方は読み進めてみてください。
◆ある1冊の本から得た重要な気付き
先日、息子の本棚に1冊の本に目が止まりました。
私も小学生の頃に読んだ本です。
同じ作者の「はてしない物語」と同じぐらい大好きな本の1つです。
懐かしさのあまりパラパラとめくっていると・・・
=== === === === ===
ある日、町の床屋のフージーさんのところにやってきたのは、時間貯蓄銀行の外交員でした。
「いいですか、フージーさん。あなたは、はさみと、おしゃべりと、せっけんのあわとに、あなたの人生を浪費しておいでだ。死んでしまえば、まるであなたなんかもともといなかったとでもいうように、みんなにわすれられてしまう。もしもちゃんとしたくらしをする時間のゆとりがあったら、いまとはぜんぜんちがう人間になっていたでしょうにね。ようするにあなたがひつようとしているのは、時間だ。そうでしょう?」
(「モモ」ミヒャエル・エンデより)
=== === === === ===
「時間貯蓄銀行」という文字を読んで、ある銀行を思い浮かべた方も少なくないのではないでしょうか!?
「もしあとちょっとのゆとりがあったら・・・」
そうやって煽って、儲からない不動産投資を勧めてきた銀行や不動産業者のようではないですか!?
そして、「時間貯蓄銀行」の外交員の誘いに乗った床屋のフージーさんがどうなったかというと・・・
=== === === === ===
フージー氏はだんだんとおこりっぽい、おちつきのない人になってきました。というのは、ひとつ、ふにおちないことがあるからです。倹約した時間は、じっさい、手もとにすこしものこりませんでした。魔法のようにあとかたもなく消えてなくなってしまうのです。
フージー氏の一日一日は、はじめはそれとわからないほど、けれどしだいにはっきりと、みじかくなってゆきました。あっというまに一週間たち、ひと月たち、一年たち、また一年、また一年と時がとびさってゆきます。
(「モモ」ミヒャエル・エンデより)
=== === === === ===
ゆとりを手に入れるどころか、逆に時間を奪われて、気が短い落ち着きのない人になってしまったのです。
どうでしょうか?
「あとちょっとのゆとり」「成功への近道」という言葉に誘い込まれた不動産投資家のようではないでしょうか?
「不動産投資が収入を増やすための近道だと考えている」人の多くが、
逆に「収入を奪われ、時間を奪われ、ゆとりを奪われてしまっている」のではないでしょうか?
◆不動産投資で成果を出している人の共通点
逆に、不道産投資で成果を出している人の共通点は、
成功への「近道」「効率化」「時間短縮」を求めて不動産投資をするのではなく、
「たとえ回り道でもじっくりと時間をかけて成長を熟成させていく人」だと、私は感じています。
私が理想としている「ライフデザイン実現(人生を自由に描く)」でいうと、
ライフデザイン実現をいち早く達成することを目標・目的とするのではなく、
「どうやって人生を自由に描くか」を目的として楽しんでいる人が成功しています。
モモに出てくる時間泥棒のように、いろいろなものがあなたの時間やゆとりを奪おうとしてきます。
私が「時間の使い方」に関して考えるときに、大好きな話しがあります。
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<木こりの話し>
山で木こりが古い斧を使って木を切っていました。
すると、一見すると賢そうな男がそれを見ていて、こんな風に木こりに言いました。
男「そんな古い斧で切っていたら効率が悪いよ」
男「この素晴らしい機械で斧を研いだらもっと早く簡単に木が切れるようになるよ」
すると、それを聞いたきこりは、こう答えたそうです。
木こり「冗談じゃない。そんなもったいないことに時間を使いたくない」
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私たちは、忙しい朝の5分10分をいかに時間節約するかで、いろいろな工夫をしたり、道具を使ったりします。
だけれども、朝の5分10分をどうやって私たちの充実した人生のために使うことを考えることの方が、よっぽど大切なことなのかもしれません。
時間節約や時間短縮を考えるのではなく、時間を人生の熟成のために使っている人が、不動産投資で聖子かを出し、人生を自由に描いているんじゃないかなと考えている次第です。
◆編集後記
この本は1973年に出版されたとは思えないほど、今の忙しい私たちに大切な気づきを与えてくれる本だなぁと思います。
だいぶ前(もう10年前なんですね驚)にも「モモ」に関する記事を書いていました。
当時の文章を読み返すと稚拙な文章で恥ずかしいのですが(笑)、合わせて参照くださいね。
2009年10月1日「大切なものを教えてくれる懐かしい本①」
2009年10月8日「大切なものを教えてくれる懐かしい本②」