スルガショックは関係なし、融資は厳しくなっていない!? | 不動産投資で人生を自由に豊かに描く!「ライフデザイン実践会」

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わたしはど素人からスタートとして5年で家賃収入1500万円を達成し、2012年9月サラリーマンを卒業しました。ライフデザインの手段として不動産投資は最適です。不動産投資のノウハウや有益な情報や人生を豊かに描く方法をどんどんシェアしていきます。


◆苦しいスルガ銀行

今月5日に、スルガ銀行に対して、
金融庁は6ヶ月間の一部業務停止命令を出しました。


これにより、スルガ銀行は、

・収益不動産への新規貸出

・住宅ローンへの新規貸出


これらの貸出が完全にストップとなりました。

 

過去16年間で、地銀に対して、

業務停止命令が下ったのは”初”であり、

6ヶ月間の停止は過去最長の処分です。

 

(これまでの業務停止命令は都銀ばかり)

 

収益不動産への融資でしか

利益の出していないスルガ銀行にとっては、

収入の柱を折られるかととなりました。


預金残高も急激に減っており、
スルガ銀行はかなり苦しくなってくるのでは、
ないでしょうか。

スクリーンショット 2018-10-05 20.05.39




◆不動産業者の相次ぐ廃業

そして、このスルガ銀行の融資ストップにより、
スルガ銀行ありきだった不動産業者が、
バタバタと店仕舞いを始めています。


六本木に事務所を構えていた水戸大家さんは、
自身のメルマガやブログで、

「融資が厳しい」「融資が厳しい」

と度々発信していました。


スルガ銀行だけでなく、
あたかも「融資全体が締まっている」かのように、
発信していました。


しかし、今年7月に、
「不動産投資の最前線 2018年」テーマで、
セミナーを開催しましたが、

会員の物件購入事例や融資事例を聞くと、
今年に入っても影響なく物件を買っている人もおり、
多少影響があるかな程度だという認識でした。


(融資審査が厳格化されているの確かですが)


スルガショックの影響により、
本当に融資は厳しくなっているのでしょうか?


10月10日に「全銀協の預金貸出速報」が出ていますので、
グラフ等で確認していってみたいと思います。


貸出残高が減っていれば、
融資が厳しくなっていると言えるからです。

 



◆貸出残高は減っているのか?(1)

まずは、全国銀行協会の発表している数値から、
確認してみたいと思います。


全銀協とは、
国内で活動する銀行、銀行持株会社および
各地の銀行協会を会員とする組織です。


余談ですが、今から20年ほど前、
大学生の頃に全銀協でアルバイトをしていました。


手形の振り分けという仕事だったのですが、
ものすごく楽な仕事で、
時給も高かった思い出があります。


さて、10月10日に発表された
全銀協の預金貸出速報」の、
「銀行カードローン等・アパートローン残高」を読むと、


~ 報告書一部抜粋 ~
 

Ⅱ.貸出金の動向

 

全国銀行の貸出金は、期中 4 兆 9,131 億円、1.0%増(前年同期は期中 1,010

億円、0.02%増)となった。

各業態における 30 年度上半期中の主な動向は、次のとおりである。

2.地方銀行

地方銀行は、期中 2 兆 9,893 億円、1.5%増(前年同期は期中 3 兆 2,748

億円、1.7%増)となった。

 

3.地方銀行Ⅱ

地方銀行Ⅱは、期中 5,018 億円、1.0%増(前年同期は期中 6,596 億円、

1.3%増)となった。 


~ ここまで ~


収益物件の融資を、
地方銀行から受けている人が多いかと思いますが、

・第一地銀 1.5%増

・第二地銀 1.0%増


と減るどころか、
増えていることが分かります。


グラフでみるとほぼ横ばい。

若干鈍化しているものの、
かぼちゃの馬車問題が発覚後も、
安定して増えていることが分かります。


(最初このグラフをみた時、
 「おぉ~、ものすごく落ちてる」と思いましたが、
 下落しているのは信託銀行でした)


貸出金推移(全銀協)



◆貸出残高は減っているのか?(2)

続いて、日本銀行の公表している、
統計データからも確認していこうと思います。


日本銀行のデータでは、
アパートローンが含まれる
「個人による貸家業」の「設備資金新規貸出」
で見ていきます。

※法人で融資を受けている人も多いと思いますが、
 今回は個人のみの抽出となります。


すると、2018年4月~6月の第1四半期は、
融資残高が減っているように見えますね。


日銀データ1



四半期ごとのデータ推移なので、
少し分かりづらいため、

2018年4月~6月の第1四半期に絞って、
してみると・・・

日銀データ2


たしかに、2016年を境に、
減少していっていることが分かります。


ただ、今回は個人のみの抽出ですので、

法人に融資をしないスルガ銀行の数字が、
如実にあらわれているとも言えます。


(多法人スキームなどは法人で、
 バンバンを融資を受けますので)


また、2014年水準に戻っただけであり、
2009年~2012年よりも高く、
依然として融資は出ていると言えます。



◆まとめ

以上のことから、
「融資が厳しくなった」というのは、

あくまでも「融資審査が厳しくなった」だけであり、
「融資は依然として出ている」ということが分かります。


不動産業者がバンバン廃業しているのは、
スルガ銀行ありきだった業者や、
不正が判明して銀行を出禁になってしまった業者だと、
考えられます。


また、ふかしての融資は受けられなくなりましたが、
これは当然と言えば当然のことで、

「融資が厳しくなった」というよりは、
「あるべき姿に戻った」というのが、
正しいのではないでしょうか。


実際に、僕も先日ある金融機関さんと話しをしていましたが、
「これからも基準に合う案件であれば、どんどん融資したい」
と融資にはかなり積極的でした。


スルガスキームのような不正はお断りだけれど、
しっかりと収益や積算が出ている物件であれば、
今でも融資を受けることができるのです。

 


ですので、「融資が出ない」というのを盲信して、
不動産投資を簡単に諦めるのではなく、
自分の目で確認してみることをオススメします。

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