新6年生の皆さん、ジュニアユースセレクションの時期がやってきましたね。
チームが都大会で上位、あるいは、東京都U12リーグ(Tリーグ)に入っているなどで、セレクションの前にスカウトされる機会がたくさんある選手もいると思います。そのような強豪チームは、チーム推薦のようなパイプもあるでしょう。
トラスト・ユナイテッドFCは、都大会に出場したり、
地域トレセンや東京トレセンに参加したり、
トーマスカップのようなトレセンの試合に出たり、
レコス・ユナイテッドFC(トラスト・ユナイテッドFCが参加しているレコスリーグの選抜チーム)の試合に参加したりすることで、
J下部など強豪ジュニアユースチームに声をかけられた選手もいました。
けれども、そういう機会があまりない選手、ジュニアユースセレクションをどこから始めていいか分からない選手もたくさんいると思います。
ジュニアユースセレクションは、保護者の努力が大事だという話もよく聞きました。
でも、「えー、そうなの?でも、何をすればいいの?どこから始めたらいいの?」という状態の保護者の方もいらっしゃると思います。
今回は、去年の今頃、ジュニアユースセレクションにどうやって参入したらよいか全く分からなかったトラスト・ユナイテッドFC保護者と選手たちの経験をもとに、ジュニアユースセレクション基礎編をお送りしたいと思います。
セレクションを受けた正直な感想も含めてお送りします。
(あくまでも、保護者や選手の体験談で、素人の感想に過ぎませんので、セレクションをする側の意図との相違や間違いがあるかもしれませんので、そこはどうかご容赦ください。)
1)情報収集!
トラスト・ユナイテッドFCの昨年の6年生のクラブチーム希望組は、グループラインを立ち上げ、先輩たちにジュニアユースセレクションの経験を聞くところから始めました。
クラブチームに入った先輩たちが、どのチームのセレクションを受けたか、文京区の地域で通えるチームはどんなチームがあるのか、についての調査が始まりました。
幸い、先輩のパパさんで、ジュニアユースチームやセレクションの様子をエクセルでまとめた方がいらして、その情報は本当に役に立ちました!
どんなチームがあるのか、それぞれのチームがどのくらい強いのかは、東京都クラブユースサッカー連盟のサイトを見ると分かります。
https://tokyo-cy.jp/taikai/TL.html
こちらに載っているチームのウェブサイトに一つ一つ行って、どこを拠点にしているのか、通える場所かを調べました。
そして、下記の『ジュニアサッカーを応援しよう』サイトのセレクション・体験会情報ページでセレクションや練習会の情報を得ました。
https://jr-soccer.jp/selection/
こちらのサイトには情報を出さずに、それぞれのチームのサイトにだけ情報を出すチームもあるので、要注意です!
気になるチームがあったら、前年度にどれくらいの時期にセレクションをしていたかを調べて、情報をキャッチすることも大事ですね。
そして、練習場所ですが、細かいスケジュールや練習場所を公開しないチームが多い印象でした。
これに関しては、トラスト・ユナイテッドFCやレコス・リーグ選抜の先輩たちが色々なチームに行っているので、個人的に情報を得ました。
チーム自体の拠点は近いけれども、練習場所はかなり遠いことが分かって断念したチームもありました。
2)セレクションや練習会への申し込み
セレクションに参加する前に、練習会に参加することは非常に大事です。
セレクションに先行する練習会で、どんどん合格を出すチームもありました。
J下部のチームの練習会に参加するのは、どこかでスカウトされたり、チーム推薦が取れたりという限られた場合になりますが、他のチームは、たいていオープンに練習会を行っています。
一回のセレクションだけでいいところを見てもらうのは、至難の技です。
行きたいと思うチームの練習会は早めに申し込んで、できるだけたくさん出席しましょう!
申し込みが遅くなると参加できないこともありますので、情報を見たら、すぐに申し込みましょう!
申込のやり方は、メール、ネット、あるいは郵送とまちまちでした。
申請書には、住所や誕生日などの基礎情報の他に、選手本人の身長、体重、50メートル走のタイム、選手の特徴、トレセン歴、そして、親の身長、ひいては祖父母の身長や、小1から小6のそれぞれの身長まで記入するところもあって、驚きました!
選手の長所に関しては、どう書けば良いのか、みんな悩みました。
トラスト・ユナイテッドFCの選手たちは、
トラスト・ユナイテッドFCのコーチが書いてくれたトレセンの推薦状を参考にしたり、
レコスリーグの監督にアドバイスをもらったり、
本人の主張したい点を一生懸命考えたりして、
頑張って長所を書きました。
3)J下部のセレクション
6月からJ下部のセレクションが始まります。
試合で声をかけてもらったり、練習会に参加できたりする場合もありますがそうでない場合は、一般で一次から受けることになります。
一般セレクションは、600名ほどが3部に分かれて1次セレクションを行うのが一般的です。
こんなに大勢の中で、J下部の目に止まるのは、当たり前ですが、厳しいですね(汗)。
大雨の中、小さいコートで滑りながらミニゲームを繰り返すだけだったり、
セレクション自体が1時間半もなかったりして、
ここから多くの選手を選ぼうとはしていないんだなというのは、感じました。
(というか、初めて見る選手を一から漏れなく選ぶという意図でセレクションをやっていないのかもしれません。)
セレクション形式としては、最初リフティングから始まり、鳥かご、一対一などに続き、ミニゲームをするチームが多かったです。
ミニゲームがほとんどだったり、一対一に半分くらい時間を割いたり、最初に運動神経を見るためなのか、遊びのようなフィジカルトレーニングをするところもあり、バリエーションはありました。
7月8月にセレクションを行うところも多く、炎天下の中、高温になるピッチで勝負するのは、本当に大変なことです。
何人もの選手たちが熱中症で運び出されたセレクションもありました。
こんな過酷なセレクションで判断できるのだろうかと思いましたが、最終セレクションで2時間の炎天下のセレクションの後で2キロ走らせるところもあるという話を聞き、体力を見ているのだなと思いました。
また、J下部のジュニアユースセレクションは、最終に行けば行くほど、平均身長が高くなると思いました。
平均身長の子たちでも小さい方になり、小柄な子は、めちゃめちゃ上手くても、吹き飛ばされているのを見ました。
声変わりをしている体格のいい子たちが多く、成長が早い子は有利だなと思いました。
トラスト・ユナイテッドFCの参加するレコス・リーグのシュタルフ・悠紀・リヒャルト監督は、JリーグのコンサルティングやJ下部の育成にも関わっています。
日本とヨーロッパのセレクションを比較すると、日本では、「今この時点で強い子大きい子」が有利という傾向があるそうです。
ヨーロッパでは、ヨーロッパなりの評価基準が綿密に言語化されていて、日本よりは、今後どのように伸びるのかも含めて選考が行われるそうです。
(しかし、ヨーロッパでも、体が大きい子が有利な傾向があるというデータがあります。生まれ月とサッカーについては、欧米でも色々研究があるので、トラスト・ユナイテッドFC応援ブログでも後日紹介したいと思います。)
そして、シュタルフ・悠紀・リヒャルト監督をはじめ、ヨーロッパでのセクレションの経験のあるレコスリーグのコーチたちは、日本では、一般的にセレクション時間が短すぎて、形骸化している傾向にあるともおっしゃっていました。
時間が短いと、たまたまいいプレーを見てもらえるかどうかにかかってしまうと。
J下部のチームによっても色々選考基準はあるかと思いますが、早熟のオールラウンドな完成度の高いプレーヤーはやはり有利ということが言えるかもしれません。
蓋を開けてみると、第7ブロックトレセン、地域トレセン、東京トレセンの目立つ選手たちでも、J下部に受かった子はそう多くありませんでした。
この時点で、完璧な選手にならなくてもいいのですから、そして、セレクションも運や体調や本当に色々ありますから、受からなくても気にせずに、次に行きましょう!
4)J下部以外のチームのセレクション
9月頃から、J下部以外のチームのセレクションが始まります。
練習会やセレクションが毎週のように入ってきて、大変なスケジュールになります。
お目当てのチームの練習会は、できるだけ毎回出た方がいいのですが、あっという間に練習会の定員が埋まってしまったり、セレクションの方も、2次、3次と受かっていくと毎週複数セレクションがあったりで、スケジュール管理が難しいです。
でも、色々なチームの練習会やセレクションに実際に行ってみることで、それぞれの雰囲気がよく分かり、勉強になりました。
セレクション当日は、できるだけ早く行きましょう!
受付に間に合えばいいのですが、受付の30分前くらいには来ている選手が多いです。
バスが渋滞だったり、迷ったり、色々なハプニングが起こりがちです。
受付時間の終了を待たずにアップを始めるチームもありました。
もちろん、学校の都合などでギリギリになる場合もあると思いますので、そういう場合は仕方ありません。
遅刻の連絡はちゃんと入れるようにしましょう。
6)最終的にどうやって決めたのか?
トラスト・ユナイテッドFCの選手たちが選んだ基準となったのは、以下のようなことでした。
–通いやすさ
都心の文京区から通えるチームはそんなに多くありません。とても遠くまで通う子どもたちも多いと思います。
セレクションの当初は、みんな遠くでも頑張って受けに行く傾向がありました。
でも、セレクションを受けるにつけ、セレクションに行くのだけでも大変だから、練習に通うのはもっと大変になる!と身に滲みて分かります。
ジュニアユースでは、比較的近いところを選んでも、練習場は遠くに行くこともあったり、週末の試合で遠征があったりして、体力的にはかなり大変です。
かといって、多少遠くでも、雰囲気やレベルが合うチームには行きたいと思うので、そこはジレンマですが。
–チームにどれだけ評価してもらえたか
色々セレクションを受けていくと、同じ選手でも、チームによって違う評価をもらうことがあります。
あるチームでは最終まで受けてやっと補欠合格だけれど、別のチームでは、練習会に出た時点で是非きてほしいと言われる、というように。
その選手のいいところが分かってくれるチーム、期待してくれるチームに行くのは、成長にとっていいことかもしれません。
逆に、強豪に補欠でも受かって揉まれる方が合っている選手もいるかもしれません。
合格を出してくれるチームのコーチと話すことも決め手になりました。
チームの対応は、重要なポイントですね。
–チームの雰囲気とサッカーへの指向性
ジュニアユースセレクションに行くと、それぞれのチームの特徴が、コーチたちの声かけや選手たちの雰囲気から自ずと伝わってきます。
中学生たちがセレクションのお手伝いをしていることもあります。セレクション会場で、先輩たちの雰囲気を観察して、自分がここでやりたいかどうか感じてみてください。
また、チームの試合を見に行って、どんなサッカーをしているかを観察することも勉強になると思います。
トラスト・ユナイテッドFCでは、あるチームのセレクションに行って、そのサッカーや雰囲気を見て、「ここだ!」と感じ、他は受けるのをやめた選手もいます。
厳しいチームが向いている選手もいると思いますが、選手の考える力や自主性を重んじるトラスト・ユナイテッドFCの選手たちは、軍隊のようなというと言い過ぎかもしれませんが、非常に厳しいチームとは合わないかもしれないですね。
7)最後に
セレクションを受ける前は不安と思いますが、みんな決まる時はストンと決まるなという感じがしています。
トラスト・ユナイテッドFCのコーチたちも、中学高校は体の成長も含めて本当に変化が大きい時期なので、今の時期での結果はさして重要ではなく、いかに楽しくサッカーが続けられるかが一番大事と言っていました。
ジュニアユースセレクションに挑戦したいトラスト・ユナイテッドFCの皆さん、先輩たちが情報を送りますので、頑張ってくださいね!
応援しています!!!