論理、って好きだなぁ
いや 私が支持するorしないは別に「こういう意見も有り得る」というニュアンスで使っている

まず 何故兵器を自国で作れる事が望ましいのか
答えは、技術力と稼働率の問題だ
兵器、特にハイテク と付く兵器は整備 メンテナンスに多大な技術が必要になる
ソレを掴むためには ある程度は自国での製造能力がある事が望ましい

また 稼働率の問題もある

外車に乗ったことのある人はいるだろうか、私は昔あった(ミニクーパーだが)
とにかく外車は維持管理が大変だ
部品が 高い&ない&遅い んだ、お取り寄せになるからね。
おまけにイギリスと日本では 工業規格からして違うので 器具からお取り寄せだ(イギリスは長さにフィートやインチを使う)
スノータイヤ者には結構辛い

さてコレは軍事面にも言える
例えば韓国
戦闘機の稼働率が低い
http://www6.atwiki.jp/namacha/pages/306.html
だいたい 70~80%、いやコレですら高めに書いた可能性があり 実際は6~70%という話もある
コレは韓国軍の後方軽視体質にも因るんだが、韓国は戦闘機の部品を輸入しているんだ
コレはノックダウン生産というんだが、要は部品をお取り寄せして国内で組み立てるやり方(コレは別に韓国に限らず中程度の工業国なら皆している)

つまり部品がお取り寄せ→整備に時間がかかる→稼働率が下がる という構図

F-X(次期主力戦闘機)選定で日本がライセンス生産にこだわるのにはこういう事情がある、つまり少ない機体で広い空を守るには機体を遊ばせたくはない、と
この点に関してはユーロファイター陣営はかなり好意的、F-35陣営は機体の特殊性も含めて不明瞭だ

閑話休題、こういう話になると「日本も国産戦闘機キボンヌ」とかなりそうだが そう簡単な話じゃないんだ
まず 具体的に開発にいくらかかるのだろう?
参考に西側主力戦闘機の開発費をあげておく
・F-22 650億ドル
・F-35 4000億ドル(!、流石にアレなので除外する)
・ラファール 396億ドル
・ユーロファイタータイフーン 370億ポンド
・F/A-18EF スーパーホーネット 39.5億ドル

ソースは英語版ウィキペディア
ライノが頭1つ安く見えるのは これはFA-18 ホーネット(レガシーホーネット)からの「改造」だからだろう

開発時期からのインフレ等調整すれば、ざっと 6~10兆円 という認識で良いと思う

さて 日本は戦闘機先進国の米仏から1歩遅れている
いや自前でAESAを作れる等決して技術自体が弱いわけではないんだが 要素技術があっても システムインテグレート(技術の擦り合わせ)がやや弱い、コレはまぁ仕方ない
つまり そんな日本が自前で第5世代戦闘機を開発しようとすれば米仏より確実にお金がかかる事は予想される
控え目にみても 10兆円は覚悟した方がいいだろう

そんなゼニ、何処にある?
いや国債刷れば~なんて 言う人が出るかも知れんが 国債にも金利が発生するんだな
年1.2%として 1200億円、毎年イージス艦1隻分だ(5年で原子力空母1隻分)

少し興味があったので どう考えても10兆円捻出できなさそうなスウェーデンを見てみる(スウェーデンのGDPは日本の10分の1)
まぁグリペンやね
この機体は はっきり言えば日本に不向きだ、何故なら日本の広大な空を守るには航続距離に難点アリだからだ
そして この機体、エンジンはしっかりGEのF404を採用している
つまり肝心な部分を米に外注してコストを抑えている構図だ

閑話休題 ぶっちゃけ価格を考えれば 800機程度生産しないとコスト的にペイしないと思われる
そして 日本のF-XX(次ヶ期主力戦闘機:F-15の後継機)が150機程度だ
結論、輸出するしかない
だが誰が買う?
実績もないし 欧米は自前の機体を持っているし 中国ロシアは論外だ
中東あたりは既に他国が抑えている、兵器は「安くて良い製品なら売れる」なんて言えないんだよな、高くて粗悪品なら論外だが

なんか「心神は?」とか言われそうだが ありゃぶっちゃけ模型なんだよ
開発費は400億円程、実戦に供するには開発費が2ケタ足りない

<その1>フランスの場合

1940年 第三共和政フランスは ナチスドイツにまけた
その後 ノルマンディー上陸作戦に至るまでドイツに占領される訳だが、当然軍隊は経費がかかる
経費はどうもフランス持ちだ

その辺の話
1942年時点でヴィシー政権はドイツに年間1690億フランを支払っていた、らしい
当時のフランスの財政が1470億フランと考えれば凄まじい金額とわかる
さて コレは現在ではナンボだろうか?
当時のマルク:フランレートは 1:20
コレはナチスドイツによる公定レートで戦前は1:12 だそうだ(意図的にフラン安にしてフランスの産品を買い叩いた訳だ)
ここでは両論併記を採用する(括弧内が戦前レート)
・1942年当時のフランス支払
84.5億ドイツマルク(140.8億ドイツマルク)

有名なドイツフォルクスワーゲンタイプ1、所謂ビートルが1000マルク、今の小型車が80万円ぐらいなら1マルク=現在の800円位だろうか

さらに当時の為替レートは1円=0.581マルク
当時の1円は現在の1200円程だそうだ(コレは米価を基にしました)
これなら1マルク=現在の700円、程
間をとり1マルク=750円を採用

ならば
1690億フラン=84.5億マルク(140.8億マルク)=63375億円(105600億円)
となる
まぁ感覚的には、7~9兆円 と見ればいいだろうか

1940年当時の日本の国家予算が165億円程(内、日中戦争戦費120億円程度)、今日では19.8兆円位か?非戦費なら5.5兆円位だ
つまりフランスは(乱暴に言えば)日本の経常的な支出の1.5倍から2倍を毎年ドイツに支払っていた訳だ
今 日本がアメリカに納めている思いやり予算が2000億円程度とすれば いかに凄まじいかがわかるだろう

<その2>日本の場合
日本も戦争に負けて、占領軍に占領された
まぁGHQとかやね
当時の駐留経費もやっぱ日本持ち
実はこの時の莫大な経費がインフレに繋がるんだが・・・・まぁ大変な額だったのだろう
実際に日本政府は何度か経費削減を頼んでいる
実際に見てみる

この肩代わり分を終戦処理費という
ウィキペディアに子細があるが、1946~52年までに だいたい一般予算の1~3割を占めている
コレは今日の社会福祉関連の支出とあまり大差がないだろう
コチラhttp://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/019/syuh/s019001.htmには7年間で47億ドル、とある
当時は円は凄まじい為替変動に晒されていたので 計算にはドルの方が適切だろう
では見てみる

アメリカもやっぱしインフレだったりする
1967年の物価を100とした時 46~52年で指数が 56~80と変動しているhttp://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/Economy_of_the_US/03.htm
ならば平均をとれば65くらいか
さて09年の値は683とある、つまり当時から現在までドルの価値は10.5倍に毀損している事になろうか?
ならば当時の47億ドルは今日の493億ドル程度だ
コレを今日の購買力平価で考えれば、1ドル=120円程度だから(ソースはウィキ) ざっと6兆0639億円、年平均だと8663億円程度となる
一見すると大した事がないように見える
だが当時の日本のGNPはミツゴ推定960億ドル(人口8000万人×1人頭GNP1200ドルと計算)
第二次大戦は日本のGNPを戦前の半分にしちゃったんだな
コレを今日物価に置き換えると だいたい12~15兆円くらいだ
その中で8600億円というのは決して小さくはなかったと私は思う
実際に小さくはなかったんだけど

<その3>自由惑星同盟の場合
チャーチャチャチャ チャーチャチャ~ ハイ銀河英雄伝説です
飛び立つガイエ!
銀河帝国に城下の盟を誓わされた自由惑星同盟は、領土の割譲 軍備の制約に加え 帝国に賠償金(安全保障税)を支払われる(バーラトの和約)
その額 年間1兆5000億帝国マルク!
ここでは帝国マルクの価値と自由惑星同盟への経済的な負担を考えてみる

先ずは帝国マルクの価値
コチラに素晴らしきサイトがある 先行研究というヤツだ、まんまパクってもいい位だ
でも流石にアレなんで
帝国軍の曹長の給料が月額2840帝国マルクとある
我々の感覚なら1帝国マルク=100円 で構わないと思う
帝国という国は、ワープ航法や核融合炉なんか凄まじいハイテクがある一方で 貴族制や農奴制が現役で活躍中のイビツな国だったりする
普通 農奴制は経済成長で淘汰される、何故なら農奴をコキ使うより 機械や技術を使った方が安上がりだからだ
逆にいえば農奴が現役の国は そういうモノがないような国だといえる、、、、キタの国とか

キルヒアイスのパパ(小役人)の給料が4万帝国マルクなあたりからも だいたい1帝国マルク=90~110円 で構わないと思う

さてコレで自由惑星同盟の安全保障税が年間1350000~1650000億円相当とわかる
さて同盟人口は130億人、つまり1人あたり負担額は10385~12692円、つまり年間1~1.3万円程度だと言える
仮に同盟の経済水準が日本と同レベルだとすれば かなりお安い計算だ(総生産の0.3%程度)
参考程度に言えば日本国民1人当たりが負担している防衛費が34000円ぐらい
OVA版にはフェザーンが確か同盟が総生産の20%だったかを 戦争に注ぎ込んでいるとかなんとか言っていたな(詳しい数値は失念)
僅か GDPの0.3%で平和が買えるなら物凄く安い、歴史上例がないくらいだ

逆にいえば同盟がそこまで追い詰められていたとも言える
成人死亡原因No1が戦死で 街には戦災孤児が溢れて(トラパース法参照) 戦争に資源を突っ込み過ぎたせいで 社会インフラがガタガタな国だ
オマケに戦時国債の利払いやら同盟軍人の年金や恩給だってあるだろう
1人あたり1万円強しか「払えない」可能性が大いにあるんだ

そこでさらに見てみる
帝国:同盟:フェザーンの国力(経済力は) 48:40:12
一方人口は 250億:130億:20億
これは1人あたりの経済力を 帝国が1とすれば 同盟が1.6 フェザーンが3.125となる
つまり 1人あたり総生産は 帝国:同盟:フェザーン=1:1.6:3.125と推定が出来ようか
仮に前近代国家ゴールデンバウム朝銀河帝国の1人あたり総生産を100万円としてみる
ならば同盟のソレは160万円、同盟GDPは20800兆円となる
戦費抜きの同盟政府の公的負担率を10%とする
コレは戦費 社会保障 地方財政(同盟は地方自治権が強い)抜きで考えればまぁ妥当ではないだろうか(ローマ帝国がそんなモノと聞いている)
ならば同盟の国税は2080兆円だ
次に莫大な戦時債の利払い
仮に戦時債がGDPの1.8倍、利率3%と仮定
国債費はざっと1123.2兆円となる
さて残り956.8兆円から150兆円を捻出しなければならない となる
おそらく 戦時課税を利払いと安全保障税に切り替えたのではないだろうか
或いは帝国がフェザーン自治政府の債権を事実上放棄したとか

税金ネタ

間接税に関しては2つの原則がある
・なるべく 価格弾力性の低いモノに課税する事
→税により価格が上がった時の悪影響を抑えるため
・なるべく、必需品より余暇財(≒嗜好品、贅沢品)に課税すべき
→コレは必需品の課税により人々の生活が脅かされるのを防ぐ為

コレは「ラムゼー・ルール」と呼ばれるモノ、公務員試験なんかでも出るので覚えておくのも吉でしょう
だが 本質的な矛盾を孕んでいるのも事実
考えてみれば解りやすい、価格弾力性の低いモノとは基本的には必需品だからだ(食料や医薬品は割高でも買わざる得ない)
そして 所謂ギッフェン財(価格が高くなる程需要が増える商品:通常は有り得ない)を除けば、余暇財は基本的に価格弾力性が高い

さぁ 以上の2点を同時に満たし得るのは「価格が高かろうが安かろうが一定程度は売れる贅沢品、嗜好品」となる

まず考えられるのは アルコールとタバコ、コーヒーや茶だろうか
実際前2者には税金がかけられている(後者については、贅沢かどうかについて議論が別れると思う)
ただし 前2者は基本的に消費量が限られているモノだし、限られている事が望ましい
また ビールに対する発泡酒等 より税率が低い製品を求める動きも存在し得る
次に考えられるのは より「グレイ」な製品、例えば売春やギャンブル、麻薬の類だ
麻薬、というと反発が来るかもしれないが、日本統治下の台湾では阿片が専売制であったり 現在でも財政難のカリフォルニア州で(ソフトな)ドラックを認めるか議論がある

売春に関しての是非論だが 大概の国は禁止しているものの、現実問題完全に淘汰するのは困難である
さらに それを「見てみぬ振り」をすれば、犯罪組織や病気の温床になり得るのもまた事実
そこで 欧州では国の監督下で売春を認める国は存在する
現実問題下手に規制しても、(事実上フリーパスな)隣国で売春ツアーが流行るだけだ
特に欧州は東西の経済格差が激しいため、旧東欧で格安で買える訳だ

まぁコレらは倫理や治安、宗教の問題が絡むので 経済や財政のみでは語れないだろう

次に国がビジネスに手を染めるのはどうだろうか?
例えば古代中国には均諭法や平準法があった
例えば需給の論理から 農作物は秋に安く 春が高い
コレを国が秋に買い上げ、春に売れば利鞘が発生する
一方農民も 国が大量に買い上げるから 商人に買い叩かれる心配が減る
或いは国が中小企業や個人へ資金を貸付けるのはどうだろうか
コレも宋代に王安石の改革案にあったりする(青苗法)
コレは実は国が民間に対して優位性がある
何故なら日本国民は 国家に税を納めたり健康保険に入っていたりする
つまり、顧客に関して何処よりも充実したデータベースを持っているわけだ
さらに言えば貸出資金について、国は誰よりも低利でお金を借りられる訳だ
問題点は金融のノウハウだろうか、新銀行東京が最たるモノだろう
優良な法人なら既に政策投資銀とか存在するし 住宅ローンの世界なら住宅金融支援機構はある

まぁそんな話
確実に言えるのは「国が儲ければ民業圧迫」という話がでてくる
古代中国や王安石の話も、元々は力をつけ過ぎた商人をトッちめる目的がある
まぁ 政府がビジネスをしているというので代表的なのが政府系ファンドだろうか
日本も米国債を沢山持っている、当然利払いを受ける その蓄積が「埋蔵金」なんだ
でも 「ハゲタカ」で鷲津様は「政府系ファンドなんて国の本業じゃない、本業に力を入れない会社は潰れる」なんて言っていたしなぁ

超高金利書評子、三つ子のキャットシットワンのブログ-02509946.JPG

http://www.bk1.jp/product/02509946

ミツゴ評価 ☆☆☆☆

<書評>PMF研究の基本、支持するしないは別に、この分野に興味があればよむべき

PMF(民間軍事企業)研究の基本の本である
基本であるが故に、よく言えば手堅く 悪く言えば刺激の少ない本ではある

なんか書くか
冷戦の終結は、先進諸国のリストラと、(大国のタガが緩んだ為に)地域紛争の激増という結果になった
そこで リストラされた軍人達が、自らの技術や経験を紛争関係者に売り込んだ、コレが民間軍事会社(PMF)の契機である
昔からカネの為に戦争に関わる「傭兵」はいた
PMFの特徴は 傭兵とは違い 会社組織という集団である事
故に(傭兵と違い) 公的な存在であり株式すら発行している
そして傭兵が「戦う」事が目的なら PMFは「戦う事もある」存在だ
戦場や危険地帯での 補給や兵器のメンテナンス、(イラクみたいな国での)難民キャンプやインフラ網の建設、軍隊の会計事務や基地の運営
さらには 新興国の軍への戦術指導や新兵教育まで多岐に渡る

これは 予算を削られた先進国軍が ソレでも一定の戦力を維持しようとすれば、後方の人員を減らさざる得ない
でも 後方支援抜きに軍隊は廻らないので外注頼みに走った形でもある

はっきり言えばメリット・デメリットがある
先ずはメリット
・小国が安全保障を「購入」出来る様になったので 大国への依存度が減った
・地域紛争でプロによる良質な軍事サービスの提供で治安が安定した(途上国では、略奪とレイプが楽しみで兵隊になる輩が少なくない)
・先進諸国は限られた資金を より効率的に軍務に廻せるようになった
・紛争地帯で働く組織(企業やNPO、報道機関)も安全を買うことが出来るようになった、それが紛争地域の利益に繋がる(伊藤忠もPMFと契約している)

だが問題もある
1番アレなのは経済学で言われる「プリンシバル・エージェント問題」だろう
つまり 長期間の契約では 契約前には顧客への忠誠が利益になるが 契約後では自己の利益を優先させようとする力が働く
例えば 公共工事では入札前には「いかに安くて良質なサービスを提供するか」について企業は熱心になる
が 一旦契約を結ぶと「いかに手を抜くか、代金を吹っ掛けるか」となりがち、という話
公共工事なら政府は「次から別の業者を選びます」というカードが切れるし、ソレが手抜きへの抑止力になる
だが、PMF業界には「別の業者」がなかなかいないんだ
例えばアメリカ軍の仕事を中国の会社へ提供するのは難しい
ならアメリカ軍の仕事は アメリカのPMFへ、となる
だがPMFは特殊な会社故に数が限られてくる、つまり競争が発生しにくい

また、命がかかってくると「愛国心」と「軍法」という足枷がないので簡単に敵前逃亡をするリスクがある、そうすれば軍は成り立たない
勿論、国が定期的に仕事をチェックするのもありだろう
だが、特殊かつ専門的な仕事である故にチェックも楽ではない
「バレにくい手抜き」も横行しやすい土壌はある

第二次大戦のバルジ作戦にて 一時的にピンチになった米軍は 補給部隊や炊事兵、秘書まで動員して急場を凌いだ
果たして 民間人にソレが期待できるか?という話もある

さらには「雇用主とのカンケイ」も気になるトコロ
・アメリカの企業が北朝鮮に雇われたら?
・雇い主がテロリストやマフィアなら?
さらに言えば資金源が麻薬や子供拉致って鉱山労働をさせるような連中なら?
・アメリカの会社がクロアチアの為に働いたとしたら(クロアチアと仲が悪い)セルビアがアメリカを恨んだら?
・手を貸した国の軍隊が戦争犯罪や侵略戦争に手を染めたら、責任の所在如何?・極端な話、PMFが小国の乗っ取りに走ったら!

これらは従来の正規軍でも起こり得るが、外注特有の責任と統制の問題は解決されていない
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq08a03u18.html#09772

コチラに触発された
つまり、仮にドイツが英米と対立せず ソ連とサシで戦争していたら?という話(小国は除外します)
つまり
・ドイツは対英米戦に使った国力をソ連相手に集中しやすい
・ソ連は英米からの支援が受けにくい
訳やね
コチラでは「ドイツの国力(特に資源)が耐えられなくなるからドイツの負けは揺るがず」という内容
さて見てみよう
先ず、私は総力戦の勝利を「我は生産力があるが、彼は体力がない」つまり「我彼の生産力差が著しく開く」と捉えてみる
総力戦である以上 双方に力があれば何時までも続くし 力がなくばしみったれた消耗戦が続く
そして総力戦では、生産力こそ軍事力となる

先ず、戦前(1937年)における独ソの国力を見てみよう
・ドイツ
人口 7517万人
総生産 3177億8300万ドル
1人あたり生産高 4227.5ドル

・ソ連
人口 17046万7000人
総生産 3980億1700万ドル
1人あたり生産 2334.9ドル

データは若干時期が前後してアレだが、コチラから拝借しました
http://shahr.exblog.jp/9558759/

http://www.geocities.co.jp/Technopolis/5215/between-war-population.htm

まぁ全体の傾向としては
1)総生産ではソ連が25%程優位
2)1人あたり生産高は ドイツ人が高い生産を示し、ソ連は人口でカバーしている構図が見れる

1)については無視は出来ないものの、日米戦時の5倍差のような極端な差ではない
史実ではドイツは東欧でも富裕な土地を制圧しているので、占領コストを無視すれば 均衡状態と捉えてもいいだろう(事実、ドイツ軍はチェコ製装備を有していた)

ここからが本題
ドイツの1人あたり生産額の高さは 非常に有利な面がある
当たり前だが 国の生産すべてを戦争には使えない
何故なら、国民がいる以上 彼等もある程度喰わなければならないからだ
戦争は生産を使いすぎて 国民生活が破綻した結果がロシア革命であり ドイツ革命だ
生産総額が均衡し、人口が少ないという事は 国民が消費する生産も少ない、より多くの生産物を戦争に動員できる事の裏返しでもある
逆に言えばソ連は、莫大な生産があっても 2億弱の国民の生活と広大な国土の維持にリソースを取られ 軍事に廻せる量が限られる、ともいえる

つまり短期的に見れば、ソ連は不利であったと言える
一般に防衛側は攻撃側より3倍有利とされる、実際に3倍かはともかく 有利な点は構わないと思う
また史実ではソ連は英米からの物資供給(レンドリース)を受けていたし、ドイツも英米戦にリソースを割いていた
ソ連にとりこれらの強味があっても 投入リソースの限界があったから 戦争が長引いたとも言える(仮にソ連がドイツと同レベルのリソースを投入できれば、ドイツ軍主力はウクライナの大地に倒れ、主戦場はドイツ東部~東欧になっていたかも知れない)

では、ソ連がまるきし不利かと言えば差に非ず
ソ連の広大かつ未整備な国土はドイツ軍の進軍を阻んだ
結果、戦争は長期戦となる
戦争が長期化すれば、ドイツは労働力(特に成人男子)と資源を戦争に注ぎ込まなければならなくなる
ドイツ本土では労働力と資本が不足する
結果 生産水準を維持できなくなるハズだ
ソレでもドイツがベルリン陥落まで戦い抜けたのは、シュペーア(ドイツの軍需相)の天才と占領地からの収奪、占領地市民の強制労働が大きいだろう
だが ドイツ占領地が裕福なフランスやチェコだろうと 収奪には限界はあるだろうし 収奪が過ぎれば 反ドイツ活動となり治安維持の為の占領コストが跳ね上がるだろう
強制労働にしても、もともと強制故に生産効率は良くはないし 占領地を拡大できない限りは限界がある
つまり あまり長持ちする手法でもない

結論をまとめると
・ソ連単独ではドイツを圧倒するだけの国力投入は難しい
・戦場がベルリン~モスクワと広大な為、長期戦は必至
・ドイツには長期戦を戦うだけのリソースがない

私が思うに こんな展開ではないだろうか?
1)ドイツが攻勢をかける
2)だがリソース不足からヘバってしまう
3)ヘバったドイツに対してソ連が攻勢をかける
4)だが、やはりリソース不足からポーランドあたりで進軍停止
5)ある程度リソースが回復したドイツが攻勢
6) 1~6を無限に繰り返す、両国の資源を食いつぶしながら
7)そのうち どちらかが 或いは両方で反戦革命が起きるか、戦争が小競り合いとなる

なんかオーウェルの1984を連想するよな