ひそかにずっと投稿していなかった記事として、ガオーレの記事があったので、ポケモンノベル投稿に続いてこっちも投稿する事にする。

 

一番最後にガオーレ関連の記事を投稿したのがブログだけが覚えていたほど久々の投稿である。

 

というよりも、ガオーレ自体なかなかできなかった事もありまして…

 

では、あらためて…

 

 

 

 

 

まずは、グレート1から。

 

 

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ちなみにだが、これらは全て先輩トレーナーからもらったものである。

 

ガオーレは、2回やったらこういった形でもらえる制度になってるんだよね…

 

 

 

 

続いて、グレート3のポケモン。

 

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これらのうち、ブレア(リザードンの事)は自ら進んでゲットして、ゲンガーは共に先輩トレーナーから。

クワガノンの方は…ハイパーボールでゲットしたので、せっかくだからかもしくは雄叫びを上げやすくするためにゲットした可能性がある。(どんだけ前の話なんだよ)

 

 

 

続いてグレート4。

 

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カイリューとブリガロン。

グレート4をゲットしても、何かと使うポケモンが偏ってるのかなかなか使う気になれないでいる。

一応、タイプの誼で使う時もある事はあるのだが…

ポケモンにおいても、マンネリ化が目立っていると言えよう。

 

 

 

続いては、フェイバリットの方を。

 

まずは…

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今注目(私側かもしれないけど)のルガさん。

ソルルガさんになるイワンコと、それを進化させてゲットしたソルルガさん。

そして、単体でゲットしたミッドナイトルガさんである。

トワイライトルガさんや、周囲の影響もあってか、ここのところルガさんにも関心が向いている。

マァ、確かにオオカミはひそかにきつねさんよりも前から関心を向けてはいるんだけどね…

 

 

続いて…

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襲名する規模で『ヨシキ』と名付けるのがお約束となっているボーマンダと、BW世代でひそかにアシレーヌさんよりも前に最終進化形態関心を向けていたジャロ様。

ジャロ様もついにガオーレデビューしたわけで…

ひそかにファンが多いだけに、ジャロ様の登場は意外だったと思う人も少なくないはずだ。

 

 

 

お次は…

 

 

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DP世代のコリンク一族。

タイミングの誼もあってか、ガオーレが始まった時にデモ映像に出演する形で早速登場していた。

ちなみに、ボールマークを見ればわかるが、このポケモンは共に別々にゲットしたものである。

そして、肝心のれんとりゃはというと…

 

 

 

 

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意外にも、グレート4の状態でモンスターボールでゲットしたのだった。

その時のテンション崩壊は尋常じゃなかったっけね…(思わず池崎さんみたいに『イエエエエエエエエーイ!』と叫んだようなないような…)

 

それからしばらく間を置いた後、ある誼が出来たので再びガオーレに挑戦する事にした。

 

その誼は後程…

 

まずは、ゲットしたさらなるものを紹介する。

 

最初は…

 

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何と、ガーディアン・レジェンドの一人、『カプ・レヒレ』様だった。

さらに驚きなのが、左下を見るとわかるように、『先輩トレーナーからのプレゼントでもらった』形でゲットしたポケモンという事である…

ただでさえゲットしづらいレジェンドを、まさか先輩トレーナーからのプレゼントでゲットする事になろうとは…

これは、ラストチャンスの時に、『で、これでゲットしたのがアシレーヌさんだったりして。なんてね』と思ったら、本当にそうなった経験以来のミラクル体験であった。

 

 

 

私がゲットしているレジェンドには、ジガルデさんがいた。

ずっとグレート4のままでいたわけだが、ある日ついに…

 

 

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アイム ア パーフェクトフォルム!

 

ついにジガルデさんがパーフェクトフォルムになるまでに到達したのだった。

意外に長かったなぁ…

グレート3になると、そこから急になかなかグレードアップしないというのがきつかった…

アシレーヌさんの時からそれを痛感していたが、レジェンドゆえかジガルデさんはそれを遥かに越えていた。

ともあれ、これでひとまずジガルデさんも最高の形で参戦できるというわけだ。

 

 

 

そしてラストに紹介するのは、私がガオーレに復帰する誼を作ったポケモンである。

それは…

 

 

 

 

 

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そう、ルガさんの第三フォルム、トワイライトルガさんである。(公式では、ダスクルガさんになるようだけど、それはそれで…)

ガオーレについにトワイライトルガさんが登場すると聞き、私は真っ先にプレイする事にした。

そして、何回かプレイした時、グレート3のトワイライトルガさんが登場したので、これは逃すまいとゲットを狙った。

そして見事ハイパーボールでゲットしたのだった。

 

 

 

トワイライトルガさんが身近になった初めての瞬間だった。

その後、トワイライトルガさんを出演させ、何度か戦わせた。

そして…

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ようやくグレート4に上げる事が出来たのだった。

トワイライトルガさんは、他のルガさんと違って、グレート5まであるようだ。

ラジアルエッジストームというZ技は、最高クラスまでおあずけというわけで…(ある意味でトワイライトルガさんはわんこだけに)

 

 

 

 

トレッタの後を継いだガオーレ。

なかなかゲットできない事や、それによるゲットした時の達成感は確かにやりがいはあると言えよう。

トワイライトルガさんを最高クラスにするのもそうだが、何より今の私がすべきは他でもない、ガオーレそのものに復帰できるようになる事である。

 

それもきっと遠くはないはずだ。

だから、もう少し待っててね、アシレーヌさん、そしてトワイライトルガさん。

シンオウ時空伝説による世界の存亡をかけた戦いは、ナオキ達の活躍により、シンオウ地方を護り抜いた形で収束した。

ナオキ達も、ギンガ団の野望を阻止して、無事に帰る事が出来たのだった。

ナオキ達にとって、今回ほど無事に帰る事が出来た事の実感は今までにないほどのものであろう。

ナオキ達は、あらためて帰路に着いた。

ヒカリに手を掴まれたまま促されるように歩くナオキは、少し照れくさそうにしていた。

そんなナオキを、マグマラシを基本としたナオキの仲間達は相変わらずくすりと微笑むような様子で見ていた。

『やりのはしら』を背に、ナオキ達はその場を後にした。

こうして、ナオキ達のシンオウ地方をめぐる戦いは、静かに幕を降ろしたのだった。

 

 


シンオウ地方では、『やりのはしら』で起きた事は、起きた事そのものどころか、起きた場所さえ伝えられず、『いつもとは違う雲行きの空がシンオウ地方を覆っていた』という程度の情報しか伝えられなかったという。

シンオウ地方がギンガ団によって存亡の危機に立たされていたという事は、ナオキと仲間のポケモン達、コウキ、ヒカリ、ナナカマド博士、そして二人のレジェンド以外知られていない。

皮肉な事かもしれないが、ギンガ団の行いは一部の街に広がる事はあったが、シンオウ地方全体に騒ぎを起こすには至らなかった。

もし、ナオキ達が遭遇していた出来事がシンオウ地方中に伝わっていたら、例えそれを阻止したとしても、シンオウ地方は大騒ぎになっていた事だろう。

シンオウ地方にこれ以上の影響を広げずに済んだ事は、ナオキ達にとってシンオウ地方を救えた事に次ぐ幸いであったと言えよう。

 

 

 


ナオキ達は、ギンガ団の野望を食い止め、シンオウ地方を存亡の危機から救う事は出来た。

しかしその一方で、肝心のギンガ団そのものを倒す事は出来なかった。

そうである以上、ギンガ団はいずれ、しかもそう遠くないうちに再び動き出す事であろう。

少なくとも、それは今すぐではなく、同時にほんの数日や数週間の事ではないはずである。

ひとまず、今はシンオウ地方を護り抜くという最低限の目的は果たされたので、しばらくはひと時の平和に浸っておこう。

そうナオキは思った。

 

 

 

 

 

 

ここはトバリシティ。

ナオキと仲間のポケモン、そしてコウキだけが知る、ギンガ団の本拠地がある街である。

街に住む人は、トバリシティにギンガ団の本拠地がある事を知らない。

そして、ギンガ団の団員も、トバリの人には本拠地の存在をばらしていない。

ギンガ団も、住人に知らされればどうなるかわからない事もあり、あえて正体を隠しているのだろう。

 

 


トバリのギンガビルは、それからしばらくの間、特に変わった様子もなく、沈黙の日々を過ごしていた。

しかし、ギンガ団の脅威は、少なくともまだ続いている。

今は沈黙しているが、その沈黙が破られるのはそう遠くはないだろう。

沈黙を続けるトバリビルは、住人にはわからない、漆黒の雰囲気をひそかに漂わせていた…

 

 

 


そして…

それと共に、別の次元において新たな脅威が動き出そうとしていた…

 

 

 

 

色んな配置で浮かび上がる足場のようなもの…

全てが物理法則から離れた世界…

そこに漂う大きな影…

 

 

 

 

 

束の間の平和の中、シンオウ地方にまたも新たな、そして大きな脅威が起きようとしていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナオキ達の戦い…

そして…

冒険は…

 

 

 

 

 

 

 

 

終わらない!!

 

包み込む光の中、ナオキは目を開けた。

そこは、さっきまでいた場所とは次元そのものが違う世界だった。

ナオキの周囲は包み込むような光の空間が広がっていた。

(ここは…?)

その広がる空間の中、ナオキはトライスの姿のまま浮かんでいた。

ふと見ると、そこにディアルガとパルキアの姿があった。

「ディアルガ…それに、パルキア…」

二人は共にナオキを見ていた。

先に口を開いたのは、ディアルガだった。

「…よくやったな、ナオキ…」

「ディアルガ?」

ナオキがそう言うと、ディアルガはナオキに言った。

「オマエのおかげで、時空の歪みは消えて、シンオウ地方は危機から救われたぞ!」

「!」

ディアルガからの一言に、ナオキは一瞬耳を疑った。

「…それ…本当なの?」

「ああ。」

ディアルガはこくりと頷いた。

ナオキはまだ確証が持てない様子だったが、それでもひそかに感じていた。

シンオウ地方は、危機から救われた事。

シンオウ地方は護られたという事を…

「アンタ、やっぱりすげえな。オレ達伝説のポケモンでも、ここまでの事にはならないほどの技が出来たんだからよ。」

パルキアはナオキに言った。

「また救われちまったな。シンオウ地方を護れたのはアンタのおかげだぜ。」

「オレもそう思う。本当にありがとう。」

ディアルガは、ナオキに頭を下げた。

ナオキは珍しく動揺していなかった。

その代わり、落ち着いたような口調でディアルガとパルキアに言った。

「いいや…シンオウ地方が護られたのは私の力じゃないよ。」

「?」

ナオキからの意外な返答に、二人のレジェンドはきょとんとした。

ナオキは、『これさっきも似たような事言ったっけね』というような様子で、くすりと笑うと、ディアルガとパルキアに言った。

「シンオウ地方を護れたのは、私一人のおかげじゃない。君達や私の仲間、そして私同様にシンオウ地方を救いたいと思うみんなの『心』が一つになったからこそ出来た事なんだ。これは、他でもない『みんなのおかげ』だよ。」

例えナオキが今までにない大技をぶつけたとしても、それによって時空の歪みを消す事は保障出来なかった。

ナオキが技を放つ前に、ナオキの仲間のポケモン達が『心』を込めて技をぶつけた事によって時空の歪みが弱まり、そこにナオキの『心』を込めた大技をぶつけたからこそ、今回は見事時空の歪みを消す事が出来たのである。

これは決してナオキ一人では出来ず、ナオキのポケモン達だけでも出来ず、神と呼ばれしポケモン達だけでも出来ず、ここにいるみんなが力を合わせ、何より『心』を一つにしたからこそ出来た事…

全ては、みんながいたから、そしてみんなのシンオウ地方を護りたいという『心』があったからこそ出来た事なのだ。

「…そうだな。」

「アンタの言う通りだぜ。オレ達、みんなの力でシンオウ地方を救えたんだよな。」

ディアルガとパルキアは、微笑んだような様子でナオキに言った。

「オレ、またアンタと戦えてよかったぜ。ずっとアンタに頼ってばっかだったけど、こうしてアンタに恩返しができてよかったぜ。」

パルキアはナオキに言った。

「私もだよ。」

ナオキは、小さく微笑みながらパルキアに言った。

三人は、しばらく同じ空間を漂い続けていた。

それからしばらくして、ディアルガはナオキに言った。

「オレは、再びこの次元に帰る事にする。オレは元々無理矢理呼び出された身…何より、外にいればここにいる以上に狙われ、再びシンオウ地方を危機に立たせてしまう可能性もあるからな…」

ディアルガがそう言うと、それに続いてパルキアがナオキに言った。

「オレも帰る事にするぜ。」

「パルキアも?」

ナオキがそう言うと、パルキアはこくりと頷いた。

「ギンガ団に狙われていたとはいえ、ずっとエレメンタルにいるのもどうかと思ってよ…アンタらが色々頑張ってる中で、オレが何もしないでいるのにずっと違和感を覚えてたんだ。」

パルキアは、聖地エレメンタルに安全のためずっと匿ってもらっていたとはいえ、ただそのまま何もせずにここにいるのをひそかに気まずく思っていた。

それはいつしか、いつまでもここに居続けてはいけない、とパルキアの『心』に決心を抱かせるようになったのである。

パルキアは、テンガン山に行く時から決意していたのだろう。

これを機に、自らもディアルガと同じ場所に戻ろうと…

「アンタには本当世話になったな。オレを今日まで匿ってくれただけでなく、オレに色々してくれて本当にありがとうな。」

「…うん。私の方も、今までありがとう。」

ナオキは、ひそかに寂しさを覚えていた。

しかし、パルキアを引き止めるつもりはなかった。

全てはパルキアが決めた事。

そうである以上、パルキアの考えを尊重するのがいいのだから。

ナオキは、パルキアに言った。

「でも、もしまた来たくなったらいつでもおいで。私はいつでも君の事を待ってるからさ。もちろん、ディアルガもね。」

ナオキがそう言うと、少し暇を置いてパルキアは言った。

「ああ、そうさせてもらうぜ。そん時は、オレもちゃんと時空を移動出来るようになってみせるからな。」

「ははは、そうだね。」

ナオキは、笑いながらパルキアに言った。

ディアルガとパルキアもそれにつられて笑っていた。

「君との日々、本当に楽しかったよ。まさかレジェンドと同居する事になるなんて思いもしなかったもの。」

「そうだな。オレも、アンタとの日々、本当に楽しかったぜ。」

パルキアはナオキに言った。

ただ匿われている日々でも、ナオキ達と過ごした日々はパルキアにとってダイヤモンド以上の宝物だとパルキアは思っていた。

すると、そろそろ元の次元に戻る時が来たのか、ナオキはディアルガとパルキアから少しずつ離れ始めた。

「もう行っちまうのか?」

パルキアは、ナオキに言った。

その声は少し寂しそうな雰囲気だった。

「そうみたいだね。私も、そろそろ元の次元に戻るよ。」

ナオキの意志で離れているのではないが、ナオキは流れに任せるように、それに抗う事はしなかった。

ディアルガとパルキアは、ナオキを見送るような様子でナオキから離れていった。

遠ざかる二人のレジェンドの姿をナオキは見守り続けていた。

「またね、ディアルガ…パルキア…」

その一言を最後に、ナオキの意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

「…キ!」

「…!」

意識が戻ったのを感じた時、最初に戻ったのは聴覚だった。

一番最初に聞こえたのは、聞き覚えのある声だった。

少しずつ視界が元に戻っていった。

「ナオキ!」

ようやくはっきりした視界に映ったのは、マグマラシの顔だった。

どうやらナオキは少しの間気を失っていたらしい。

ナオキは体を起こした。

「ナオキ、気が付いたのか!?」

マグマラシはナオキに言った。

「やあ、マグマラシ。」

「ナオキ!」

マグマラシは、嬉しそうにナオキに飛びついた。

ナオキは、マグマラシに優しくそっと手を乗せた。

他の仲間達もナオキの周りに集まっていた。

ナナカマド博士、ヒカリ、コウキがナオキのもとに駆け寄っていった。

先にナオキのもとに到着したのは、ナナカマド博士だった。

すると、ナナカマド博士が言った。

「なんと…おまえがシンジ湖で会ったトライスだったのか、ナオキ…」

「あ…」

ナオキは、姿がトライスから元の姿に戻ってしまっている事に気がついた。

どうやら今回は、反動でフォルムどころか姿そのものまで元に戻ってしまったらしい。

「あははは…これで一気に三人にバレてしまいましたか…私の正体…」

ナオキはここまで来たらもはや正体がバレた事はどうでもよくなった。

守護者なのに、やはり正体の秘密を守るのは苦手なようである。

しかし、今のナナカマド博士は、それよりもシンオウ地方の平和が護られた事に気を向けていた。

「トライス…いや、ナオキ!おまえは何という…よくやってくれた!本当によくやってくれた!」

ナナカマド博士は、ナオキの活躍に『心』から感服していた。

「これほどドキドキした事は、60年の人生で初めてだ!」

つまり、ナナカマド博士は、還暦というわけだ。

「ありがとうございます。私も、みんなのおかげでシンオウ地方を護り抜く事が出来ました。これほどの事は、今まで生きてきた中で初めてです。」

ナオキは、まだナナカマド博士ほど生きてきてないとはいえ、今まで経験してきた戦いと比べれば、今回の事はまさしくそうと言えよう。

ヒカリがナオキのもとに駆け寄ってきた。

ヒカリは、ナオキに言った。

「博士ったら、あの後に色々調べて…それで、ナオキくんの事すっごい心配して、こんなところまで来たの…ナオキくん、無事でよかったね…」

ヒカリは、微かに涙を浮かべながらナオキに言った。

「そうだったのか…」

ナオキは、あらためて実感した。

シンオウ地方の危機に対して色んな事をしていたのは、自分達だけじゃなかったのだという事。

ナオキ達が戦っている間に、シンオウ地方を救うため、そしてナオキに少しでも力になろうと動いている人達がいたという事。

何より、誰もがみなナオキ達の事を『心』から思ってくれていたのだという事…

ナオキは、たくさんの仲間と『心』でつながっていたのだ。

ヒカリは、涙を拭った後、ナオキに言った。

「ナオキくん、これ…」

ヒカリは、あの時預けたブレスレットをナオキに差し出した。

ナオキは、しばらくブレスレットを見ていた。

その中で、あの時ヒカリに約束した事がナオキの『心』に蘇った。

ナオキは、ヒカリからブレスレットをそっと受け取った。

そのままナオキは、ブレスレットを腕にはめた。

「…果たせたね、約束。」

「やっぱり、ナオキくんが似合ってるわ。」

「ありがとう。」

ナオキの腕に戻ってきたブレスレットは、今まで以上に輝きを見せているように光っていた。

生きて帰って再びこのブレスレットをつける。

ナオキは見事ヒカリとの約束を護ったのだった。

少しして、今度はコウキがナオキに話しかけてきた。

「ナオキ、本当すごかったよ!キミがあのトライスだったのもそうだけど、キミがポケモンと同じ場所に立って戦ってたなんて…」

コウキは、目の前の存在に『心』からワクワクしていた。

「それに何より、キミがポケモンと一緒に力を合わせて、シンオウ地方を救っちゃうんだもん…本当すごすぎだよ!」

コウキは、今まで以上に目をキラキラさせながら言った。

こういった事は、まさしくこういう時でなければ遭遇する事自体出来ない事だけに、コウキが『心』から称賛するのももっともである。

「オレ、ナオキみたいなすごい人に会えて本当によかったよ!」

コウキのこの言葉には、ナオキの今の事に限らない、今までのナオキに対する思いが込められていた。

「ありがとう、コウキくん。私も、君と会えて本当によかったよ。」

ナオキは、コウキに微笑みながら言った。

コウキがナオキに色々与えられただけでなく、ナオキもまた、コウキに色んな事を与えられていた事にナオキは気づいた。

ひそかに、ナオキがこうして誰かに『心』から称賛されたのはこれが初めてだった。

ポケモンに関わる事は多くても、人と関わる事は少ない方だったナオキにとって、ここまでの関わりを持つようになったのはコウキが初めてだった。

それだけなく、ナオキの事を『心』から尊敬してくれたという事もコウキが初めてだった。

ナオキはコウキに、人と『心』から積極的に関わる事の良さを初めて教えられたのだった。

ナオキは、今まで経験した事がなかった嬉しさを『心』から感じていた。

そんな和気あいあいと話をしているナオキ達を、ナナカマド博士は静かに見守っていた。

ナナカマド博士は、空の方を向いた。

ナナカマド博士の見る先には、さっきよりも穏やかな青空が広がっていた。

ナナカマド博士は、空を見上げながら言った。

「誰の未来も…誰の世界も…何者かによって奪われるものではないのだ。」

ナナカマド博士がそう言うと、それに反応するようにナオキは言った。

「ですね…時も空間も、この世界に生きる全ての存在のものですからね。最後においしいとこ言われちゃったなぁ…」

ナオキは、あらためてナナカマド博士の論理的思考力に白旗をふった。

その時、ナオキはふと思い出したような反応をした。

「あれ?そういえば、奴らは?」

ナオキは辺りを見回した。

時空の歪みの事に気をとられていて、ディアルガに異常が起きた時から、ナオキはひそかにアカギの事を忘れてしまっていた。

ナオキは、辺りを見回したが、そこにアカギの姿はなかった。

(どうやら、私達が時空の歪みをどうにかしようとしている間に逃げたようだな…それどころじゃない事態だったとはいえ迂闊だったな…)

アカギは、ナオキがディアルガの異常に気付いてその場を離れた後、ナオキ達が時空の歪みの発生に気をとられている隙に『やりのはしら』から逃げ去っていた。

おそらく今頃はマーズ、ジュピターと共に既にテンガン山から姿を消している頃であろう。

ちなみに、マーズとジュピターはコウキとジュンヤによって共に打ち負かされていた。

ジュンヤも、エイチ湖の雪辱を見事果たしたというわけだ。

ジュンヤはその後、自らの実力をわきまえてか、『今はこれが限界かな…おい!…後は任せるからな!』とコウキに言い残し、コウキのポケモンを回復させた後、せっかちさがここでも表れたようにそのまま真っ先に去っていった。

皮肉な事かもしれないが、ジュンヤが自ら引いてくれた事により、ナオキの正体がジュンヤにまでバレるのは回避出来たというわけだ。

ナナカマド博士にバレたのは、その代償なのかもしれない。

マーズとジュピターを打ち負かした後、コウキ達一行は真っ先にナオキ達のいる方へ走っていったので、その後の事は明らかになっていない。

結果的にナオキ達は、幹部一人さえ捕まえられないどころか、どこに逃げたかさえつかめないままギンガ団を逃がしてしまった。

結局、今回はギンガ団の野望を阻止するだけに終わり、肝心のギンガ団を倒すまでには至らなかったというわけだ。

「ナオキ、アカギの奴、もうここにはいないみたいだぜ。あいつら逃がしちまったなぁ…」

マグマラシは少し消沈した様子でナオキに言った。

「迂闊だったとはいえ仕方ないよ。あの時は、それどころじゃなかったからね。」

そう言いながらも、ナオキはひそかにマグマラシと同じ心境だった。

野望は阻止出来たものの、あえて言うならば今回は『ギンガ団の野望を阻止するので精一杯だった』と言うべきであろう。

シンオウ地方の存亡をかけた事態だったとはいえ、それに気をとられ、アカギを逃がしてしまった事に、ナオキはおのれの未熟さを痛感した。

『やりのはしら』に、あの時の面影がまだ残っていたかような空気が微かに漂った。

その時…

「…!」

ナオキは、何かを察知したように空を見上げた。

ナオキの中で、アカギの声が聞こえてきた。

ナオキは、ガーディアンの力の一つとして、その場に残された残留思念をサイコメトリーみたいな形で聞き取る事が出来る。

これは、『ガーディアン・テレパシー』の能力の一部で、それもあってか、よほど強い残留思念でなければ基本は起きないのだという。

今回、ひそかにナオキは初めてその力を体験した。

アカギの残留思念は、ナオキに言った。

(…おまえにとって本当の究極とはなんだ?本当に光り輝く大切なものを知ってるのか?…まあ、いい。私はいつか必ず神となってみせる…そして、究極のものを自分のものとしてやる…)

その声は、残留思念と言えど、まるで本人が目の前にいるかのようにナオキには聞こえた。

それは、アカギの残留思念がそれほど強いものである事を伝えているようだった。

アカギの残留思念の声が終わった後、ナオキはそれに反論するように心の中で言った。

(ふん…貴様に言っても無駄さ。本当に大切な事を知らない…いや、知ろうともしない貴様ごときに言ってもね…)

ナオキは、『やりのはしら』の入り口に通じる方向を向いた。

おそらく、アカギはここから逃げたのだろう。

逃げた時から既に存在すら忘れていたほどアカギのその後を見ていなかった以上、アカギがどこに逃げたのかはもはやわかりそうもない。

ただ一つわかるのは…

(…少なくとも…奴はまだ諦めてはいないというわけだな…)

今回はアカギの野望を阻止出来たが、少なくともアカギはまだ諦めてはいない…いや、諦めるつもりはないと言うべきであろう。

今奴らはどこにいるのだろうか…

どこかでまた悪さをしようとしているのだろうか…

するとしたらどこでするのだろうか…

ナオキは、しばらくギンガ団の事を考え続けていた。

そんな中、ヒカリはナオキに言った。

「それにしてもさっきのポケモン達すごかったね。あれがシンオウを生み出したポケモンなのかなぁ…?」

ヒカリが話しかけてきた事に反応する形で、ナオキはさっきまでの考えをやめ、ヒカリの方を向いて言った。

「そうだよ。ここテンガン山を基盤に、あのレジェンド達がシンオウ地方を開闢したんだって。」

「やっぱりそうなんだ!すごーい!私達、シンオウ地方を生み出した神様に会えたのね!」

ヒカリは、今までの状況とは真逆な中にいるように、目をキラキラさせながらナオキに言った。

さっきまではシンオウ地方の危機だったとはいえ、それはもう本当の意味で過ぎた事。

そうである以上、今のヒカリにはこうしてレジェンドに、しかも二人同時に会えた事に対する嬉しさしかないのだろう。

ヒカリの様子に、ナオキは少し自分の中で変化が起きているのを感じていた。

それに続くように、コウキが言った。

「それにしても、あの伝説のポケモンがナオキと話を普通にしてたのにも本当にビックリしたよ。キミって本当に何者なの…?」

コウキはナオキに言った。

ナオキは、少しの間コウキを見つめていた。

そして、コウキに小さく微笑むと、ナオキは言った。

「ちょっと不思議な力を持ってる以外は、君達と同じ人間だよ。レジェンドにおいては…まあ、ちょっとした友達になってくれたって事かな。お互い『心』を通じ合えた形でね。」

そう話すナオキの口調は、ヒカリの時からひそかに表れていたが、さっきまでより少し安堵感のあるような雰囲気だった。

ヒカリとコウキに話しかけられた事は、ナオキの今までの心境を少し変える事に通じていた。

さっきまでのナオキは、アカギを逃がしてしまった事への後悔と、それに伴う自身の未熟さへの痛感、そしてこれからの事に対する不安に苛まれていた。

しかし、ヒカリとコウキに話しかけられた事と、それに対して返事をした事によって、それらはいつしかナオキの『心』から離れていた。

今のナオキは、ヒカリ、コウキ同様、さっきまでとは完全に別の心境に変わっていた。

逃げられた以上、その事をあれこれ考えていても仕方ない事。

今は、こうしてシンオウ地方の平和を護れた事の余韻に浸っておこう。

ナオキは、あらためてそう『心』からそう思ったのだった。

ナオキがようやく『心』から気持ちを切り替える事が出来たのか、周囲はすっかり明るい雰囲気になっていた。

「さっ、帰ろうよ!」

そう言って、ヒカリは真っ先にナオキの手を掴み、ナオキを促した。

「ち…ちょっと、ヒカリちゃん…」

ナオキは、ちょっと赤面した様子で言った。

しばらくの間、ナオキはヒカリを多少目をそらす形で見ていた。

その後、ナオキはあらためてヒカリの方に目を向けた。

「ま…まあ、そんなにせかさなくても、すぐ行くよ。」

ナオキは、少しまごついた様子でヒカリに言った。

そのナオキの様子をマグマラシ達は、少しくすりとした様子で見ていた。

 

 

 

 

 

こうして、ナオキ達とその仲間達によってシンオウ地方は護られた。

テンガン山は、今までにないようなとても穏やかな雰囲気を醸し出していた。

それはまるで、シンオウ地方の平和が護られた事を、シンオウ地方にいる全ての存在に伝えているかのように…

それは、シンオウ地方の空も同じようだった。

空は、いつの間にか晴れていた。

その晴天の大空は、今までとは違う、特別な明るさを持つ晴れ渡った青空だった。

晴れ渡る空にある太陽は、大きなしらたまのように輝いていた。

シンオウ地方を包み込むように、しらたまのように輝く太陽の明るい日差しがテンガン山を照らしていた。

 

4月28日。

9年前のあの日から、私にとってこの日は特別な日となった。

そしてその特別な事は、ポケダン空の世代が終わり、リオルの世代が終わった後も続き、いつしかそれを遥かに上回る規模へと発展していった。

 

 

 

 

 

9年前のこの日、私は特にする事もなく、ひとまず気晴らしという形で偶然降り立ち、どういう場所か知っていた錦糸町にいた。

当時の私は、行った事がある場所しか行こうとしない引っ込み事案だったので、他にも色々訪問出来る場所があったにもかかわらずそこへお試し感覚で行こうともしなかった。

そんな中、ここ錦糸町は冷蔵庫を買うために偶然訪問しており、それなりに楽しめそうな場所があった方なので、訪問範囲になっていた。

その理由は、やはり全ての始まりとも言えるヨドバシカメラがあったからであろう。

一応、訪問出来る範囲には秋葉原もあったのだが、前もって知っていた頃、私には何かけばけばしいような雰囲気だったので、どうも行く気になれなかった。

今思えば、もし秋葉原に真っ先に訪問するようになっていたならば、私は錦糸町に行く事はなかったであろう。

なぜならば、私が錦糸町にゆかりを持ったのは、他でもないリオルが関係しているからだ。

 

 

 

 

2009年4月28日。

私は、全ての始まりである錦糸町に降り立っていた。

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この時に限らず、私は存在を知った時から錦糸町にひそかに関心を向け始めていた。

それは、電車のアナウンスで『錦糸町』というアナウンスを聞いただけで、なぜかいい響きを覚える形で…

 

 

錦糸町に降りた私は、真っ先にヨドバシカメラに向かった。

今では他にもタイトーステーションやアルカキット、そしてオリナスや錦糸公園に向かうほど範囲は広がっているが、当時は一貫してヨドバシカメラにしか足を運んでいなかった。

だからこそ、このきっかけに会う事が出来たのかもしれないけど…

そこに関心を向ける事は、やがて狭い範囲での活動では物足りず、進んで色んなところに気を向ける事に通じているのであろう。

 

 

 

 

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そのヨドバシカメラの入り口である『テルミナ』。

この入り口は9年経った今もその時の面影を残すように当時のままでいる。

私が当時の事を今もその時にいるように思えるのも、こういった当時のまま残された存在があるからなのだろう。

私は真っ先にゲームと玩具コーナーを目指した。

基本、こういう場所はマイナーな人でない限りはそこへ行くのが基本のはずである。

もちろん、そうでなくてもPCや電化製品などのコーナーに行く事もあるだろうけど…(私もそうだし)

 

 

私はいつものようにゲームコーナーを散策していた。

そして、このいつものようにしていた事がこの日、私の全てをいつもとは大きく違うこれからへと通じていく事となったのだった。

 

この場所のゲームコーナーは、珍しくデモプレイのコーナーがなかった。

もしくは、あったのかもしれないが、私が関心のあるゲームがなかったのかもしれない。

そのため、私は何の目的もなく、しばらくコーナーを歩いていた。

その時、ふと私はデモ映像が流れているモニターを見かけた。

当時流れていたのは、ポケダン空がメインだった。

基本、ゲームの内容について語ったり、放送されているCMを全て流しているもので、当時の私としては、ひそかに初めて見たものだった。

そして、しばらくCMが放送された後、私の運命を決定づけるあのCMが放送された。

このわずか一回の視聴が、今現在にも通じる私のこれからへと通じていったのである。

 

 

 

 

 

ポケダンのアニメCMは、空の前も何度か見た事があった。

しかし、それらは特に印象に残るものはなく、普通にスルーしていた。

当初は、ポケダン空のCMもそういう感じだった。

しかし、このCMは今までのポケダンのCMにはなかった印象に残るシーンがあったのだった。

それは…

 

 

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このシーンである。

主人公のピカチュウに微笑むリオル。

この後、ふと見るとスカイフォルムのシェイミが現れ、飛んでいくシーンに通じるのだがそこは割愛されていただく。(待てや)

 

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このほんのわずかなシーンだったリオルのこの表情に、私はリオル本人への魅力に限らず、今まで抱いた事のない色んな実感を覚えた。

そして、それはやがて私にポケモンを本格的に再開しようという決心と共に、それを勢いにする形で後に様々な事を行う事へと発展していったのだった。

 

 

全ては、リオルのこの表情から始まったのである。

 

 

 

ちなみに、私がこの日を『リオルの日』として覚えていた理由は、その時の事をわざわざ記事に書き残していたからだった。

https://ameblo.jp/trice/entry-10250839382.html

だからこそ、今この日を明確に記念日にする事が出来たというわけだ。

無論、それが後に大きく発展していく事は、この時は考えもしなかったが。

 

あらためて見直すと、リオルへの関心だけでなく、他にも色んな事が一度に起きていたわけね…

これらも、錦糸町への誼を表していたのだろうか…

 

 

 

私が錦糸町にゆかりと誼を持つようになったのは、他でもない全てのきっかけであるあのCMを偶然ここで見かけ、それによってずっと狭い世界にいた私の世界を一気に広げる事になったからだった。

今思えば、もしこの出来事がなければ、私はその後もずっと世界を広げないまま退屈な日々を適当に過ごすだけで終わっていたであろう。

リオルをきっかけに、私はあらためてポケモンを本格再開する決心をつけ、そこからポケセンに積極的に赴き、そこからさらにお台場や横浜など、今までにない世界を広げる事を積極的にやるようになったのである。

錦糸町への誼を基本に、それにとどまらない幅広い発展を遂げたのはリオルがいたからこそ出来た事。

私が、この時になるまで考えにすらなかった『世界を広げる事』をリオルが教えてくれたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

きっかけのあのCMは、もちろんポケセンを基本に他のゲームコーナーにも放送されていた。

つまり、錦糸町のヨドバシカメラだけでなく、私がその気になれば訪問していた場所ならば、どこであってもこうなる可能性は普通にあったという事だ。

もしも、秋葉原のヨドバシカメラでこのCMを目の当たりにしていたならば、ゆかりは間違いなくここになり、私は錦糸町に足を運ぶ事は完全になくなっていたであろう。

色んな偶然が重なり、私は錦糸町とリオルの誼を築いたのである。

まるでそれは、私が錦糸町と縁があるかのようだった。

それはただ単に、冷蔵庫を買いに行く事や気晴らしに通う場所にとどまらない、それ以上の誼があるかのように…

 

 

 

 

リオルをきっかけに築かれた錦糸町へのゆかりと誼は、9年の時を経た今、ひそかに今までにない大きな発展を遂げつつある。

それは、私が昨年リオルの日の記事を投稿してから後に起きたある事をきっかけに、再び私に『今まで考えにすらなかった事』に気づいた事から始まった。

私としても、錦糸町にそれほどのゆかりや誼があるとはいえ、本格的にここまで考える事に発展するとは思ってもみなかった。

例えすぐに出来る事じゃなくても、近い将来出来ているという、根拠はなくても、少なくともそうなれる事が確定しているという形のもと、私は昨年、錦糸町に対する大きな決心をした。

錦糸町にリオルとの出会いにとどまらない誼があるのなら、きっとそれは形になる。

コン年度は、必ずそれを実現してみせよう。

 

 

 

 

今の私は少なくともその中にいる。

まだ不透明ではあるが、それに付和雷同に流されず、錦糸町への発展を遂げるために、今からも出来る限りの事に努めていく事にする。

今この時だって、きっとそれに通じている中にいるはじなのだから…

 

 

錦糸町は、リオル同様、私に多くのきっかけを与えてくれた。

ただ単に、リオルの出演したCMに出会わせてくれた事にとどまらず、それ以降も色んな事が錦糸町であり、それによって私は様々な発展へと通じる事となったのだった。

9年の時が過ぎ、ポケダンも世代も全てがあの時から大きく離れた時になってもこの日を忘れないのは、リオルの日がそれほど特別な日であり、それが今も様々な発展を築き続けているからである。

3年前の夏も、そのCMを見かけた場所だった玩具売り場で新たな本格的に関わる存在を見つけた。

当時の面影はなくても、『私に新たなきっかけを与えた』事は、新たな形となって再び現れたのである。

全ての始まりである『リオルの日』は、まさしくこういう形で今も生き続けているのだ。

そして、それは今この時もまた新たな事へと通じつつある。

 

 

今がどんな中であれ、私は今この時もこれからを信じて進んでいけるようにする。

きっとその先に、リオルの導きのもと、錦糸町に通じる新たな発展があるはずだから。

 

 

コン年度は、今まで以上にそれを築いてみせるよ、リオル。

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辺りは少しの間、再び時が止まったように静まり返っていた。

その静寂の中にあったのは、トライス・ソードを持ったまま、ディアルガと共に立ち尽くすナオキ。

そして、それとは真逆に、野望を打ち砕かれ、同時に抗う術も全て失った中、その場に崩れているアカギの全てが対極の立場にあるそれぞれの姿だった。。

お互いがそれぞれの在り方の中、静寂がしばらく続いた。

その静寂を先に破ったのは、ナオキだった。

「今度こそ勝負ありだね。」

ナオキは、崩れた体制のままでいるアカギに言った。

ナオキが言った事に反応するように、アカギはうなだれていた頭を上げた。

アカギの見た先には、ディアルガと共に立ち尽くすナオキの姿があった。

その雰囲気は、今のアカギにはもはや悪あがきさえできないほどの威圧感を醸し出しているようなものだった。

アカギは、再び頭をうなだれ、言った。

「なぜだ…なぜ負けた…この私が…」

ナオキはアカギに言った。

「まだわからないのか。この戦い、貴様は戦いが始まった時点で負けるべくして負けたんだって事に。」

「!?」

『なんだと!?』というような反応をしたアカギに対して、ナオキは言った。

「多少追い詰められた部分は確かにあったけど、貴様が野望を打ち砕かれた事による私に対する怒りと憎しみをあらわにした時点で私は確信していたのさ。『私達の勝ち』だってね。」

ナオキは、『あの時』にマグマラシに話していた時の事を言った。

「貴様は、私達によって野望を砕かれた時から、私への怒りと憎しみにとらわれ、トバリの時のような冷静な判断が出来なくなり、そして同時に、貴様のポケモンと戦っているポケモンがいるにもかかわらず、私ばかりを狙うほど、貴様は私しか見えなくなっていた。貴様は、自らが殺したと称していた怒りと憎しみの感情にとらわれ、それによって自ら負けを決定づける墓穴を掘っていたのさ。」

ナオキは、多少追い詰められるような状況になりながらも、ひそかにこの戦いが始まった時から既に勝つ事を確信していた。

それは、アカギが野望を打ち砕かれた事により、ナオキへの怒りと憎しみにとらわれ、それによりナオキしか見えなくなっていたという事だった。

戦いの時も、アカギはナオキのポケモンが自身のポケモンを常に狙っていながらも、時に隙を見せるような形でずっとナオキの事だけを狙っていた。

自身のポケモンがナオキのポケモンによって攻められながらも、それでもアカギはナオキを直に排除しようとする衝動にとらわれ、あくまでナオキしか見ていなかったのだ。

そして何より、アカギは野望を打ち砕かれた事による怒りと憎しみからトバリの時のような余裕どころか、最低限の冷静さを欠き、ただ猪突猛進のような判断のもとで戦っており、常に隙を作るような戦い方を無自覚な中でやっていたのだ。

それは、まさしくトバリでのサターンを想起させるようなものだった。

アカギは、それがさらに極端になったものと言えよう。

ナオキは、アカギに言った。

「貴様は、怒りと憎しみに一方的にとらわれた時点で、貴様自身に負けていたんだ。貴様が殺したと称していた『感情』という『心が生み出した事』そのものによってね。」

「!!」

ナオキが言った事に対して、アカギは今までにない反応を示した。

アカギ自身は、あくまで否定する立場をとっていたが、それはもはやごまかしでしかないとアカギ自身もわかっているように、アカギの『心』がそうだと言っていたからだった。

もはや何も言い返せない状況まで追いつめられたに等しいアカギにとどめを刺すかのように、ナオキは言った。

「貴様は、私との戦いよりも前に、私の『心』に、そして何より、貴様自身の『心』に負けたのさ。貴様自身が、真っ先に否定し続けていた『心』にね。」

アカギは、もはやただ茫然としているしかなかった。

アカギにはもう悪あがきどころか、捨て台詞ひとつを吐く気力も残されていなかった。

「観念しな、アカギ。もう貴様に戦うポケモンも、ディアルガを縛る鎖もないよ。」

ナオキは、アカギにトライス・ソードの刃を向けて言った。

 

 

 

 

 

その時…

「ぐっ…!」

「!?」

後ろから聞こえた声に反応して、ナオキは振り返った。

ナオキの見た先には、苦しそうにしているディアルガの姿があった。

「ディアルガ!」

ナオキは、ディアルガの方に駆け寄った。

ナオキに続いて、他のポケモン達もディアルガに向かっていった。

ディアルガは体制を崩したまま苦しそうにしていた。

「ディアルガ、どうしたの!?」

ナオキがディアルガに話しかけたその時…

「!!」

ナオキは、思わず顔を上げた。

ナオキが見た先には、空間に歪みが出来たような光景が広がっていた。

「この歪みは…?一体、何が起きたんだ…?」

ディアルガは、どうにか持ち上げるような形で顔を上げた。

「…!」

あらためて目の前の光景を目の当たりにした時、ディアルガは驚愕した。

「…まずい…」

「!?」

ナオキがディアルガの言った一言に反応した。

「ディアルガ、一体何が起きたの!?」

ディアルガは、言った。

「奴が、オレを無理やり呼び出し、オレの力を一時的とはいえ、使った事によって時空の歪みが生み出されてしまったようだな…!」

「どういう事?」

「オレの力は元々均衡を保った形で使われていた…しかし、奴が自らの野望のためという間違った『心』のもとでオレの力を使った事により、時空のバランスが崩れ、歪みが発生してしまったのだ…」

「何だって!?」

ナオキは驚愕した。

ディアルガを『あかいくさり』から解放した事により、『アカギの手による』暴走は止める事は出来た。

しかし、それとは別に、それに誘発される形で再びシンオウ地方の存亡危機に関わる事態が発生してしまったのである。

「このままでは、シンオウ地方は全てが無に帰す形で崩壊してしまうかもしれない…なんとかして、あの歪みを止めなければ…」

ディアルガがそう言った瞬間…

「ぐ…!」

「ディアルガ!」

ディアルガは再び体制を崩した。

それと共に、歪みの大きさもさらに広がっていった。

 

 


そこへ…

「!」

ナオキは、ふと背後に気配を感じ振り返った。

そこには、ようやく追いついたらしく、ナナカマド博士、コウキ、ヒカリの姿があった。

ナナカマド博士は、目の前の光景に驚愕していた。

それは、ディアルガの存在、様子、そして時空の歪みの出現全てに向けられていた。

「おお!おお!時間の神、『ディアルガ』が…怒っているのか、悲しんでいるのか…ただわたしはおまえに助けを求めているように思える…」

ナナカマド博士は、ナオキの方を向いた。

「ヒカリから聞いたが、『トライス』と言うらしいな。ゆけい、トライス!ディアルガと向き合うのだ!そして、『心』の声を聞け!その思いを確かめろ!そうすれば、『あかいくさり』で無理矢理呼び出され、力を使わされた事によって起きたこの時空の歪みも止まる!なんだかそう思えるのだ。」

ナナカマド博士は、ナオキに言った。

ナオキは、ナナカマド博士の言葉から感じていた。

ナナカマド博士が『心』からナオキの事を信じているのだと…

そして、ナオキを『心』から信じているのはナナカマド博士だけではなかった。

ヒカリは、ナオキに近寄って言った。

「トライスくん…いや、ナオキくん…さっき、ジュンヤくんに会った時、言ってたの。あの人の事…ナオキくんの事、信じてるって…『あいつなら大丈夫だから』って。あたしも同じよ。」

ヒカリは、『心』を込めてナオキに言った。

「だからあのポケモンを助けて!ギンガ団に無理矢理呼び出され、あんなに苦しんでいるポケモンを!」

ヒカリがそう言った後、それに続くようにコウキがナオキのもとに寄ってきた。

コウキは、ナオキに言った。

「トライス…いや、ナオキ…ジュンヤも言ってたけど、オレも同じだよ。今、シンオウ地方とディアルガを救えるのは、キミしかいない。いや、キミだからこそ出来る事なんだって。オレも信じる…キミがシンオウ地方を『護って』くれるって!」

コウキの目は本気だった。

それは、ナオキの事を『心』から信じている事を伝えてる目であると、ナオキは察した。

ナオキは、ナナカマド博士、ヒカリ、コウキの言葉に、大きな『心』の思いを感じていた。

その思いは、ナオキの『心』に強い意志を持たせた。

「わかった。必ず、シンオウ地方を護ってみせるよ!」

ナオキがそう言うと、3人はこくりと頷いた。

ナオキは、歪みの方を向いた。

歪みは、さっきよりも広がりを見せていた。

このままいけば、止められなくなるほど大きくなっていくのも時間の問題だった。

ナオキは、仲間達の方を向いた。

「みんな、今からあの『時空の歪み』に向かって攻撃をぶつけるよ!あの歪みに、それを上回る力をぶつける事によって歪みの広がりを食い止めて、最終的に歪みを消す事が出来るかもしれない。」

「ああ!まかせとけ!」

「今こそ、シンオウ地方を救う時だね。一緒についてくよ。」

「私達のシンオウ地方をこのまま滅ぼさせはしませんわ!」

「オレも出来る限りの事はするぜ。」

「ボクも、礼儀のもと、全力でやり抜いてみせるよ!」

ナオキの仲間達は、それぞれの『心』の思いを込めていった。

「ありがとう。それじゃあいくよ!」

ナオキがそう言うと…

「ナオキ…オレも参戦させてくれ。」

もう一人、ナオキに話しかけてきた。

その声の主は、ディアルガだった。

「ディアルガ?」

ナオキはディアルガに言った。

ナオキは、ひそかにディアルガにも協力してもらいたいと思っていたが、ただでさえ苦しそうにしているディアルガに無理はさせたくないと思い、ディアルガには言わないでいた。

わざわざディアルガの方から協力を呼び掛けた事に、ナオキは戸惑っていた。

「ディアルガ、大丈夫なの?」

ナオキはディアルガの事を気にかけていた。

話しかけていた時も、ディアルガはかなり苦しそうにしていた。

今の状態では、大技を放つ事も大きな負担になり、ディアルガがもつかどうかも定かではない…

そんな状態でディアルガに無理をさせていいのか…

ナオキは、ディアルガに対する返事に葛藤していた。

すると、ディアルガは言った。

「確かに…オマエの言う通り、オレも力の暴走の影響で正直きつい状態にある…だが、シンオウ地方の存亡が危機に瀕しているならば、神と呼ばれしポケモンとして、例えきつくても何もしないわけにはいかんのだ…何より…オマエ達によってオレは救われた…だから今度は、オレがオマエ達と共にここシンオウ地方を『護る』番なのだ…」

きつそうな口調の中で、ナオキはその中にあるディアルガの『心』を聞いた。

ディアルガは、例えアカギに利用されていたとしても、例え自身がきつい状態にいても、シンオウ地方の危機を前にただ誰かにまかせっきりにするわけにはいかないと『心』から思っていた。

その思いには、シンオウ地方への思い、そこで神と呼ばれしポケモンの立場としての思い、そして自らを救ってくれたナオキ達への思いが込められていた。

ナオキは、ディアルガの『心』の思いを直に感じ、それを『心』から受け止めた。

「わかった。ディアルガ、力を貸して!」

ナオキが言うと、ディアルガは小さく微笑んだ。

「もちろんだ。ありがとう。」

ディアルガは、ナオキと共に歪みの方を向いた。

歪みは、止まる事なく広がりを見せていた。

時空の歪みという、今までにない相手を前にナオキは額に汗を流した。

(あの歪みは、どれほどのものかはわからなくても、少なくとも言えるのはポケモンの技や私の技をただぶつけるだけでは消えるどころか、一時的に収まる事もままならない規模のものだという事は確かな事…)

存在自体初めて見るものであっても、ナオキにはそれが今出来る事を精一杯やってもどうにか出来るかわからないほどの規模のものである事だけはわかった。

ナオキは、目の前の相手に今までにない心境を抱いていた。

(ひとつだけ言えるのは、今の私達の状態と今の歪みの状態を踏まえれば、あの歪みを止める技を放てるチャンスは一度きりだという事…私達が出せる技だけで、あの歪みを止める事は出来るだろうか…)

ナオキは葛藤していた。

本当に私達だけでこの危機を脱する事は出来るのだろうか…

しかし、もうそんな事を考えてばかりいてさらに事態を悪化させている場合ではない…

それでも、ナオキは立ち止まったまま、決められないままでいた。

 

 


その時…

「ナオキー!!」

「?」

どこからともなく聞こえた声にナオキは、その方向を振り向いた。

「…!」

ナオキは、振り返った瞬間、大きな反応を示した。

その反応を示したのは、ナオキだけではなかった。

コウキ、ヒカリ、そして…ナナカマド博士も目の前の光景に信じられないような反応を示していた。

ナオキ達が向いた方向にいたのは…

「パルキア!」

そう、パルキアだった。

「なんと…神と呼ばれしポケモンのもう一人が現れただと…」

「本物なのか…シンオウ地方の伝説のポケモンが二体同時に現れるなんて…」

「信じられない…これ、夢じゃないわよね…?」

ディアルガがいるだけでも遥かにすごい事だというのに、それに合わせてもう一人のレジェンドが現れるのは、三人にとっては奇跡とも言える事だった。

パルキアは、ナオキの元の降り立った。

その様子に、三人はさらに驚愕した。

「なんと…神と呼ばれしポケモンが、自らトライスのもとに…?」

「で…伝説のポケモンまで仲間にしてるのか…?」

「ど…どうなってるの…時空が歪んでるから異常な事が起きてるの…?」

三人は、今の状況を理解できないでいた。

そんな中、ナオキはそれとは真逆に、まるで普通の事のようにパルキアに話しかけた。

「パルキア、どうしてここに?」

ナオキは、パルキアに言った。

「ずっとエレメンタル内にいたんだが、今まで以上に嫌な予感がして…それから、アンタらの事が気になっておもいきってテンガン山に行く事にしたんだ。」

パルキアは、しばらくの間聖地エレメンタルの中にいたが、そこにいる間、ひそかに今までにないような不安を覚えていた。

それは、今までの事を遥かに越える、彼らだけに任せていて自分は匿われているからという誼でこのままでいていいのかとパルキアに思わせるようなものだった。

外に出れば、いつギンガ団に狙われるかわからないとはいえ、このままでいていいのか…

パルキアは、その時だけにとどまらず、ここで過ごしているうちにひそかにそう考えるようになっていた。

そしてパルキアは、ついに意を決してエレメンタルを出る事にしたのだった。

全ては、シンオウ地方を護るため。

そして何より、今まで匿ってくれたナオキ達に今こそその恩を返すために…

神と呼ばれしポケモンに、ディアルガ以上に普通に話している様子に、三人はさらに戸惑っていた。

「か…神と呼ばれしポケモンと普通に会話してるじゃと…」

「ど…どうなってるんだ…?もう何がなんだか…」

「ト…トライスくんって、一体何者なの…?」

シンオウ地方の危機の中にいるのはわかっていながらも、三人はそれとは別の戸惑いを見せていた。

それを背に、ナオキは真剣に話を進めていた。

「ギンガ団が、ディアルガを呼び出して、その力を利用しようとしたから、時空の歪みが起きて、シンオウ地方が危機に瀕しているんだ。」

ナオキが言った事に、パルキアはぴくりと反応した。

「…やっぱりか。あの今までにないような嫌な予感は本当の意味で気のせいじゃなかったみたいだな…」

パルキアは、歪みが発生している方を向いた。

歪みは少しずつ広がり続けていた。

「空間を司るオレからしても、こんな歪みは見た事がねえ…でも、ただ一つわかるのは、この歪みをそのままにしたらシンオウ地方は明らかに存在そのものが危ういって事だな…」

パルキアでさえこの歪みは初めて見る事、そしてそれをただ事ではないと感じている事が、今の状況が今まで以上に大変な中にある事をさらに伝えていた。

パルキアはここに来るまでの事を話した。

「時空を歪めて行こうとも思ったんだが、アンタも知ってる通り、まだ調整中だからな…多少時間はかかっても確実に来れるように飛んできたんだ。案の定、時間はかかっちゃったけどな…」

パルキアは、少し顔を赤らめて言った。

「君らしいね。でも、そうしてまでわざわざ来てくれてありがとう。」

ナオキは、小さく微笑みながら言った。

パルキアの切実な事情は、ナオキの『心』の焦りを少し和らげてくれた。

「ナオキ、オレも参戦するぜ。今こそ、色々世話になったアンタらにその恩を返す時だ。」

ナオキは、即答するようにパルキアに言った。

「OK。君が加われば、百人力だよ。一緒にシンオウ地方を護ろう、パルキア!」

「ああ!」

パルキアはこくりと頷いた。

ナオキ達は、歪みの前に向かった。

歪みから少し離れた場所に着くと、ナオキ達は足を止めた。

ナオキ達の前に、シンオウ地方を無に帰そうとしている歪みが立ちはだかった。

しかし、もうナオキ達の『心』に迷いはなかった。

(今こそ、『守護者』としての役目と使命を果たす時。この歪みを消し去り、シンオウ地方を護り抜いてみせる!)

ナオキはトライス・ソードを構えた。

「この一撃に、全てをかける!」

ナオキは、『心』を込めて豪語した。

 

 


その時…

「…!」

ナオキは、ふと気配を感じた。

それは、今ナオキ達がいる場所とは別次元の場所にいるような気配だった。

その気配を感じていたのは、ナオキだけだった。

ナオキは、その気配の正体を察知した。

(…エアトスさん?)

ナオキが察した気配の正体は、『ガーディアン・エアトス』だった。

気配ゆえに、姿ははっきりと確認できなかったが、ナオキにはそれがエアトスだとすぐにわかった。

それこそ『心』がそう伝えてくれたように…

(エアトスさん…エアトスさんも力を貸してくださるのですか…?)

エアトスは、こくりと頷いた。

自らの力を恐れ、自らの存在と共に封印していたが、ナオキの『心』を通し、ガーディアンの長として、今こそ迷いを吹っ切り、護る者としての使命を果たす…

エアトスは、ナオキの『心』に動かされ、ついにその決意を固めたのだった。

ナオキの背中に、大きな白い翼が生え、大きなオーラが包み込んでいった。

それに合わせ、ナオキは『守護者の腕輪』を外して再び『グロリアス・フォルム』に変身した。

それは、あの時のような迷いによる不完全性はなく、『本当の在り方』のもとにある事を感じさせるオーラだった。

ナオキの『心』は、その時にいた存在に限らず、そこにさらなる力が加わる形で、たくさんの仲間を呼び寄せたのだった。

全ては、シンオウ地方を仲間と共に護ろうというナオキの『心』の呼びかけによって…

エアトスの加護による影響は、ナオキの仲間達にも及んだ。

本人だけでなく、『心』を通じ合えた仲間達にもエアトスの力が分け与えられる。

それが、エアトスの加護の一つなのだろう。

「いくよ、みんな!」

ナオキの呼びかけに、集まった仲間達は全員大きく頷いた。

ナオキ達は、体勢を構えた。

その様子をナナカマド博士、コウキ、ヒカリは何も言わずに見ていた。

しかし、そんな中でも三人の『心』は言っていた。

『彼らを信じている』と…

今、ナオキとその仲間達の『心』は一つになった。

次の瞬間、ナオキのポケモン達は、一斉に技を放った。

「『ブラストバーン』!!」

「『でんじほう』!!」

「『ソーラービーム』!!」

「『ゴッドバード』!!」

「『サイコカッター』!」

「『時の咆哮』!!」

「『亜空切断』!!」

それに続き、ナオキはトライス・ソードを構え、攻撃体勢を整えた。

ナオキの全身を大きな光が包み込み、大きなエネルギーの塊がそれに引き寄せられるように集まって行った。

それがナオキを包み込む光に取り込まれると、光はさらに輝きを増していった。

その瞬間、ナオキは技を放った。

「『フォビドゥン・テラ・グロリアス』!!」

ナオキを包み込んでいた光が、光の塊によって形成された大きな光線になって飛んでいった。

それは、先ほどの『テラ・グロリアス』を遥かに超越する規模のものだった。

それを表すように、直に触れていない周囲のものを通り過ぎた時の勢いだけで吹き飛ばすほどの衝撃波が発生していた。

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!

 

 

 


ナオキの仲間達の放った技が時空の歪みに次々に命中していった。

命中する度に、歪みは広がりが止まり、一時的に収まる形でその規模は弱まっていった。

その瞬間…

 

 


ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

 

 

 


ナオキの放った『フォビドゥン・テラ・グロリアス』が歪みに着弾した。

先ほどの事を遥かに超えるような大きな閃光と、轟音が『やりのはしら』に響き渡った。

その閃光は、やがてナオキを包みこんでいった…