TRIANGLE -77ページ目
ないよ。
何も。
言いたくもない。
聞きたくもない。
見ないで、
見ないで、
関わりたくなくて
吐き出した息は
遠くに逃げた
感情の一つ
知る筈もなくて
私の瞳は
濁ったまま
与えられた情報
見つめた心情
あなたの知る私は
作られた存在
知らないでしょう?
言ってないから。
気付かないで
言いたくないから
ずっとそのままで
僕だけの苦しみは
分かる筈もなく
だって言える筈ない
「あなたのせいです。」
「あなたが原因です。」
「あなたが、」
あなたが。
その言葉は
言い出せなくて
だから僕は
失ってく
温度も
言葉も
感情も
瞳は
遠ざかる
痛みと
嘘の
間。
もう、
いいかな。
目蓋を刺激する太陽
開きたくないと嘆く心に
爪を立てた偽善者
並べた御託はもういいと
投げ出した腕についた
傷口は赤く染まって
何も言えず口を閉ざした
どうすれば良かったのか
何一つ分からず
静かに振り翳した掌は
誰かの言葉を借りて
少しずつ死んでいく
心の奥じゃ
誰も気付かないで
また生きる為の
呼吸を閉ざしていく
喉の奥で騒いでいる
続きは知らないで
痛みを伴う話。
それなら要らないと
また余計な感情増やして
減っていく言葉
追いかけるには
あまりに遠い
いっそ落ちてしまえば
届かない言葉に溺れれば
死んでしまえるとさえ思った
何度だって繰り返すくらいなら
それでいいよ。
誰の為でもない
自分の為に。
腕を傷付けた
それだけを隠して
悔しくて
悔しくて
涙を零して
でも言えなくて
詰まった言葉は
それだけ遠くなっていく
雑音だらけ
誰かの一言で
僕の心が死んでいく
分かってないでしょう?
知っています
だから言わないでください
僕が、もっと惨めになるから
与えられた情報は
あまりに少なく
手に取った感情は
あまりに悲しく
分かる筈がないんじゃない
分かろうとする気がないだけで
どんどん広がる距離
どんどん広がる溝
どんどん嫌いになる
僕の心は
軋んでは鈍く
消えたくなっては
答えの出ない問答を繰り返した
もういいよ、
言わないから
理解しなくて
僕だけが
苦しんでいく
あなたは知らない
僕だけが知っている
全ての答えなんて
なくなっちゃえばいいのに。
笑えない
引き攣る様な痛み
伴った悲しみは
抉る様な残響を残して
笑えない、
何度だって繰り返して
涙の一つや零せない
誤魔化してばかりの僕と
前しか見てない君じゃ
分かりあえるはずもなく
それでも君の手が
僕へ伸ばされて
馬鹿にされてる、
そうとしか思えなくて
君の手を
振り払った
雨の中歩いたって
何処にも行けやしない
視界不良の世界を
一人で身体を連れて
絶望を並べようか、
どうせ棄てなければいけない
それならいっそ
差し出す前に殺して
笑えない。
歪めた表情の奥
繋がれた僕の身体を
君が笑ってくれるなら
いっそ僕だって
笑って見せるのに
どうして君は何時だって
僕を悲しそうに見る?
アスファルトに堕ちていく月
遠くなる空の青さは
何時だって僕を裏切る
どうせなら、焼き尽くせよ
振り切りながら叫ぶ
くすんだ髪の毛も
翻して踊る音の束
連ねたのは誰かの声で
「それは間違いだ」
そんな事言えるはずもなく
紛れ込む様に生きて
誤魔化す様に罪を重ねた
あなたのお陰で、
続かなかった言葉は
最後にピリオドを打ってしまえば
それで一つ。ほら終わり。
そうしてあなたの人生に
幕を下ろしてしまえば
悲しいかな、
それが正解だって皆は言うんだ
じゃあ代わりに僕を差し出せば
全部解決するじゃないか、なんて
泣きながら笑うあなたの背を
忘れて擦れた意識で語る
夢を見ている様な
そんな夢を、
ほら、さようなら。
押された背中は
もう振り返らない遠い過去
目を塞いで、耳を塞いで
口を閉ざしてしまえば
投げ出した四肢が
人形みたくなっていくんだ
あなたは許してくれるかな。
それとも怒るかな。
一番は笑ってくれる事だけど。
アスファルトに砕けた月
一緒に死んでいく夢の欠片は
くすんだ髪の毛に霞んで消えた

