アスファルトに堕ちていく月
遠くなる空の青さは
何時だって僕を裏切る
どうせなら、焼き尽くせよ
振り切りながら叫ぶ
くすんだ髪の毛も
翻して踊る音の束
連ねたのは誰かの声で
「それは間違いだ」
そんな事言えるはずもなく
紛れ込む様に生きて
誤魔化す様に罪を重ねた
あなたのお陰で、
続かなかった言葉は
最後にピリオドを打ってしまえば
それで一つ。ほら終わり。
そうしてあなたの人生に
幕を下ろしてしまえば
悲しいかな、
それが正解だって皆は言うんだ
じゃあ代わりに僕を差し出せば
全部解決するじゃないか、なんて
泣きながら笑うあなたの背を
忘れて擦れた意識で語る
夢を見ている様な
そんな夢を、
ほら、さようなら。
押された背中は
もう振り返らない遠い過去
目を塞いで、耳を塞いで
口を閉ざしてしまえば
投げ出した四肢が
人形みたくなっていくんだ
あなたは許してくれるかな。
それとも怒るかな。
一番は笑ってくれる事だけど。
アスファルトに砕けた月
一緒に死んでいく夢の欠片は
くすんだ髪の毛に霞んで消えた