笑えない

引き攣る様な痛み

伴った悲しみは

抉る様な残響を残して


笑えない、


何度だって繰り返して

涙の一つや零せない

誤魔化してばかりの僕と

前しか見てない君じゃ

分かりあえるはずもなく

それでも君の手が

僕へ伸ばされて


馬鹿にされてる、

そうとしか思えなくて

君の手を

振り払った


雨の中歩いたって

何処にも行けやしない

視界不良の世界を

一人で身体を連れて

絶望を並べようか、

どうせ棄てなければいけない

それならいっそ

差し出す前に殺して


笑えない。


歪めた表情の奥

繋がれた僕の身体を

君が笑ってくれるなら

いっそ僕だって

笑って見せるのに


どうして君は何時だって

僕を悲しそうに見る?