棄てられない愛を

語ろうか

コーヒー片手にさ

他愛もない歌重ねて


頬に吹き付けた

温く変わる風も

しっとりと撫ぜた

雨上がりの空も

小さく笑ってさ


救いのない日々を

僕が生きるなら

幸せを手向けて

砕けた嘘を

二人で飲み込んで


白紙のページの次は

終わらない愛の歌を

例え続かなくなって

それでもいいんだって


茶色く染み付いた

涙の痕は誰かの傷痕で

きっとこの道の先で

誰かが僕に銃口を向けても

僕は君への愛で満ちてるよ


溢れだした言葉で

誰かを殺せるなら

溢れだした感情で

君を愛せるから


例えばの話で

不毛な世界を生きるなら

きっともしも話の続きで

僕は君の瞳を見るだろう


残酷な世界の続きで

棄てられた祈りを

二人拾い上げてさ

歩き出してみようか

きっとそれすらも

終わりを迎える

ピリオドだとしても


さようならを追いかける

冷めた唇に鮮やかな赤は

鮮烈に目蓋に焼き付いて

絶えまなく降り注ぐ

罪悪の隙間を駆け抜けた


その手を引き連れて

泣きそうになる胸の内を

一体誰が許したというのか


その賽を振ったのは

気まぐれであるからには

責など脆く崩れ去って

僕の居場所まで壊した


日陰の夢は誰かの嘘で

眼を突き刺す光は

まるで悲しみを映す様に

僕の手を取ったんだ


また褪めた夢を見て

何も言えない世界に

僕が声を失う事、

きっと知っていたんだろう?


掌から転がり落ちる

小さな賽の目一つで

何もかもが壊されて

それでも抱え込んだのは

守る様に殺した正義で


見捨てたのは誰だった?

神様の生きる世界で

僕らは夢から覚めて

その瞳を見開いた


心に落ちた言葉は

忘れる事すら出来ないだろう


遣る瀬無いままに

声をあげた

見上げた空は

何時しか終焉を迎えて


頬を濡らした雨は

端から零れていく

誰かの赤に塗れて


どうして誰も救えない?

滑り落ちる様に

掌から無くなっていく

砂の城は笑って

雲を掴んで


擦り抜けて膝着いて

手繰り寄せた糸に

僕は顔を顔した


まるで世界が終わる様だ、


誰に言う訳でもなく

沢山の言葉が

頭を過っては千切れて

続かない言葉の羅列に

誰かの意図を望んだ


茜に染まる世界が

きっと神様を選んで

僕が此処に居る理由すら

縋ってまで望んだのは

きっともう戻れないから


砂の城の中で

僕が呼吸を失った


誰も救えないまま足を滑らせ

真っ逆さまに落ちていく

赤に塗れた僕を

世界は笑ってみていたのだろう?


点滅する思想

夢に見た幻想

どれも鮮やかに

落ちていく理想


嗚呼、僕が望んだのは

こうまでに冷たい鉄なのか

胸に掻き抱いたままの

悲しい結末は

誰も望んじゃいないのに

涙が頬を濡らしたまま

冷えていく心の奥底で

何も言えずに蹲って


吐き出した呼吸は

遠ざかる意識の端で

静かに膝を抱えて

残る傷跡に

口付けを落とした


落日の白昼夢は

理想を語るには

あまりに残酷で


点灯した灯篭は

無残にも倒れた偶像

嗚呼、此処には一つも無い

僕が望んだ現実は

一つも在りやしない


冷たくなった風の

隙間を覗いて

萎びたままのページは

白紙のまま靡いて

瞬いた瞳の奥は

きっと誰も語りはしないよ


それが最後だと

望んでいるなら


この両手に残ったのは

離れる事を忘れた枷と

夢にまでみた理想論で

嗚呼、僕はまだ

何一つ切り離せやしない

語る口も見る目も聴ける耳も

全てあるというのに


僕が選んだ現実は

こんなにも腐りきった

誰も望まない最後である事

僕だけが生きる世界で

君は、


途切れた声を

静かに繋ぎ合せて

愛の言葉を象る

まるで終わってしまいそうだ

許されない罪の中で


螺旋状に浮かび上がる

世界の中心で

君へ手を伸ばす

それすらも許されないのだから


「嗚呼、どれが本当で

それが嘘である事、

知っていたんだろう?」


贖罪を求める度に

断罪が胸を貫いて

最後に見下ろしたのは

投げ出した四肢を愛して


千切れた言葉の意図を

きっと誰よりも知ったつもり

その癖に足掻いてきた事

一つも認めないのに


君はちっとも

僕を見やしないのに

騙った愛の言葉も

神様の振った賽の目に

居場所を求めて


もう嘘だろうが

本当だろうが

何も関係ないというのに


何時か語り継がれた愛を

きっと僕は見つけられないのだろう