点滅する思想
夢に見た幻想
どれも鮮やかに
落ちていく理想
嗚呼、僕が望んだのは
こうまでに冷たい鉄なのか
胸に掻き抱いたままの
悲しい結末は
誰も望んじゃいないのに
涙が頬を濡らしたまま
冷えていく心の奥底で
何も言えずに蹲って
吐き出した呼吸は
遠ざかる意識の端で
静かに膝を抱えて
残る傷跡に
口付けを落とした
落日の白昼夢は
理想を語るには
あまりに残酷で
点灯した灯篭は
無残にも倒れた偶像
嗚呼、此処には一つも無い
僕が望んだ現実は
一つも在りやしない
冷たくなった風の
隙間を覗いて
萎びたままのページは
白紙のまま靡いて
瞬いた瞳の奥は
きっと誰も語りはしないよ
それが最後だと
望んでいるなら
この両手に残ったのは
離れる事を忘れた枷と
夢にまでみた理想論で
嗚呼、僕はまだ
何一つ切り離せやしない
語る口も見る目も聴ける耳も
全てあるというのに
僕が選んだ現実は
こんなにも腐りきった
誰も望まない最後である事
僕だけが生きる世界で
君は、