死にたくなって

どうしようもなくなって

それが心に突き刺さって

笑うことだって

泣くことだって

簡単に出来たはずなのに

渇いた様に

静かに固まっていく

底の方に

溜まっていくんだ


此処に居たい事が

どうして否定されるの?

僕の居場所は此処なのに


夢の様な幸せと

不釣り合いな絶望が

隣り合わせで座り込んで

僕の腕を取っては

嗤っているんだ

流れ出した言葉も

きっと大事だったのに


此処にいたいんだよ

死にたくなる程に、

生きたくなる程に。

なのに押し潰された

掻き消された言葉が

居場所を奪い取っていく

どうしてだろうか

暗くなる景色と

重苦しくなる心が

鉛をひっくり返したような

曇天の中を泳ぐ


幸せが、褪せていく


其処に居たい事が

罪になるのなら

僕のこの手を千切ってよ

いっそ殺してよ

居場所を無くすくらいなら

存在ごと否定してよ

此処に居れないなら

僕の存在に意味はないから


心が腐り落ちていく

削がれた様な笑みと

疲れ果てた涙

眠りにつくように

心も置いて行けたなら


いっそ死んでしまいたかった


渇いた喉の奥で

掻き分けた前髪が

静かに垂れ下がる

眩しくて見れない世界は

鮮やかに死んでいく


いつかの終わりが

優しくないのなら

僕は迎えに行こうか

誤魔化した言葉

それだけの安心感と

不明瞭の答えを求めた

縛り付けた絵画の様に

勝手に腐り落ちた

二人だけの足跡


覚えているのは

僕が選んだ感覚と

開かない目蓋で

乾燥した奥のほうで

誰かが泣いてる気がしたのは

安易な罪悪感と

許されたい贖罪の在り処で


どうせ優しくないのなら、


柵も蟠りも全部

失くしてしまえば

楽になれるのにね


いつかそこにあるのが

優しい最後で

本当の終わりが

前髪を掻き分けた

目蓋の上で踊っていれば、

きっとそれだけで僕は

安堵感に包まれるのに

きっと。


渇いて痛みを覚え始めた

記憶に残る言葉が

きっと芽生え始める

全部それでいいよ

二人で生きていくよ


最後だけでも

幸せであるように


横に首を振る

パサついた髪の毛も

泣きそうに雫零す

睫毛の上の涙

光り出した世界も

滲んでいるなら

意味なんてないんだよ

そう一粒、

言葉を残しても


僕は帰れないよ

もう今更、ね。


大人になっても

誰かを愛しても

単純に生きていた

自分が立ち竦んでるんだ


いいよ。

きっと出逢えるって

そう言って

泣いてる君に

手を伸ばせないんだ


濡れたアスファルトも

責めてる気がするよ

理由もないくせに

立ち止って

口を開いた僕が

言えなかった言葉は

もう伝えられないんだ


ごめんね、だって

言えないよ

壊してしまった

伸ばした爪の先で

隠して泣くんだ


笑えないなんて


そんな嘘吐いて


誰の為でもなくて


ただ僕が生きていく為に


苦し紛れに吐いた最低な嘘が


何度も胸の奥のほうを


軋ませながら削っていった


痛みを伴う言葉が


幾つも宙を舞って


僕はそれを一つ二つを追いかける


視線の上に乗せた毒と


吐き出された皮肉の上塗り


僕も結局は冷たい人で


感情を置いてきた言葉を


何度も繰り返して


誰の思考回路に乗っかった


同じなんだよって


そうは言っても意味はなくて


失くした心の行方なんて


誰も知らないんだよ


頭から離れない癖に


何度も転ぶ様に泣き疲れて


君の背中を見送った僕が


吐き出す言葉なんて


何一つ意味を持たないんだ


そんな嘘なら


僕を殺してしまえば良かったのに


僕を殺して浮かび上がった


たった一つの言葉が


いつかきっと意味を持つから


何も変わらない

いつもと同じなのに

君を追いかける夢を見た


腕を伸ばして

掠りもしない掌が

酷く虚ろに落ちて

全てを棄てた君が

僕の事を笑ってるんだ


イヤホンをぶら下げて

カバンからはみ出たプリントが

僕をイラつかせるんだ

温くなったアイフォンも

ざらつく音楽も

何一つ僕を救いやしない

覆い隠した人生も

結局は誰かと同じ道の上で

揺られる電車の中でさえ

ノイズみたいな雑音に塗れて

僕は、きっと。

変わっていきたかったのに


何も変わらない

不変的な世界で

君を探しているのに

何も変わらないよ

追いかけたいのに

君すらいないんだ


此処は僕の世界

望まれない君は

何処にもいないのに。


また足踏み繰り返して

電車に揺られる

僕の事を

君ならどう思う?

はみ出た言葉も

掠れた感情も

耳の奥に残る

脳味噌が覚えてるんだよ

全部形状記憶みたいにさ

きっと君だけでよかった


追いかける為の足も

抱き締める為の腕も

もう残っちゃいないけど、


この夢の奥で

君が待ってる気がした。