優しい温度で

涙が零れる前に

針を元に戻した

もう帰れないよ

分かってはいるんだ

窓辺の嘘も

花束に変えて


この色彩の海で

泣いてしまわないで

此処にいること

其処にいること

全部愛しくあるように


柔らかな温度で

私は声を失って

あの雑音も

雑踏に紛れて

垂れ下がる極彩色


きっとそうあるように


きっとそうなるように


目覚めない

最後の夢の中で

両手で包んだ

最愛の歌を

この花束で伝えるよ


変えれないのは

私の愛であるよう


君だけの愛と

私だけの色で


ギターと


アスファルト


反響して


遠のく


夢の様な


その世界で


雑踏にぶつかる


歪む顔


引き攣る心


痛みを伴う


本当。


どれだっけ、


言い忘れた事


何もかもが


近くにあって


だけど


触れないんだ


知ってるだろうって


爪が弾く


その細い糸も


全部引き連れて


嘘吐きなら


最初から僕だった


踵を踏み潰した


靴を脱ぎ棄てて


歩き出した


裏のほうで


笑って、


今なら


きっと分かるはず


そう言って


耳を塞いだ


知らない癖に、


どれもこれも


本当の事だよ。


黒いケースに


忘れてばっかりの


想い出入れて


弾き出した


言葉の奥のほうで


誰かが声をかける


世界は


意外と無知の中


踏み潰した


言葉も一緒で




もしも僕が


言える言葉と


声を持っていたなら


このギターも


鳴らす足音も


何も要らなかったのに




結局何も知らないで


僕が生きる為の


全ての世界を


殺してしまいたかった


誰かの為も


自分の為も


そんな綺麗な事


何一つ言えないけど


それでも僕は


僕は、




何かを愛していたかった。


絶望と失望と切望と

全部並べたって

何一つ還ってこない

言葉の一つも

心の一つも


白紙に返す様に

その視線を飲み込んだ

都合の良い様に解釈、

嚥下して笑い飛ばした


結局は嫌いなんだよ

何もかもが

消えてしまえるのなら


言い訳だけを繰り返して

本音の声を隠した

汚く転がる

それだけが本当で


嘘ばっかり

嫌いになるには十分で

吐き捨てた言葉も

何一つ僕と変わりなくて


僕だって同じだ

隠してばかりの道化師で

目を覚まさないように

目を逸らして


それだけが


本当だ。


同じ


似た様な


世界


日常と


繰り返す


雑音


雑踏


と、


君の価値と



を。


殺して


与えれば


全部、


答えが


答えに


答える。


浮かぶのは


裂いた


本音。


生きたいと


死にたいと


嘘を


嘘、


を。


仰いで


通過、


旋回。


落下、


落下、


墜落。


どうして、


どうして


愛した


全部



立てて


壊れた


殺した


僕を


君が


君を


僕が


同じ


全部


同じ。


どうして、なんて

余計な言葉はいらないよ

一人で行かなきゃ

意味なんてないんだから


その手を解いて

その瞳を閉ざして

零した涙も

見てはいけないんだ


歩み始めたのは

きっと知っていたから

だからまた一人

背中を向けたんだ


背にのっかかる

少し重い荷物も

歩きづらいけども

それでもその手を取って

甘やかな世界で生きた

僕の温度と一緒に

力強く返す

その掌を思い出すんだ


余計な言葉、なんて

本当は何一つないんだ

全部全部必要で

僕を生かす最大の糧


歩み始める僕の背を

力強く押す言葉になるんだ