提灯花愛犬の墓照らすかに
「提灯花」とはホタルブクロの別称。釣鐘草、風鈴草とも呼ぶ。6月頃から白や淡紫色の鐘状の花を下向きに咲かせることから、これらの呼び名がついた。我が家の物置の前にも、白い花が一輪咲いていた。句の中では「愛犬」と書いているが、この辺りはかつて飼っていたウサギやインコなどペットが眠っている。そんな地面に向かって花びらが広がっている様子が、それらペットの御霊を照らしているように見えた。歳時記を見たら「提灯花」という傍題がある。まさにこの季題にぴったりだと思って詠んだ句。
小学生の頃、最初に飼いだしたペットはウサギ。物置の近くに小屋を作り、近所でオオバコや葛の葉を摘んできては餌にしていたが、強風が吹いた翌朝、小屋に頭をぶつけたらしく、3年で亡くなってしまった。室内で飼っていれば、こんな気の毒な死に方をさせずに済んだのに。次に飼ったのが、苦手克服のために貰った犬。彼は道端でどこかで悪いものを拾い食いしたのか、急激に弱り、正月休みで動物病院にも連れて行けず、2年で亡くなってしまった。金魚すくいで得た出目金も猫にやられるなど、我が家はどうしてペットが長生きできないのかと思ったものだ。その次に飼ったインコと2匹目の犬は、幸いにも天寿を全うしてくれた。それからは、もうペットはいいと思い、現在まで何も飼っていない。一人暮らしになった今、帰宅後誰もいない環境には慣れたが、傍にいてくれる存在が必要だと感じているが、まだ余裕がないのが現状。少し考えてみよう。
(絵はAIによる創作です)
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